こんぱるいろ、彼方 の商品レビュー
名前だけは知っているベトナム戦争、 読書しながら少しだけお勉強できる。 ベトナム旅行に行ってみたいという思いと、 戦争な跡に触れるのは怖いという思いが 入り混じる。 ガンガン突撃していく奈月は強いなあ。 その単純さに、私は救われる。
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真依子は、近所のスーパーの総菜売り場で働く。 大学生の娘・奈月が海外旅行へ行くことをきっかけに 真依子は幼いころ、両親や兄姉とともにボートピープルとして日本に来たベトナム人だと打ち明ける。 奈月はその事実に驚きはするが、母と自分自身のこととして受け止め吸収し学んでいく。 彼女の持...
真依子は、近所のスーパーの総菜売り場で働く。 大学生の娘・奈月が海外旅行へ行くことをきっかけに 真依子は幼いころ、両親や兄姉とともにボートピープルとして日本に来たベトナム人だと打ち明ける。 奈月はその事実に驚きはするが、母と自分自身のこととして受け止め吸収し学んでいく。 彼女の持つ柔軟性に救われた。 真依子の両親の目を通して見るベトナム。 私が知らないことはまだまだある気がする。
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ベトナムのこと、ボートピープルのこと、全然知らなかった。 いろんな歴史があって、日本にもいろんな国からいろんな事情で来た人がたくさんいるんだろうな。 何が正しくて何が正しくないとか、そんなことは簡単に言えない。 たまたまそこに生まれたから、そこが北だったから、南だったから、で...
ベトナムのこと、ボートピープルのこと、全然知らなかった。 いろんな歴史があって、日本にもいろんな国からいろんな事情で来た人がたくさんいるんだろうな。 何が正しくて何が正しくないとか、そんなことは簡単に言えない。 たまたまそこに生まれたから、そこが北だったから、南だったから、で変わってしまう人生もある。 北とか南とか、人種とか、国とか、の前に、みんなそれぞれ大切な家族があって、家族を守りたいだけなんだ。それを戦争という形にしてしまうのもまた人間だけれど。 戦争って本当にいろんな人の人生を変えてしまう。 なつきとともにベトナムの歴史を少し学ぶことが出来た。 スァンの学生時代の話は、ホント微笑ましかった。まるでうちの娘と一緒だ。友達と他愛もないことで笑って、とにかく楽しくてしょうがない時期。同じ人間だなぁとつくづく思う。
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装丁のコバルトブルーがキレイだなぁと、手にとった1冊だったので内容もわからず読みはじめた。 ベトナムの内戦に翻弄された一般人から見たその時の情勢を現代の日本に生活する2世、3世の目線で描かれていた。重い内容ももちろんあるけど、こんぱる色と表現される美しい海や花の印象が残った。 学...
装丁のコバルトブルーがキレイだなぁと、手にとった1冊だったので内容もわからず読みはじめた。 ベトナムの内戦に翻弄された一般人から見たその時の情勢を現代の日本に生活する2世、3世の目線で描かれていた。重い内容ももちろんあるけど、こんぱる色と表現される美しい海や花の印象が残った。 学生時代に出会ったら人生に影響があるかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ボートピープルのこと、知らなかった。今もまだ少し触れたってくらいだけど、、 でもベトナムについて知らなかったことを知れたと思ったので良かった。 奈月の自由さが羨ましいなー。
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小学生の時、学校でベトナム難民の子供たちとの交流があったのを思い出した。 事前学習もしたはずだけど、当時の私は深く考えず、ただ外国の子たちと遊んだ印象。 この本を読んで、当時沢山の人が日本やアメリカに船で逃れたんだなーと、改めて感じた。 奈月のようにいざ自分の親がポートピープルだ...
小学生の時、学校でベトナム難民の子供たちとの交流があったのを思い出した。 事前学習もしたはずだけど、当時の私は深く考えず、ただ外国の子たちと遊んだ印象。 この本を読んで、当時沢山の人が日本やアメリカに船で逃れたんだなーと、改めて感じた。 奈月のようにいざ自分の親がポートピープルだと知ったら、、こんなふうにきちんと受け止め、さらに理解しようとできるかな。 奈月の強さと、真衣子のことなかれ主義?がうまく対比されていて、リアルだった。 真衣子もそうする事で日本で生活できたのかも。
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母、娘、祖母、それぞれの目線からひとつの家族を見つめる温かな物語。 この一冊だけを読んでベトナム戦争のすべてを知れた訳ではないのでこの戦争については何も語れないけれど、自分の知らない家族の歴史を知りたいと強く思った。 親も昔は子どもだった、その当たり前のことを意識することで許せる...
母、娘、祖母、それぞれの目線からひとつの家族を見つめる温かな物語。 この一冊だけを読んでベトナム戦争のすべてを知れた訳ではないのでこの戦争については何も語れないけれど、自分の知らない家族の歴史を知りたいと強く思った。 親も昔は子どもだった、その当たり前のことを意識することで許せることもあるのかもしれない。
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何度か涙腺崩壊しました。それは決まって娘の奈月の心が揺れる場面。 母・真依子が実はベトナム人だったという事実をずっと知らされていなかったこと、そして母の物事を追求しない考え方に反発を覚えていた奈月が、ベトナムのことをしっかり勉強し、今の正直な気持ちを友人や恋人にも打ち明けている姿...
何度か涙腺崩壊しました。それは決まって娘の奈月の心が揺れる場面。 母・真依子が実はベトナム人だったという事実をずっと知らされていなかったこと、そして母の物事を追求しない考え方に反発を覚えていた奈月が、ベトナムのことをしっかり勉強し、今の正直な気持ちを友人や恋人にも打ち明けている姿に泣きました。そして、奈月をしっかりと受け止めてくれている友人、恋人にも泣かされました。 真依子は自分がベトナム人であるということで娘がいじめにあったり嫌な思いをするのではないか?と心配して打ち明けられなかったのに、娘は自分の中できちんと整理をできるまでに成長できている。そして全てをまるっと受け止めてくれる友人、恋人がいる‥‥それは奈月が魅力的な女性だからなのです。だからそんな人間関係が築けているのです。 母はあんなに心配していたのに、こんなにステキな女性に成長しているんだと思う度に泣けました。 物事を深く追求しない母にイライラしてしまう正義感の強い娘。対立しながらも母は娘に蝶が羽化する瞬間の姿を重ねてみたりする。親がしてあげられることはそんなにないのかもしれない、ただお腹を貸してあげただけなのかも‥‥と。 娘の成長を嬉しく思う母の気持ちに共感です。 しかし、奈月と同じ立場の従姉妹に「ベトナムの血を意識したことはあるか」たずねると「そういうことはどうでもいいかなあ。自分は自分でしかないでしょ」と。 押し付けない感じで、とても気持ち良く読み終えました。 読み終わった後は、表紙カバーの美しい絵をじっくり見たくなります。あぁ、こういう意味だったんだって。
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主人公の実感が湧かない気持ちが、読み進めている時の自分の心境。経験が無い事って目の当たりにしないと本当の気持ちを推し量るのは難しいと感じた。
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+++ サラリーマンの夫と二人の子どもと暮らす真依子は、近所のスーパーの総菜売り場で働く主婦だ。職場でのいじめに腹を立てたり、思春期の息子・賢人に手を焼いたりしながらも、日々は慌ただしく過ぎていく。 大学生の娘・奈月が、夏休みに友人と海外旅行へ行くと言い出した。真依子は戸惑った。...
+++ サラリーマンの夫と二人の子どもと暮らす真依子は、近所のスーパーの総菜売り場で働く主婦だ。職場でのいじめに腹を立てたり、思春期の息子・賢人に手を焼いたりしながらも、日々は慌ただしく過ぎていく。 大学生の娘・奈月が、夏休みに友人と海外旅行へ行くと言い出した。真依子は戸惑った。子どもたちに伝えていないことがあった。真依子は幼いころ、両親や兄姉とともにボートピープルとして日本に来た、ファン・レ・マイという名前のベトナム人だった。 真依子の母・春恵(スアン)は、ベトナム南部ニャチャンの比較的豊かな家庭に育ち、結婚をした。夫・義雄(フン)が南ベトナム側の将校だったため、戦後に体制の変わった国で生活することが難しくなったのだ。 奈月は、偶然にも一族の故郷ベトナムへ向かう。戦争の残酷さや人々の哀しみ、いまだに残る戦争の跡に触れ、その国で暮らす遠い親戚に出会う。自分のルーツである国に深く関心を持つようになった奈月の変化が、真依子たち家族に与えたものとは――? +++ 思ってもみなかった題材を扱った物語である。冒頭は、ごくごく平凡な日本の家庭の日常が描かれていて、思春期の姉弟と、その家族のあれやこれやの日々がつづられていくのだろうと思って読み進めると、大学生の娘・奈月が友人たちとベトナム旅行をすることになったあたりから、にわかに様相が変わってくる。母の真依子がいままで隠していた、自分がベトナム人だということを奈月に話したことから、奈月は困惑し、混乱し、ベトナムのことを知りたいと思い、知らなかったいろいろを知っていく。ベトナムで母の出生地を訪れ、さらに衝撃と感動を体験し、自分の中で消化していく。友人たちや恋人との関係、弟やいとこたちとの関わり、さまざまなことを、自分の頭で考え、自分のものとして蓄えていく。そんな奈月を見て、真依子自身も少しずつ変わっていくのを自分でも感じている。最後には、本の表紙の金春色(ターコイズブルー)のような開放感ともいうようなさわやかな風を感じられる一冊だった。
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