村上春樹の世界 の商品レビュー

加藤典洋(著者)

2023/10/29

村上春樹の小説世界に惹かれつつ、入り込めないから読んでみた。きっと内容はおもしろいのだろうと思うけど、村上春樹の小説にコミットできなかったら、読みきれなかった…。

2023/10/15

村上春樹の小説が、表面上は粋で欧米風な言い回しを使いながらオチのない話が繰り広げられる、時代から切り離された独立したものとして見える一方で、実は日本の時代感を繊細に、形而上的に表現している、というその矛盾に、人は惹きつけられることが分かった。

例えば映画でもそうだけど、読者や観客に向けてあえて語らない、見せないことが、逆に魅力になりうる場合がある。その塩梅はよく分かってないけど、

2021/12/06

無茶苦茶楽しい読書だった。こんないろんなこと考えて読むの久しぶりかもというくらいのめり込んだ。感動するくらい面白い読みもあれば、それは違うんじゃないかという読みもけっこうある。完璧な本じゃない。だけどそれがまた良い。好きだった。

2020/10/02

加藤典洋さんが、村上春樹さんに関して著された評論を集めたものです。いくつかの長編の分析、長編短編を通して読むことで見えてくるもの。そこから、村上春樹さんが、どのように小説家として進化してこられたかが、加藤さんの愛情とも見える心のこもった分析から見えてきます。キーワードといいますか、象徴ともいいますか、その言葉、単語が意味するもの。そこに注目し、他の作品との繋がりやその意味。そういったものから、何を書こうとされたのか。その成功と失敗。村上春樹さんの小説の読み方が変わる、そういう読み方を教えていただきました。もう一度、村上さんの小説を読み返したいと思わされました。