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空のあらゆる鳥を の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2022/08/13

表紙絵の雰囲気やタイトルから想像した内容よりも機械の要素が強いな、との感想を持ちました。エピグラフの "人間、自然、機械" の括りが織り合わさった話になっていると思いましたが、第三部終盤でのその三者の盛り上がり方は、今どきな問題意識、という感じがして、そこも最...

表紙絵の雰囲気やタイトルから想像した内容よりも機械の要素が強いな、との感想を持ちました。エピグラフの "人間、自然、機械" の括りが織り合わさった話になっていると思いましたが、第三部終盤でのその三者の盛り上がり方は、今どきな問題意識、という感じがして、そこも最初の想像からかけ離れていて、面白かったです。

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2022/05/26

魔法使いのパトリシアと、科学者のロレンス。 ふたりの不滅の友情と、世界の崩壊に対して人間になにができるのかという物語。 結局ラストはどういうことなのかイマイチ分からず。自然的な力と科学のような人為的?な力が恋に落ちればなんとかなる的なことなのか? SFとして、ファンタジーとして...

魔法使いのパトリシアと、科学者のロレンス。 ふたりの不滅の友情と、世界の崩壊に対して人間になにができるのかという物語。 結局ラストはどういうことなのかイマイチ分からず。自然的な力と科学のような人為的?な力が恋に落ちればなんとかなる的なことなのか? SFとして、ファンタジーとしてはそこまでのめり込んで楽しめなかったんだけど、なんでもない描写がやけに細かくて好きだった。 主人公が男と女だとほぼ必ず恋愛関係になってしまうのがな〜〜〜友情だけじゃだめなのかな…友情も愛でしょ…。

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2021/08/07

畢竟、かっこいい/面白い/みたことのない画がバーンと提示されれば、SFはそれで及第点だと、私はそう考える。 例えば三体だって、なぜ地球人は少なくとも智子を持ってる相手に対してあそこまで慢心できたのかとか、そもそも面壁者周りが全部グダグダとか言いたいことはそれなりにあるけども、宇宙...

畢竟、かっこいい/面白い/みたことのない画がバーンと提示されれば、SFはそれで及第点だと、私はそう考える。 例えば三体だって、なぜ地球人は少なくとも智子を持ってる相手に対してあそこまで慢心できたのかとか、そもそも面壁者周りが全部グダグダとか言いたいことはそれなりにあるけども、宇宙戦艦がケツに帆を掛けて全力逃走するのに不幸にも居合わせた人間が加重でタンパク質のプースカフェに成り果てるあたりの描写とかは相当キマっていた。 終末を舞台にするのならば、それがどうして起こるのか、それ向けて人は何をするのか、その時世界はどういう光景となっているのかを、それなりの解像度をもって描かなければいかない。 対してこの本が力を入れているのは、いわゆる西海岸のヤッピー文化であり、ギークの棚の中身とコリアンタコスだ。そこの解像度を上げられても(書いてる本人は楽しいかもしれないが)正直なところ何も嬉しくない。 エブリデイマジックものとしてみようにも、いかんせん魔法の描き方がワクワクしないしで、これ以上言葉を連ねるのも正直面倒なノれなかった小説…と言いたいとこなんだが、この人後書きでわからなかったら全部説明しに行きます、みたいなことを言っていて、これが許せない。 作者が本を書いたら後は読者のもので、何か説明すべき項目は全て小説の中に入れるべきである、と私は考える。 というか、そこは小説としての基本の基の一角目だと思っていたんだけどもう違うのかなぁ…

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2020/10/23

「ジャケ買い」「タイトル買い」です。 ブックカバーデザインにやられて、タイトルの「を」のあとが気になって、でも久々の「二段」ページにおじけづいて5ヶ月、やっと読みました。 読み進めると、当初の印象の派手なSFファンタジーだけではなく、主人公ふたりの成長を通じた「心の旅」物語が見...

「ジャケ買い」「タイトル買い」です。 ブックカバーデザインにやられて、タイトルの「を」のあとが気になって、でも久々の「二段」ページにおじけづいて5ヶ月、やっと読みました。 読み進めると、当初の印象の派手なSFファンタジーだけではなく、主人公ふたりの成長を通じた「心の旅」物語が見えてきた。 「孤立」と「孤独」 「孤立」は物理的な状態、「孤独」は心理的な状態。 ともに最初は傍からみるとそれほどでもないのに、自分でエスカレートしてしまう。その姿を見て周囲はさらに引く。 ふたりは「もがきあえぐ」も、自己の力に疑いがない反面、結果に自信もなく、それ故に「自分を肯定してくれる人」を憧れ、探し続ける。 ときおり登場するパトリシアの姉ロバータの言葉が、身勝手な自分の心に刺さる。 環境問題は、物語からはそれほどの問題提起を受けることなく、地球存亡の危機にあたってどちらが正しいのか、結論を問うこともない。 ただ人の心の多様性を容認することが、自然との共存の第一歩であり、それは無理をすることではない。 「増長しない」ということは、そういうことかな…。 ふたりの「心の旅」を通じて、次第に「多様性が必然で自然であること」が浮かび上がってくる。 ところで、 すぐれたAIの重要な仕事が「出会い系サイト」って、人類永遠のテーマですね。 また、 ロレンスの反重力装置で飛ばされたブリアは、異空間で何を見たのだろう……。 気になります。

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2020/09/24

図書館で。 最初は普通に読み始めましたが、いやぁ、つらい。特に女の子の方が。学校ではいじめられ、家族の理解もなく、理不尽な罰だけ与えられる…つらい。でも何かで好転するのかと思ったら一部ラストまでひたすら主人公達はいじめられ、迫害されていてただただ、つらい。そして女の子が猫を置いて...

図書館で。 最初は普通に読み始めましたが、いやぁ、つらい。特に女の子の方が。学校ではいじめられ、家族の理解もなく、理不尽な罰だけ与えられる…つらい。でも何かで好転するのかと思ったら一部ラストまでひたすら主人公達はいじめられ、迫害されていてただただ、つらい。そして女の子が猫を置いて家を出たので個人的に、あ、この話無理かも…と二部は流し読みしました。(その後家に戻って猫を取りに行ったとかいう描写を読み飛ばしていたら申し訳ないですが) 男の子の方はロケット打ち上げに行く辺りとかワクワクで面白かったんですけどね。 なんであそこまでいじめられるのかな…と思ったものの、姉が最後の方に「アンタは自分だけが特別な存在だと思っていた。私たち二人は似た者同士だったのに」みたいな事を言うシーンでちょっと納得。なるほど、妹は自分は周囲と違うと迎合しなかったから、煙たがられたのか~と。それにしてもやりすぎだとは思うけどそれも彼女の主観であって、親や姉やクラスメイトの視点から見たら違うお話になったのかもしれない、とちょっと思ったりしました。

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2020/09/18

理系天才少年と動物と会話できる少女のボーイミーツガール!からの困難と挫折を繰り返してそれぞれの道を進む二人の淡い恋愛模様が良かった。 人類を滅亡から救うのは科学かそれとも魔法か?終盤の怒涛の展開が熱い!

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2020/06/18

タイトル&装幀買しました。2017年ネビュラ賞、クロフォード賞、ローカス賞、ヒューゴ賞長編小説部門の4受賞作品。鳥はさして出てきませんが、面白かった。近未来アポカリプスもの。 天才魔法使いのパトリシアと天才科学ギークのローレンス、美男美女の幼い頃から始まり、出会いや別れを繰り返し...

タイトル&装幀買しました。2017年ネビュラ賞、クロフォード賞、ローカス賞、ヒューゴ賞長編小説部門の4受賞作品。鳥はさして出てきませんが、面白かった。近未来アポカリプスもの。 天才魔法使いのパトリシアと天才科学ギークのローレンス、美男美女の幼い頃から始まり、出会いや別れを繰り返しながら、どちらも地球を救おうとするが、どちらも破壊しようとしていく。科学と魔術という世界に引き裂かれるロミオとジュリエットタイプロマンスではあるが、あんまり恋愛色は強くない。設定がとても良い。鍵はペレグリンというAI人格と<樹>。大人向けのダークファンタジー。非常にロマンに溢れている。印象深いのは幼い頃のローレンスが2秒タイムマシンを作り、独りでMITで民間出資のDIYスペースシップ打ち上げを見に行くシークエンス。MITのオーボンパンでコーンマフィンを食べる小さいローレンス。ほんま初めて行くとMITのキャンパスはめちゃややこしいし、なんか寂しい。近くにあるハーバード大に比べると冷たい印象があるが(主観)、まざまざと絵面が浮かんでくる。さらにそこで出会い場面をもってきているのが天才を感じさせる良いシーンだと思う。ということで、原作のほうを読んでみようと思う。

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2020/05/17

近未来のアメリカを舞台に、SFとファンタジーを見事に融合させた傑作長編。主人公となるのは動物の言葉がわかる少女と、テクノロジーの天才少年。学校や家庭でつらい思いをした2人が成長し、破滅へと向かう人類の運命を左右することになる。もっと重い内容かと思ったが、意外と明るくて楽しめた。ジ...

近未来のアメリカを舞台に、SFとファンタジーを見事に融合させた傑作長編。主人公となるのは動物の言葉がわかる少女と、テクノロジーの天才少年。学校や家庭でつらい思いをした2人が成長し、破滅へと向かう人類の運命を左右することになる。もっと重い内容かと思ったが、意外と明るくて楽しめた。ジャンルとしてはファンタジー寄りだが、いろいろな読み方ができると思う。

Posted byブクログ