哲学とは何か の商品レビュー
わかりやすいが、かなり荒っぽい議論を進めている。 たとえば、存在の普遍性を間主観性だというのは私も同意。 ただ、内容は「新しい哲学の教科書」のほうが整理されていて分かりやすいと思う。
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哲学を「普遍認識」の方法であるという著者の考えが示されるとともに、そうした課題を喪失している現代哲学の諸潮流を批判している本です。 著者は現代における哲学の混迷が、「認識の謎」についての正しい理解が欠けている点に求めています。そして、ニーチェとフッサールの二人によってこの謎が解...
哲学を「普遍認識」の方法であるという著者の考えが示されるとともに、そうした課題を喪失している現代哲学の諸潮流を批判している本です。 著者は現代における哲学の混迷が、「認識の謎」についての正しい理解が欠けている点に求めています。そして、ニーチェとフッサールの二人によってこの謎が解明されたと主張するとともに、彼らの仕事の意義についての理解を欠いているために、あいかわらず相対主義と独断論の両極に引き裂かれているポストモダン思想や言語分析哲学、新しい形而上学などの批判をおこなっています。 著者のフッサール解釈は、アカデミズムにおけるフッサール研究になじんでいる読者には不満を感じるところがあるでしょうが、『現象学入門』(1989年、NHKブックス)などの著作を通じて「竹田現象学」に触れている読者にはおなじみのものだと思われます。現代哲学の相対主義に対する批判も、これまでの著作でおこなわれてきた主張と同様のものですが、とりわけ「普遍認識」の重要性を強調しているところに本書の特色があると見ることができるかもしれません。 他方、本書の最後でとりあげられる社会哲学・倫理学・実践論にかんしては、主著となるべき『欲望論』の第三巻で本格的に論じられることになるであろう内容の展望が示されています。
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ニーチェとフッサールを足場にこれまで哲学が成し遂げて きたこと、これから哲学が何をしなければならないかを まとめ上げた野心的著述。その言説の是非はともかく、 竹田青嗣の著作は実にわかりやすく、私の中に素直にストン と落ちてくる。氏の本を読むと、「哲学」とはいかにわかり にくく言い...
ニーチェとフッサールを足場にこれまで哲学が成し遂げて きたこと、これから哲学が何をしなければならないかを まとめ上げた野心的著述。その言説の是非はともかく、 竹田青嗣の著作は実にわかりやすく、私の中に素直にストン と落ちてくる。氏の本を読むと、「哲学」とはいかにわかり にくく言い換えられるかという競争ではないかと思って しまうほどだ。まぁ、単に著者と私の波長が合っていると いうことなのかも知れないが。マルクス・ガブリエルを 読んだ時に感じた「何かが違う」感じも上手くまとめられて おり、これからもその著作を追い掛けていこうと思わせて くれる良い1冊であった。
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いままで読んできた哲学を論旨とする書籍の中で最高級。 フッサールとニーチェのことだけ軽くしっておけば、哲学を学ぼうとする誰にでも有用な本です。 「認識の謎」「存在の謎」「言語の謎」の3つに整理し、 ・哲学の力 ・哲学の功績 ・いま哲学は何を考えるべきか を明確に記載して、哲学全...
いままで読んできた哲学を論旨とする書籍の中で最高級。 フッサールとニーチェのことだけ軽くしっておけば、哲学を学ぼうとする誰にでも有用な本です。 「認識の謎」「存在の謎」「言語の謎」の3つに整理し、 ・哲学の力 ・哲学の功績 ・いま哲学は何を考えるべきか を明確に記載して、哲学全体をとらえようとする本がありがちな哲学者を並列して解説を加えていくスタイルとは一線を画します。 序盤からして「宗教は物語、哲学は言語ゲーム」という惹きが魅力的。 哲学について学ぼうとしなくてもよいので、そして流し読みでも良いので、教養として当著を読んでみてほしいです。 当たり前と当たり前の矛盾について、深く考察する良い機会になります。
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うーん、なんかすごいことが書かれているんだろうなあ、と思いつつ、半分以上理解できないまま読み終えた。竹田先生の弟子だという苫野一徳さんがツイッターで紹介していたので手にとってみた。そもそも、哲学の本はどうしてそういうことを考えることになったのか、それが分からないので、なんかしっく...
うーん、なんかすごいことが書かれているんだろうなあ、と思いつつ、半分以上理解できないまま読み終えた。竹田先生の弟子だという苫野一徳さんがツイッターで紹介していたので手にとってみた。そもそも、哲学の本はどうしてそういうことを考えることになったのか、それが分からないので、なんかしっくりいかないでいた。それが、100分で名著でカントをとりあげていて、西研さんが、そのそもそもの理由を話されていたので、なんとなく納得した。ガリレオとかニュートンとかの話。本書の中でも、本質観取とか自由の相互承認とかが大事なことはわかった。もともとこれは、先に苫野さんの本で読んでいたからだ。で、とにかくフッサールとニーチェをしっかり読まないといけないということはわかった。読まないと思うけど。それで、竹田先生はどうしてこうも、フーコーとか他の思想家のことをけちょんけちょん?に言えるのか。まあ、その辺がおもしろいと言えばおもしろいのだが。世の中に対する具体的な話になってくると、ぐんと分かりそうになるんだけどなあ。ネットでお話を聴ける機会がありそうなので、まあ聴いてみたい。うーん、でも相互承認できないことがいろいろあって、世の中大変なのではないのかなあ、と思ったりしてしまう。頭の中はモヤモヤなのだ。
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ありがちな昔の哲学者の紹介だけでなく、哲学に新たな視点を付け加えるという意気込みはよく伝わってくる本でした。 でも、結局のところ「本質観取」と「熟考」、「普遍認識」と「熟議を通じたコンセンサス」に違いはあるの?という身も蓋もない読後感を持っております。私の読解力の問題かもしれま...
ありがちな昔の哲学者の紹介だけでなく、哲学に新たな視点を付け加えるという意気込みはよく伝わってくる本でした。 でも、結局のところ「本質観取」と「熟考」、「普遍認識」と「熟議を通じたコンセンサス」に違いはあるの?という身も蓋もない読後感を持っております。私の読解力の問題かもしれませんが。
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哲学の課題を「認識の謎」「存在の謎」「言語の謎」の3つに整理し、ニーチェとフッサールの思想をベースにして、3つの謎に対する答えを誰でもわかりやすく解説した著作。
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