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ピュア の商品レビュー

3.8

17件のお客様レビュー

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2024/07/02

 一言で言うと、強烈なSFだった。強烈というか衝撃というか。  短編集だけど、一番印象に残ったのは、やはりタイトルにもなっている「ピュア」。最後の「エイジ」と合わせて、今の現実ではあり得ない世界観と、その中でも今の時代に共通するような感情が描かれていて感動した。  性の話は表立っ...

 一言で言うと、強烈なSFだった。強烈というか衝撃というか。  短編集だけど、一番印象に残ったのは、やはりタイトルにもなっている「ピュア」。最後の「エイジ」と合わせて、今の現実ではあり得ない世界観と、その中でも今の時代に共通するような感情が描かれていて感動した。  性の話は表立って話されず、タブー視されている事柄だけれど、生命と切り離すことができないことであるのも事実。本作のような物語が、何かについて考えるきっかけになるのかもしれない。

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2024/02/26

▪︎ピュア 生物としてのオスメスを考えるSF 例えが良い。 ロマンチストの代償からの脱却や現実の残酷さに気付きながら、連綿と連なる命の連鎖に向き合うテーマ。 葛藤の解決が、友達との取合いに制する形で、単純に正義の対立ではなくて混沌とした同様の立場の中で優劣を付けただけだったとい...

▪︎ピュア 生物としてのオスメスを考えるSF 例えが良い。 ロマンチストの代償からの脱却や現実の残酷さに気付きながら、連綿と連なる命の連鎖に向き合うテーマ。 葛藤の解決が、友達との取合いに制する形で、単純に正義の対立ではなくて混沌とした同様の立場の中で優劣を付けただけだったという都合がいい展開ではあった。 ただし、人生こんなものなのかもしれない。 自分で選ぶのは嫌だが本能的なものに従って成り行きで同化していき、同化しないところもある。 同じなようで同じでない差異がどこかにあれば、選択や解釈なんてものは些細な事なのかもしれない。 それが生物であると感じた。

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2023/01/28

性別が形を変え絡むSF短編集。生々しいグロテスク、だからこそ輝くロマンチックさが強烈な1冊でした。 中でも表題作は強烈。恐竜のように進化した女性が男性を食べ妊娠する世界。私が知ってる世界より直接的な世界だからこその重なる思いと、抗いが強烈です。

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2022/08/13

あんまり専門的な説明がないSF設定なので、感覚的に読みやすかった。余韻があって、この後どうなったのか、とか、描写されていない部分を想像してしてしまうのが、短編集のいいところかな。

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2022/05/26

交尾が本体の生死に直結したり、食ったり食われたりするのは、多様な生物の世界では珍しいことではないと思うけど、人間にあてはめると急にあまりにも非現実なことに感じる。ここまで思考を飛ばした話を世に提示した小野さんに脱帽してしまう。

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2022/01/31

進化した女が性交が終わると男を食べるように進化した近未来の話の表題作を含む短編集。幼なじみの性転換手術、自分の卵子を提供して発見された昔の人間のDNAと受精させて未知の生命体を作ろうとする科学者、ある日突然変異し月人となってしまう症状、表題作での男側からの物語、とどれも異色の作品...

進化した女が性交が終わると男を食べるように進化した近未来の話の表題作を含む短編集。幼なじみの性転換手術、自分の卵子を提供して発見された昔の人間のDNAと受精させて未知の生命体を作ろうとする科学者、ある日突然変異し月人となってしまう症状、表題作での男側からの物語、とどれも異色の作品。 読み始めはこの不思議な世界観にびっくり、ちょっと村田沙耶香の「生命式」を思い出すような発想だなと思う。読んでいくうちに、どの話も少し発想元 がわかるような気がして、「生命式」のぶっとんでる感覚とは少し違うかな?と。 そこまでは入り込めなかったかな、私には少し若かったかも。

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2021/12/29

男を食らって妊娠する進化した女という生命体SF、近親相姦に性同一性障害の百合 アブノーマル極まれり、だけどこんな形のピュア―も存在するのかも、しれない

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2021/11/22

気持ち悪い印象が残ってる。 表紙からしておっぱいだし。 会話が若い人ので、違和感を感じる。でも後十年後とかは、このような会話の小説が主流になるのだろうかと思ったり。 あれ、でも作者85年生まれだと、それなりの年齢か。 セックス描写も気持ち悪くて、勃たないし。

Posted byブクログ

2021/08/24

とても面白かったです。 性欲のままに愛することを否定して美しい愛を求めることは、命を繋ぐことも否定してしまうのか。 どうであれ、これから人類がどう発展しても愛情は尽きることはない気がしました。

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2021/08/15

なんて濃い物語だ。エロくもあり、グロくもあり、性と生の描き方に衝撃を受ける。これがフェミニズムSFというものか。本当に大切な人とどう関わっていくか、これからの人と人との関わり合いを考える上で読むべき一冊だろう。

Posted byブクログ