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失われたいくつかの物の目録 の商品レビュー

3.5

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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2026/01/21

タイトル通りなのだが、情景描写などが延々と続くのでそういう表現を探している人向けかも。失われた物を説明された感じではない。気になったのはツアナキ島。

Posted byブクログ

2025/09/22

2021年NHKラジオドイツ語講座のテキストでドイツ文学を毎月一冊紹介していた中から。 失われた物を展示する博物館に陳列された物の背後あるストーリーを、著者の想像を膨らませて書いたエピソード。読み始めて、文章が長い。説明が冗長。教養書読んでるみたい。飲み込みのに頭のしわ使う。し...

2021年NHKラジオドイツ語講座のテキストでドイツ文学を毎月一冊紹介していた中から。 失われた物を展示する博物館に陳列された物の背後あるストーリーを、著者の想像を膨らませて書いたエピソード。読み始めて、文章が長い。説明が冗長。教養書読んでるみたい。飲み込みのに頭のしわ使う。しんどいな〜と思いつつ、読み続けると、口語調のストーリー(でも説明くどいけど)もあり、あ、この著者、こんな現代調の話も書けるんだ、と気づく。 失われた物にスポットを当てるアイデアと、本の装飾という著者の作家以外の職業を掛け合わせた作品は、読み物としてのみならず、ハードの本の芸術も鑑賞。失われた物という事で、黒地に薄い絵が浮かび上がる絵が不気味でよく目をこらさないと見えない。 描写が詳細だが表現が少し古く固いので、読んでいて鮮やかに舞台が想像できるとまでいくストーリーがそこまで多くないのが残念だが、逆に印象に残るのが、自分の目に浮かべられたストーリーなのだと気づく。 ペルシャトラの闘いは死闘が目の前で起こっていたようだった。最期、敵のライオンと交尾しても絶滅する運命に圧倒された。 東ドイツの宮殿。あれは、元アスリートカップルの満ち足りない人生の話?取り壊された宮殿と、東ドイツという貧しい世界の物悲しさを重ねているの?よくわからなかったが、なんとなく好きな話。 港の話は、植物の名前がたくさん出てくる。どれも知らないから、想像できない。もっと植物知ってると違った感想だったろう。 結構読むのにしんどかったので、別の作品に手が伸びるかどうか。デザインを愛でる目的から行くか?

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2025/05/23

失われた物たちを悼む12の物語が歴史小説風、独白、ネイチャーライティングなど様々なスタイルで語られる。それは追悼の儀式であり、墓標であり、アーカイブであり、過去と未来が交錯する場所であるらしい。各章ごとにはさまれる、紺地にほんのりと金色のモチーフが浮かび上がる扉が凝っていて美しい...

失われた物たちを悼む12の物語が歴史小説風、独白、ネイチャーライティングなど様々なスタイルで語られる。それは追悼の儀式であり、墓標であり、アーカイブであり、過去と未来が交錯する場所であるらしい。各章ごとにはさまれる、紺地にほんのりと金色のモチーフが浮かび上がる扉が凝っていて美しい。 ある程度集中と熱量を要する文章は個人的にはあまり好みではなかったけれども、ゲーリケの一角獣やグライフスヴァルト港の自然描写は美しかった。

Posted byブクログ

2025/01/25

『ユリイカ』のハン・ガンのインタビューで「今読んでいる本」として挙げられていたもの。章ごとに差しこまれる黒い表紙には、光の加減でその章のテーマとなる「失われた物」のビジュアルが浮かび上がる。「失われた物」と続く物語の関連性が自分には上手く見出せずしたがい物語に入っていけず、眠くな...

『ユリイカ』のハン・ガンのインタビューで「今読んでいる本」として挙げられていたもの。章ごとに差しこまれる黒い表紙には、光の加減でその章のテーマとなる「失われた物」のビジュアルが浮かび上がる。「失われた物」と続く物語の関連性が自分には上手く見出せずしたがい物語に入っていけず、眠くなることもしばしば。しかし「グライフスヴァルト港」の章は…… 良かった…… あの章だけ何度も読み返したいくらい。植物や野鳥に精通した目があれば、「自然豊か」のひと言で片付けられそうな光景も、あれほど精緻で優しい描きかたができるのだ。

Posted byブクログ

2025/01/16

棄ててしまった物、失われた物は二度と取り戻すことができない。世の中にはそういう物があるのに、処分しようとする「断捨離」という考え方には真っ向から反対する。その対極にいて、物を棄てられない質の自分にとって、この本の序文は心に響いた。 本書は、12点の「永遠に失われた物」を取り上げて...

棄ててしまった物、失われた物は二度と取り戻すことができない。世の中にはそういう物があるのに、処分しようとする「断捨離」という考え方には真っ向から反対する。その対極にいて、物を棄てられない質の自分にとって、この本の序文は心に響いた。 本書は、12点の「永遠に失われた物」を取り上げている。ただし、その「物」についての解説は最初の一葉程度で、口絵も無く、ただ各章の間の黒いページに墨色で図版があるのみ。それについて知りたければ、Wikipediaなりで調べる必要がある。つまり、本書はそのような「失われた物」についての博物図鑑では無い。 代わりに、もう存在しない物に思いを馳せた、散文詩であったり、紀行文であったり、随筆であったり、物語であったり、それぞれ違う形態の文章が、本書の血肉を成している。 正直、実体の無い物にインスパイアされた作者のとりとめのない文章は、理解しづらいところもあり、共感が無いと読み進めるのは難しい。ただ、その文章そのものに意味は無いと割り切って、作者の言葉の海にどっぷり溺れるのが、正しい楽しみ方なのだろう。 漆黒の表紙と各章に差し込まれた黒い頁、原著の大変素晴らしい装丁を、翻訳書ながら再現しているのは嬉しい。 すでに無い物を、そこにあるかの如く想像を膨らませて文章にするのは、「断捨離」の対極ではなく、そのずっと先、行き着く先にあるのではないか、そんなことを感じさせる本だった。

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2024/03/10

題名で読むことを決めたので、どういう内容かは全く把握しないまま読み始めた。 失われてしまったもの12個に関する話を短編小説のような形で書いたもので、翻訳ということもあって正直読み進めにくかった。 お気に入りは、森の百科事典と共和国宮殿。

Posted byブクログ

2023/12/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

緒言 p13 たとえばゾウは、臨終を迎える仲間の周りに集まり、鼻でその個体に何時間も触れながら、興奮して鳴いたり、死んでぐったりした体をもう一度起こそうとしたりする。そして最後に亡骸に土や枝をかけてやる。仲間が死んだ場所を、何年も後まで繰り返し訪れたりもする。これには疑いなく高い記憶力と、ことによるとある種の来世のイメージを要すると思われるが、それが私たちの持つ来世のイメージより見劣りするものと考えてはならないし、そもそも双方とも検証のしようがない。 p17-18 未来を支配しようと望む者は、過去を廃さなければならない。あらゆる真実の源を名乗る者は、先駆者たちの記憶を抹消し、いかなる批判的思想をも禁じなければならない。 p19 廃墟は過去と未来が一つになるユートピア的な場所だ。 ツアナキ島 p41  私は地球の内部の力に思いを馳せずにいられなかった。その力が作用している所では、隆起と沈降、興隆と衰退という太古の循環が短縮される。 カスピトラ p52-53 ライオンの勇気を称えることわざは正しい。恐怖が彼を襲うことはない。 ゲーリケの一角獣 p74 すべての限界は越えられるためだけにある。 詩的で濃厚、不思議な読後感。 ちまちま読み進め、ようやく読了。 厚さはそうでもないけど、かなり読み応えがありました。現代文学のようなするする読むことに慣れた読者は嫌いそう。 執拗なまでの名詞の記述、くどい表現とユーモア豊かな言い回しが楽しい。これは長い詩。読み終わったあと、あるいは読み進めている最中、自分は何を読んでいるのだろうかという問い、というか忘却。まるで、ここではないどこかに連れ去られたような感覚。少なくとも私にとっての読書の楽しみを本書は体現していたとも言える。まあ読みやすくはないので、それでも短編集だから飽きたら他を読む。で、戻ってくる。 無駄でいい。でもその中に誰にも言えないような(あるいは言わなくてもいいような)気づきがあれば、それはすごい有意義なこと。 国内でバズることはないけど好き。翻訳面倒くさそうだなと思っていたら、訳者あとがきで想像以上にシステマチックに翻訳作業を進めていて興味深い。限りなく黒に近い紺色の用紙に黒で印刷したイメージも素敵。本の装丁もちゃんとデザインされている。

Posted byブクログ

2023/09/10

私の好みに全く合わない文章で、たいへん読みにくい。欧米人の書く文章によくある、従属節や形容詞のやたらに付いた、説明・装飾過多の長〜〜〜い一文が続いて、著者の言いたいことの核がわからなくなってしまう(意外とたいしたことは言っていないかも)。著者の思い入れや自意識、自己陶酔感が強すぎ...

私の好みに全く合わない文章で、たいへん読みにくい。欧米人の書く文章によくある、従属節や形容詞のやたらに付いた、説明・装飾過多の長〜〜〜い一文が続いて、著者の言いたいことの核がわからなくなってしまう(意外とたいしたことは言っていないかも)。著者の思い入れや自意識、自己陶酔感が強すぎて、辟易してしまう。 内容は今は世界から消えてしまったものごとについてで、面白そうではあるのだけれど、文章が無理すぎて…断念。 翻訳も、個人的には日本語の文章としてわかりやすく簡潔に直してもらった方がおそらく読みやすくなるのだけれど、原文とあまりに離れてしまう翻訳もできないだろうし… 難しいですね。

Posted byブクログ

2023/03/17

目録となっているが、12篇の短篇集のようでもある。 今はない物への偏愛、憧憬と幻視による物へのオマージュ。論文調だったり、小説のようだったり、日記のようなものまであって一つ一つが面白い。 カスピトラがローマの見世物になったりフリードリヒのグライスヴァルト港の絵がリク川の源泉を辿る...

目録となっているが、12篇の短篇集のようでもある。 今はない物への偏愛、憧憬と幻視による物へのオマージュ。論文調だったり、小説のようだったり、日記のようなものまであって一つ一つが面白い。 カスピトラがローマの見世物になったりフリードリヒのグライスヴァルト港の絵がリク川の源泉を辿る旅仕立てになったりして想像の行くところがいい。 そして何より本としての佇まい、章ごとの仕切りの美しさ、ため息が出ました。

Posted byブクログ

2022/04/02

序文が素晴らしい。閉じられた一冊の本は一個の完成された世界であり、それは過去と未来が一つとなる廃墟の世界なのだ。

Posted byブクログ