罪人の選択 の商品レビュー
2020.09.05 罪人の選択を除き、他の3編はSFだった。 「夜の記憶」 最初の数行からから意味がよくわからず、読む気が起きなくて飛ばしてしまった。 「呪文」 マガツ蠅に、マガツ虫、気持ち悪い…とうもろこしの一粒一粒に入り込んだ虫を想像すると吐き気がする…。 「罪人...
2020.09.05 罪人の選択を除き、他の3編はSFだった。 「夜の記憶」 最初の数行からから意味がよくわからず、読む気が起きなくて飛ばしてしまった。 「呪文」 マガツ蠅に、マガツ虫、気持ち悪い…とうもろこしの一粒一粒に入り込んだ虫を想像すると吐き気がする…。 「罪人の選択」 毒が入ってるのは焼酎なのか、缶詰なのか。 罪人は必ず間違った選択をする。 18年の時は結果を変えてしまった。 「赤い雨」 瑞樹は超優秀な頭脳を持っているという割に、ちょっと考えが甘すぎたと思う。遺体が手に入ると思って先走りすぎたのかな。 水上町長の葬儀に参加したときも感染するんじゃないかとドキドキ、町長をドームの中に入れる時も見つかるんじゃないかとドキドキした。このドキドキさせる文章はまさにわたしの大好きな貴志祐介節。本当にうまいなあ。 結果、瑞樹はドームの外に出られて良かったのかもだけど恋人を思う光一の気持ちを思うと切ない。光一はもっと冷徹に瑞樹を切り捨てるお坊ちゃんだと思ったからドームを出るって言った時びっくりした。
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SFが3編、ミステリー1編の短編集。貴志さんのSFは特に「夜の記憶」が私には難し過ぎた。こんなのも書かれる方なんだと失礼ながら意外に感じた。
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本格的デビュー前に雑誌掲載された“幻の短編”、歴史を越えた本格ミステリから最新SFまで。 ・夜の記憶 ・呪文 ・罪人の選択 ・赤い雨 「夜の記憶」 『十三番目の人格‐ISOLA‐』『黒い家』で本格デビュー前に書かれた貴重な一編。未来の水生生物と惑星からの脱出を控えた夫婦の奇妙...
本格的デビュー前に雑誌掲載された“幻の短編”、歴史を越えた本格ミステリから最新SFまで。 ・夜の記憶 ・呪文 ・罪人の選択 ・赤い雨 「夜の記憶」 『十三番目の人格‐ISOLA‐』『黒い家』で本格デビュー前に書かれた貴重な一編。未来の水生生物と惑星からの脱出を控えた夫婦の奇妙な交錯と覚醒。『新世界より』の世界観に似てます。 「呪文」 『新世界より』刊行直後の発表。植民惑星の文化調査に降り立った金城は、住民の信仰によって惑星消滅の危機を救えるか? 「罪人の選択」 戦後、復帰した佐久間の妻を寝取った磯辺との駆け引き。その駆け引きがこの世代に新たな悲劇を生む。 「赤い雨」 新参生物、チミドロによって地球は赤く蹂躙され、人類は危機的状況に。 選ばれた人間だけが入れるドームに、成績優秀のためスラムから這い上がった橘瑞樹は、不可能と言われた未知の病気RAINの治療法を探る。 貴志ワールド全開です。 好き嫌い別れるかも。
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期待外れでした。 これまでの彼の作品のような、スリル、ドキドキを感じられなかった。新しい分野に挑戦なのかもしれないけど残念な感じです。
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「夜の記憶」「呪文」「罪人の選択」「赤い雨」の4篇からなる作品集。 罪人の前に置かれた一升瓶と缶詰。どちらかには猛毒が入っている。そちらを選べば即死だが、もし、毒が入っていない方を選べば無罪放免される。罪人が選んだのはどっちか?そしてその結末は‥‥「罪人の選択」 これはなかなか...
「夜の記憶」「呪文」「罪人の選択」「赤い雨」の4篇からなる作品集。 罪人の前に置かれた一升瓶と缶詰。どちらかには猛毒が入っている。そちらを選べば即死だが、もし、毒が入っていない方を選べば無罪放免される。罪人が選んだのはどっちか?そしてその結末は‥‥「罪人の選択」 これはなかなかよく出来た話で、最後まで結果がわからず楽しめた。 ただ、表題作以外は苦手なSF。 案の定、全く楽しめず、戦意消失。。読むんじゃなかった‥‥ まぁ、表題作が面白かったからよしとするか
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
SFが3つ、ミステリが1つの短編集です。 「夜の記憶」は謎の海中生物が主人公の話と人類の最後の時を過ごすカップルの話が平行して進み、最後に話がつながります。頭に入って来ずらい話でした。 「呪文」はAIと巨大企業が世界を牛耳る未来を描いた話です。宇宙の端の植民惑星に調査に言った主人公は神を痛めつける文化が広がっていることを知る。その意味とは? 鷲掴みにされるほどではありませんでした。 「罪人の選択」は突如を銃を突き付けられ、どちらかに毒が入った焼酎か缶詰からどちらかを口にすることを選択させられる。状況や話の内容から、どちらに毒が入っているか推測するだけで、展開する話が2つ平行して進みます。これだけでここまでの話にするのに感心しました。 「赤い雨」は、赤い微生物ですべてが覆われた未来を描いたSFです。withコロナ時代の人間を描いたような教訓じみた話です。 内容はバラバラで一貫性はないですが、「夜の記憶」以外は楽しめました。
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待望の貴志さん2年半ぶりの新刊! 「悪の教典」でのサイコパス感、「新世界より」や「クリムゾンの迷宮」での不思議な世界観、「ISOLA」や「黒い家」「天使の囀り」でのホラー感、「ダークゾーン」でのゲーム感、とどの本も当時の私を楽しませてくれた。 そして今作、SFなお話2編が面白...
待望の貴志さん2年半ぶりの新刊! 「悪の教典」でのサイコパス感、「新世界より」や「クリムゾンの迷宮」での不思議な世界観、「ISOLA」や「黒い家」「天使の囀り」でのホラー感、「ダークゾーン」でのゲーム感、とどの本も当時の私を楽しませてくれた。 そして今作、SFなお話2編が面白かった。最初の「夜の記憶」でムムムッ…なんだこれ?次の「呪文」のSF設定が壮大過ぎて面白い!でも恐ろし気。表題作は時代を超えたミステリでドキドキさせる。「赤い雨」はまたSFチックで映画に出来そうな物語。 と好意的に説明したが、実は読後やや物足らず。以前のような長編が読みたい!と思ってしまった。
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短編集。SF的なものが多い印象でした。 お気に入りは「罪人の選択」。二つの時代を経て繰り返される、圧倒的なサスペンス。罪人に突きつけられた選択と与えられた「ヒント」はわかってみれば単純なのだけれど、確かにやましい人は妙に勘ぐってしまうんですよね……。結末はなんとなく予想がつくと言...
短編集。SF的なものが多い印象でした。 お気に入りは「罪人の選択」。二つの時代を経て繰り返される、圧倒的なサスペンス。罪人に突きつけられた選択と与えられた「ヒント」はわかってみれば単純なのだけれど、確かにやましい人は妙に勘ぐってしまうんですよね……。結末はなんとなく予想がつくと言えばつく、とはいえ、時代を経てああいうことになるとは! 「呪文」も好き。直接の関係はあまりなさそうだけれど、「新世界より」と世界観が通ずるものがあるかな。とある惑星での奇妙な風習からやがて滅びに至る道筋、そして降りかかった災いの正体には絶句。ぞっとさせられる一作でした。
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久々の作者さん、中編四編を収録。どれも「らしさ」が出ていて貴志ワールドを感じる。この作者さんは、ミステリーよりホラー、SF系のほうが好みなので『新世界より』のテイストがある『呪文』が一番好きかな。二年ぶりなのに二日で読了、寡作すぎるのが残念。
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世界観の描写がうまいと思う。 「新世界より」もそうだったけど、現実にはない世界が想像できる。 第一話の夜の記憶でも、水生生物の一人称視点で、海の中での捕食者から逃亡シーンの情景が目に浮かぶ。 それが、何の意味を持つのかは全く分からず、一切の説明ないまま話を強引に引っ張れる...
世界観の描写がうまいと思う。 「新世界より」もそうだったけど、現実にはない世界が想像できる。 第一話の夜の記憶でも、水生生物の一人称視点で、海の中での捕食者から逃亡シーンの情景が目に浮かぶ。 それが、何の意味を持つのかは全く分からず、一切の説明ないまま話を強引に引っ張れる強さがある。 短編四編。 「夜の記憶」 暗い水中から、身体を使ったセンサーで捕食者から逃げながら町へと向かう水中生物の現在の体験。 そして、地球で愛する人との海でのひと時の記憶。 遠い未来の地球と、どこか別の星とがつながる。 「呪文」 植民星で相次ぐ謎の集団自決が続いている。 その謎を調査するため、星間企業から派遣された先はアマテラスⅣ、通称まほろば。 この星ではマガツ神と呼ばれる災厄が広がり、危機に瀕していた。 そして、神への呪いこそが、集団自決への共通点でもあった。 「罪人の選択」 第二次世界大戦後の日本、ある日ある場所の防空壕の中。 戦中に友人を裏切り、その妻を寝取ったとして男は選択を迫られていた。 焼酎か、缶詰か。 そのどちらかには毒が仕込まれている。 毒があるほうに怒りを込めた。 そして十八年後、また別の男も同じ選択を前に躊躇していた。 十八年は、古い恨みをぬぐい去るにも、新たな怨念を生み出すにも、十分な年月だ。 罪人はいつも選択を間違える。 「赤い雨」 かつてこの星は青き惑星だったが、今では赤に染まっている。 研究所で生み出された藻生物がテロリストによる爆発で地球上にばらまかれ、それが地球を一周する間に地球上の動物相、植物相は全てが変わってしまった。 人類はシェルターの中で安穏と暮らす人と、シェルターの外で危険と暮らす人に分かれた。 試験によって選ばれシェルター内で暮らす瑞樹は、血みどろの藻がもたらす病気の解明のため、外部から藻の犠牲者を運び入れることに成功したのだが。
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