月光色のチマ の商品レビュー
ハンガン(韓江)の父親のハンスンウォン(韓勝源)の自伝的小説。ハンスンウォンの母親を描いている。母は年を取り認知症の症状が出てきた。息子の嫁の世話を受けるのが我慢ができず、文句ばかり言って当たっていたが、末の妹が引き取ってからは随分と大人しくなってきていた。母の現在の様子と、昔の...
ハンガン(韓江)の父親のハンスンウォン(韓勝源)の自伝的小説。ハンスンウォンの母親を描いている。母は年を取り認知症の症状が出てきた。息子の嫁の世話を受けるのが我慢ができず、文句ばかり言って当たっていたが、末の妹が引き取ってからは随分と大人しくなってきていた。母の現在の様子と、昔の母が独身で若く美しくはつらつとしていた時からの描写が交互に綴られている。母の若い時は昔の習慣が強く残り、また朝鮮戦争当時の出来事では北と南の勢力が一進一退して、昨日の友が今日の敵になったような殺伐とした時を家族を抱えて精一杯生きてきた母の様子が描かれている。
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