総合診療の視点で診る不定愁訴 の商品レビュー
第1章1の冒頭より 「検査をしても異常が見つからないのに愁訴を訴えている患者に対して、苦手意識を持ったことはないだろうか。助けを求められているにもかかわらず、何ら有効な解決策を提案できないもどかしさを感じたことはないだろうか。」 「検査では異常がなかったから安心していいですよと言...
第1章1の冒頭より 「検査をしても異常が見つからないのに愁訴を訴えている患者に対して、苦手意識を持ったことはないだろうか。助けを求められているにもかかわらず、何ら有効な解決策を提案できないもどかしさを感じたことはないだろうか。」 「検査では異常がなかったから安心していいですよと言った後に、患者が怪訝そうな表情をうかべているのを見たことはないだろうか。」 医師は臨床推論で診断する方法は学ぶが、既存の説明可能な疾患カテゴリーに分類できない時、どうしたら良いのか学ぶ機会があまりない。 この本は、総合診療医にとっては必ず読まなければならない本だと思う。(専攻医の3-4年目くらいがお勧め) カルテレビューなどで指導するときも、一般的な概念ではない愁訴や、メンタルケアの場合には不確実性と向き合いながら患者との付き合いをしていく。その神陵構造が記されているのがこの本。 診断と治療→マネジメント→クリニカルシナリオという構成も良い。 特に前半のMUSの考え方やマネジメントはじっくり読むことを勧めます。
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