夜がどれほど暗くても の商品レビュー
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主人公は芸能ネタが主体の雑誌副編集長。一人息子がストーカー殺人犯として死亡し、当たり前にあった仕事、信頼、夫婦関係と次々に壊れていく。情報過多のネット社会で被害者家族も加害者家族も疲弊していく。 知らなかった息子の人間関係を辿ると結末は親としてホッとするところへ。 やはり志賀に入り込めない。鞠子に対しての冷たさ、奈々美に纏わりつく感じが好きになれないからだろうか。今ひとつ納得感がでない。 ドラマ化という期待値ではかってしまい、読み応えがなく残念ではあるが、これも好みの問題か。
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中山さん、マスコミ嫌いっぽいよね。 辛辣に書いてる作品がちょこちょこある気がする。 話は分かりやすい。 志賀があんまり魅力的じゃなかったのが残念。 最後の菜々美を連れて帰って鞠子と遭遇は、またひと悶着ありそうな気がするんだけど、大丈夫かな~。なんか最後でちょっとやだなって思っ...
中山さん、マスコミ嫌いっぽいよね。 辛辣に書いてる作品がちょこちょこある気がする。 話は分かりやすい。 志賀があんまり魅力的じゃなかったのが残念。 最後の菜々美を連れて帰って鞠子と遭遇は、またひと悶着ありそうな気がするんだけど、大丈夫かな~。なんか最後でちょっとやだなって思ってしまった。
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他人のプライバシーを暴くことを仕事とする雑誌編集者が殺人容疑者の父親となり、追いかけられる立場になる逆転劇。 同じ作者の「テロリストの家」の設定とも若干かぶる感がある。 謎解きはあっさり目だが、加害者家族や被害者家族が置かれる切実な状況や、希望の見える結末など、読みどころは十...
他人のプライバシーを暴くことを仕事とする雑誌編集者が殺人容疑者の父親となり、追いかけられる立場になる逆転劇。 同じ作者の「テロリストの家」の設定とも若干かぶる感がある。 謎解きはあっさり目だが、加害者家族や被害者家族が置かれる切実な状況や、希望の見える結末など、読みどころは十分にある。
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スキャンダル記者の男の息子が自殺。 ストーカー殺人事件を起こし、その場で自殺。 逆の立場になる。ストーカーしていた女子に近づく。 真犯人は同じ大学の中国人留学生。留守だと思い盗みに入るが帰ってきて殺害。息子はストーカーしていて中国人の怪しい動きを知っていた。殺されてしまう。 wiki 大手出版社・春潮社発行のスキャンダル記事を売り物とする『週刊春潮』の副編集長である志賀倫成は、ある朝突然訪ねてきた警視庁捜査一課の刑事・宮藤賢次から、息子の健輔が、通っている大学講師の星野希久子に対し、ストーカー行為の末に相手夫婦を惨殺、そして自ら命を絶った疑いがあると告げられる。とても信じられず、取り乱す妻の鞠子をなだめながら、息子にかけられた嫌疑を晴らすときっぱり主張した志賀だったが、事件はすぐにマスコミに知れ渡り、追う側から追われる側へと立場は逆転、編集長の鳥飼からは休みをとるように命じられてしまう。テレビやネットでは健輔の人となりが好き勝手に報じられていたが、志賀には健輔が犯人ではないという物的証拠を示して反論することもできず、これこそが今まで自分がやってきたことなのだと思い知る。葬儀を終えて間もなく、鳥飼から「容疑者の父親からコメントをとらないわけにはいかない」と言われ、“ストーカー殺人犯 実父の告白”と見出しを打った『週刊春潮』を発売するが、謝罪の一言も無いその内容に反響と同時に抗議電話が殺到する。そして街を鞠子と歩いていた志賀は、「あんたたちの子供にパパとママを殺された」と星野希久子の娘・奈々美にカッターナイフで襲われ、被害者遺族について何ら考えがおよんでいなかった自分に気づく。 いまや悪辣なヘイト雑誌との認識が成されている『春潮48』へ異動させられてしまった志賀は、アイドルの不倫現場を追えば逆に取材対象にカメラを向けられ、街頭インタビューに立てば市民から罵倒され、社内でデスクワークをすれば他の社員からポンコツ扱いされ、精神は少しずつ疲弊していく。そして同じく周囲からの嫌がらせや奈々美からの敵意に疲れ果てていた鞠子と口論した挙句に手をあげてしまい、鞠子は家を出ていってしまう。義母の久恵からも冷却期間を置くように言われた志賀は、以前ネットニュースで見かけたNPO法人〈葵の会〉を訪ねてみることにする。〈葵の会〉は犯罪被害者だけでなく、加害者家族の精神的ケアをサポートする全国でも珍しいNPO法人で、代表の椎名は志賀が「息子が人を殺めた」と話すと歓迎してくれた。しかしそこはすでに奈々美も出入りしている場であり、鉢合わせした奈々美は激昂する。椎名からはすまなそうに入会を断られ、自分だけがなぜこんなにも何もかも失わなくてはならないのかと怒りの矛先を奈々美に向けた志賀は、ひとこと言ってやろうと奈々美の家をつきとめるが、奈々美は両親がいない家で近所からの誹謗中傷に耐えながら一人で暮らしており、その身体には大きな痣もみてとれた。奈々美に見つかり再び激昂されるが、毒気を抜かれた志賀は立ち去る。するとその様子を見ていた宮藤の部下・葛城に呼び止められ、葛城も奈々美のことを心配していること、葛城と宮藤は事件が終結したとは思っていないことなどを聞かされる。 志賀は奈々美の学校の裏サイトを検索したり、実際に学校を張り込み、暴力をふるわれている現場で身を挺して奈々美をかばったり、学校にも乗り込んで奈々美に危害を加えるクラスメートの身元を調べて直接忠告したりと奈々美を守るようになる。そんな様子に理解不能という顔をしながらも、会話を交わしたり、怪我をした志賀を介抱したりと次第に奈々美の態度は軟化していく。怪我の状態が激しいにも関わらず、暴行されたことを否定し続けたため、病院から通報されたことで志賀は再び葛城と顔を合わせることになるが、そこで葛城から、なぜ犯行現場が星野宅で、犯人はスペアキーを持っていたのかという疑問点と、人間の情報はその生活圏に集中しているものだというヒントを与えられる。そして志賀はさらに奈々美との会話の中で、本当は事件前日から星野夫婦はシンガポールを旅行する予定だったが、濃霧で飛行機が飛ばず一度家に戻っために殺されたのだと知る。真相まであと少しと感じたのもつかの間、志賀は「家が燃えている」という奈々美からのSOSを受け、またしても身を挺して炎の中から奈々美を助け出す。そして現場にきた宮藤から、放火をした被疑者がイコール星野夫婦および健輔殺害の被疑者であり、すでに逮捕したと聞かされる。 火災保険と両親の生命保険で金には困らないものの、14歳の子にホテル住まいをさせるわけにはいかないと、志賀は奈々美を自宅へ連れ帰る。すると玄関には戻ってきた鞠子の姿があった。
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内容紹介 (Amazonより) 志賀倫成(しがみちなり)は、大手出版社の雑誌『週刊春潮』の副編集長で、その売上は会社の大黒柱だった。 志賀は、スキャンダル記事こそが他の部門も支えているという自負を持ち、充実した編集者生活を送っていた。 だが大学生の息子・健輔(けんすけ)が、ス...
内容紹介 (Amazonより) 志賀倫成(しがみちなり)は、大手出版社の雑誌『週刊春潮』の副編集長で、その売上は会社の大黒柱だった。 志賀は、スキャンダル記事こそが他の部門も支えているという自負を持ち、充実した編集者生活を送っていた。 だが大学生の息子・健輔(けんすけ)が、ストーカー殺人を犯した上で自殺したという疑いがかかったことで、幸福だった生活は崩れ去る。スキャンダルを追う立場から追われる立場に転落、社の問題雑誌である『春潮48』へと左遷。 取材対象のみならず同僚からも罵倒される日々に精神をすりつぶしていく。 一人生き残った被害者の娘・奈々美から襲われ、妻も家出してしまった。 奈々美と触れ合ううちに、新たな光が見え始めるのだが……。 1ヶ月くらい前に読み終わっていたのに レビュー書くのを忘れていました。 WOWOWで上川隆也さん主演ドラマ化と知り読んだのでした。 真犯人を推理する内容なのかと思い読んでましたが そうではなく被害者家族や加害者家族の世間からの誹謗中傷などで更なる被害が降りかかってくるといった内容でした。 ラストに真犯人がわかるのですが えっ?そうなの?って思ってしまいました。 殺人犯の家族の立場って ちょっと恐ろしすぎて想像出来ません。もう生きていけないと思ってしまいそう...
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ドラマのCMを流し見して、容疑者となって死亡した息子の汚名を晴らす為無罪の証拠を集めていく雑誌記者親父の話だと思って読んだ。ら違った。 最初だけ面白かった。あとは全然釈然としない。勝手に勘違いした私も悪いけどさ。
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評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 人間の不幸に底はないのか?水に落ちた犬は叩かれ続けるのか?息子の殺人疑惑で崩れ去った幸せ―。スキャンダルとネットの噂に奪われた家族。だが男は諦めなかった―。 偶然だが、「薬丸岳の告解」と同時並行で読んでいたので、これも息子がやらかし...
評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 人間の不幸に底はないのか?水に落ちた犬は叩かれ続けるのか?息子の殺人疑惑で崩れ去った幸せ―。スキャンダルとネットの噂に奪われた家族。だが男は諦めなかった―。 偶然だが、「薬丸岳の告解」と同時並行で読んでいたので、これも息子がやらかしたか~?と追い詰められた気持ちがした。しかし、こちらの最後は意外とあっけなく・・最初からも少し念入りな捜査してよ。と思わす心の声が漏れ出した。
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「他人の不幸は蜜の味」とはよく言ったもので、人は他人の転落を(それも成功者の)望む下衆な存在らしい。自覚のない悪意ほど恐ろしいものはなく、しかも何の根拠もない正義の名のもとにその悪意を振り撒く。 怖いなぁ。しかも自分でも気づかずにやってるんだぜ。きっと。
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2020.11.21 加害者家族と被害者家族。 どちらも辛い立場だけどこういうパターンの作品は珍しい。救いがあるラストで良かった。 週刊誌の記者として、”追う側”が”追われる”側へと立場が逆転した主人公の煩悶が切ない。 最後の方でいきなり出てきた、ストーリーにあまり関係ない...
2020.11.21 加害者家族と被害者家族。 どちらも辛い立場だけどこういうパターンの作品は珍しい。救いがあるラストで良かった。 週刊誌の記者として、”追う側”が”追われる”側へと立場が逆転した主人公の煩悶が切ない。 最後の方でいきなり出てきた、ストーリーにあまり関係ない人物が真犯人かぁ…という展開。暴行してきた中学生の方がまだ面白い犯人だったような。 ミステリじゃないからなのか、犯人の犯行の動機も背景もサラッとで終わってしまって物足りなかった。 奥さんにも連絡を取らずに奈々美の保護者的な立場になることを独断で決めてしまうのもどうなのかと少しモヤモヤが残った。
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「週刊春潮」の副編集長として活躍していた志賀は、息子が殺人を犯し自殺したため、一気に追う立場から追われる立場になった。加害者家族だけでなく、被害者家族への世間の風当たりの強さに驚く。「良識」「正義」そんな言葉を振りかざし、人は他人に牙をむく。「タレントの不倫をすっぱ抜いたところで...
「週刊春潮」の副編集長として活躍していた志賀は、息子が殺人を犯し自殺したため、一気に追う立場から追われる立場になった。加害者家族だけでなく、被害者家族への世間の風当たりの強さに驚く。「良識」「正義」そんな言葉を振りかざし、人は他人に牙をむく。「タレントの不倫をすっぱ抜いたところで、彼女が引退し相手の既婚男性は世間に叩かれ、かといって奥さんの憂さが晴れるわけでもない。記事にする社会的意義は?」と問う若い記者の言葉が正論すぎて印象深い。あり得ないと思える部分もあるが、ラストまで一気に読まされたのは確かだ。
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