子どもたちに語る日中二千年史 の商品レビュー
日本が中国からどのような影響を受けてきたか。 一言に中国の影響といっても、北の地域の影響だったり、南の地域の影響だったり、時代によって違うのですね。 高校生向けに書かれていてわかりやすくて良いです。 呉音、漢音、唐音といった漢字の読み方、漢詩、落語の話などがおもしろかったです。...
日本が中国からどのような影響を受けてきたか。 一言に中国の影響といっても、北の地域の影響だったり、南の地域の影響だったり、時代によって違うのですね。 高校生向けに書かれていてわかりやすくて良いです。 呉音、漢音、唐音といった漢字の読み方、漢詩、落語の話などがおもしろかったです。 歴史は未来に続きます。 学んで良いものにしていけますように。
Posted by
偉大な“兄”中国と、“従弟”の日本。二つの国の成長譚が分かる本。 日本が中国に対して抱いてしまう、海を隔てているが故の理想と、拳を交えたことで知った弱さ。それは、日本人の、中国人に対する偏見=己との違いでもある。 その指摘には、この本が、子ども達に語るべき二千年史であるという、著...
偉大な“兄”中国と、“従弟”の日本。二つの国の成長譚が分かる本。 日本が中国に対して抱いてしまう、海を隔てているが故の理想と、拳を交えたことで知った弱さ。それは、日本人の、中国人に対する偏見=己との違いでもある。 その指摘には、この本が、子ども達に語るべき二千年史であるという、著者の誇りを感じた。 また、ことばに興味のある私としては、20世紀初頭までは東アジアの国際共通語であった中国語が、なぜ今はその地位を失っているかという疑問が湧いた。 権威主義に端を発する情報統制により、中国語の話者を統べることは、もしかしたら中国語を現代に生き永らえさせるための“必要悪”なのかもしれない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あこがれから軽蔑へ。 第五章のタイトルだけど、この二千年の流れを表しているところかと思う。 超大国中国が西洋の衝撃を受けて、「日本を清のようにしてはならない」と、追いつけ・追い越せをする姿が19世紀の日本だったという。 尊敬していたカリスマが地に落ちた時に、手のひらを返すような姿は国民性のようにも思えてしまう。 歴史的な超大国の中国の影響下にあった日本。未だに私達の思想の中には中国由来のものも染み付いている。教育勅語も元はと言えば漢文化というのも面白い。 ---- 「あいつはけしからん」と声高に叫び、「心を入れ替えてもらいたい」と主張することは容易にできます。でも、それで問題は解決しません。P278
Posted by
子供向けくらいの方が分かりやすくていい。二千年前から日本は世界とつながろうとしていたというのは素敵な話だと思う。それだけに今になって日本サイコーと内向きになろうとする人たちがいるのが残念でならない。このような良書を若い人たちが読んで、変な固定観念に染まらぬことを願うばかり。
Posted by
- 1