韓国が嫌いで の商品レビュー
訳書が刊行されたお陰で、韓国語がちんぷんかんぷんな私でもこの物語に出会うことができました。出版社『ころから』に感謝です。 主人公ケナの考えることにすごく共感できました。社会に対する怒りも悔しさもその先にある諦めも全部経験したうえで、「でも結局自分の人生なんだから自分でどうにかする...
訳書が刊行されたお陰で、韓国語がちんぷんかんぷんな私でもこの物語に出会うことができました。出版社『ころから』に感謝です。 主人公ケナの考えることにすごく共感できました。社会に対する怒りも悔しさもその先にある諦めも全部経験したうえで、「でも結局自分の人生なんだから自分でどうにかするしかなくない?」って考えて、一歩踏み出す決断ができるかどうかなんですよね。 ずっと愚痴を言い続けながら現状に甘んじるケナの友人達のような人生でも、別に全然いいと思うんです。生活はできるし。 でも、ケナはそれじゃ気が済まないタイプだった。自分の心に正直になれる人はかっこいいです。人生に迷った時のバイブル本。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
数年前に購入して挑戦したものの、途中で止まってしまい、長らく積読になっていた一冊。 今になって読み返してみると、ここ数年の間に私自身が本作の舞台でもあるオーストラリア・シドニーで海外生活を送り、さらに韓国人オーナーの店で韓国人の同僚に囲まれて働いた経験を経ていたからか、最初から最後まで共感の連続で一気に読み切ってしまった。 留学生あるあるや、シドニーの地名・風景が随所に登場し、懐かしい記憶が次々と蘇ってくるのも楽しい。 経験を重ねることで読めるようになる本が増え、そしてその読書体験がまた次の人生経験に活かされていく、そんな循環を実感させてくれる読書だった。 メインの理由は違えど、私自身も日本に対して少なからずマイナスな感情を抱えたままオーストラリアへ渡った一人だ。 もちろん現地での生活は良いことばかりではなく、些細な不便や不満、理不尽で面倒なトラブルもあった。だからこそ帰国する頃には、「日本も捨てたもんじゃないな」と感じるようになっていた。本作から私が受け取ったメッセージは、「環境を変えるか変えないかも、変化を望むか望まないかもすべて個人の自由。でも、幸せを掴むには自分から動いた人が強い」ということだ。国の政治や国民性ももちろん重要だが、結局は自分が好きなことをして生き、心地よい状態を持続できるかどうか。その場所がある人にとってはオーストラリアであり、ある人にとっては韓国、日本なのだと思う。 オーストラリアで出会ったワーホリ勢や留学生に、「なぜここに来たのか」を挨拶代わりによく聞いていたが、韓国人に限って言えば、その答えは99%と言って良いほど、本作のタイトル通り「韓国が嫌いで」だった。 日本と韓国はよく似た国だと感じる一方で、韓国の若者のほうが国に対する窮屈さや息苦しさをより強く抱えている印象がある。本作では、その大きな要因の一つである学歴社会が軸に据えられ、若者たちの内面が丁寧に描かれている。また、著者が男性でありながら、主人公ケナの女性としての悩みやキャリア観、人生観をここまで精緻に描いている点にも舌を巻いた。若者と女性に対する解像度の高さが際立つ。 特に印象に残ったフレーズがこれだ。 「幸せは大事に取っておいて、どこか深いところにしっかりとしまっておく。そして自分の幸せじゃなくて、他人の不幸を原動力にして一日一日踏ん張って生きている。[…] その心根を直そうとするなら、幸せの資産を少し手放して、キャッシュフローを創出すればいい。」 自力で市民権を勝ち取るまで行動し続けたケナらしい言葉だと思った。会計士としての学びが人生の比喩として自然に活かされているのも印象的。日本もまた、他人の不幸を原動力にして生きる人が比較的多い社会だと感じてきたからこそ、この言葉が登場するラストシーンで、私が長年抱えていたモヤモヤが一気に言語化された気がした。 どんな経験にも学びがある。改めてそう思わせてくれた一冊。
Posted by
どこの国でも自分の国が生きづらいと感じる人たちがいるのだろうなと思った。韓国社会が興味深い。日本と共通する部分も多かった。
Posted by
図書館で。 韓国の女の子の話だけれども、何となく同じようなことを考えている子(男女問わず)はどこの国にもいそう。ここではないどこかに行きたい、どこでもいいからこの場所から出て行きたいとか思っている、閉塞感で潰されそうな人というか。たぶん、ここで外に出られない人は引きこもりになるの...
図書館で。 韓国の女の子の話だけれども、何となく同じようなことを考えている子(男女問わず)はどこの国にもいそう。ここではないどこかに行きたい、どこでもいいからこの場所から出て行きたいとか思っている、閉塞感で潰されそうな人というか。たぶん、ここで外に出られない人は引きこもりになるのかなぁなんて思いました。 外国に行くと自分が外国人であるという疎外感というか異物感というか、そんなことを肌で感じると思ったことがあったのだけれども、それが自分という存在の外殻を意識させられるからそれがいいんだろうか。良くも悪くも祖国だと埋没してしまう、無個性な自分という存在に耐えられないのかなぁ? 主人公は自分の友人たちが上手く家や会社や学校に馴染んでいるように思ってそうだけど、多分皆それなりにうまくやれてない自分を感じ取って、悟ってそうだなぁと思ったり。 個人的にやっぱり日本人と違うなぁと思った点は、自分で部屋を借りて又貸し業を始めたところとか。日本人はなかなか違法と知ってそういう事に手を出す人が居なさそう。良くも悪くも商売がヘタというか。よく言えば善性だけど、悪く言えば臆病で柔軟性が無い。 後、ヒロインは男が居ないと生きられない病気にでもかかってるんだろうか?と正直首をかしげるところ。恋というかなれ合いにしか見えない関係からの脱却という考えは微塵もなさそう。そういう点を見てもどこに行ったって自分という本質は変えられないんだろうなぁ。 私はあの国から出られて幸せ、周囲のしがらみから解き放たれて幸せ、外国できちんと生活できる自分を手に入れて幸せ、なんて自己暗示をかけてるんじゃないだろうか。それが悪いとは思わないけれども、個人的にはあまり共感できないなと読み終えました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
原作を読んで映画もみました。(映画の方が好きでした〜w) 主人公ケナにとって生きづらい韓国社会が私の職場や夫の実家にそっくりすぎて、40代の私にも共感するところが沢山あり、読んだあとに自分の人生を置き替えてしまっても後味悪くなく、むしろすっきりと今後の自分を考えられる作品だと思いました。人生なかなか今すぐには変えないのが現状だけど、自分の違和感を大切にして、なんでも自分で選択していいんだよ。そんなメッセージが溢れていました。 最初は韓国が嫌いでオーストラリアへ向かうケナが、二度目は自分の幸せを追求するために韓国を離れるという心情の変化がとても読んでいて気持ちよかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
韓国文学。 読む前は、タイトルから、グローバルな視点を持った韓国人の自国批判の本かな?と思っていたけど、それ、日本にも当てはまる…ってことが多くて読んでて苦しくなった。 途中まで、エッセイだと思って読んでいて、著者のプロフィールを確認したら本の内容と全然違って、小説だったのか!とそこでわかった。 20代の時、私も海外に住みたいと思っていたので、その頃に読んでいたら、影響されて私もオーストラリアの移民を目指したかも?と思った。 というか、オーストラリアの市民権を得る方法ってあったんだ!って初めて知った。(この内容ってほんとなのかな?) でも、主人公の実家がかなり帰りたくない家で、そこまで追い込まれないと英語や試験の勉強は頑張れなかったかな。それに主人公、英語の成績かなり良いし。私はそこまでIELTSの点数取れたか…と思ってしまう。 読んでて結構苦しくなるタイプの本だった。 20代に読んでいたらもっとダメージ大きかったかも。 30代以降のもっと歳を取ってからのことも描いてほしかった。
Posted by
早く出会いたかった本。特に社会人一年目で読みたかった。韓国も日本と同じような閉塞感が若者にあり、それにどう立ち向かっているのかどんな方法がおるのかとてもリアルに描かれています。ストーリーとしても最後はハッピーなので前向きな気持ちになれて良い。どの登場人物に感情移入するかによるけど...
早く出会いたかった本。特に社会人一年目で読みたかった。韓国も日本と同じような閉塞感が若者にあり、それにどう立ち向かっているのかどんな方法がおるのかとてもリアルに描かれています。ストーリーとしても最後はハッピーなので前向きな気持ちになれて良い。どの登場人物に感情移入するかによるけど、読んだら海外に行きたくなる本。
Posted by
私もオーストラリアに行きたいなぁ。韓国の状況は、住居の困難さを除けば、日本とかなり似ている。ケナが自分の力で生きていく様子が、清々しかった。男性が書く女性視点の小説って、?って時があるけど、この作品はそれがなくて読みやすかった
Posted by
格差が格差を生む構造、生きづらさは国を越えて。でももがいて。映画化もされた作品で映画も観てみたかった。留学仲間のジェーンの主人公との関わり方も良かった。
Posted by
