本を売る技術 の商品レビュー

矢部潤子(著者)

2021/11/07

精神論ではない、本を売るための実際の技術。
本を並べるのにも理屈がある。
棚と平台の使い方、在庫の考え方など、書店で働く人でなくても興味深い話が多い。

2022/03/06

本屋で働く新しい人たちへの10ヶ条
の最後には
そして本を愛しすぎないこと
という項目が。基本、本を愛してやまない人たちだからこそだろう。

小さな本屋や古本屋はオーナーの意図のある品揃え
が魅力だけれど、大きな本屋は、客の欲する本が手
に取りやすく、美しい状態でそこにあるように、毎日出る大量の新刊を捌きながら奮闘してくれている。
ネット通販や電子書籍におされる時代の中でも、色々な本に出逢わせてくれるワクワクする空間が
ずっとそこにあって欲しい。

2021/09/27

HONZノンフブックガイドから。読書そのものもさることながら、本という存在、それを扱う書店も愛してやまない立場からすると、本書のような評論はとても興味深い。なるほど、確かに書店でのモノの見方が変わりますわな。それにしても、自分が訪えば、そこに当たり前に陳列されている書籍群の裏には、凄まじい熱量が注ぎ込まれている訳やね。ありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願いします。

2021/07/25

書店ってこんなに大変なんだと初めて知りました。
もちろんお店によってそれぞれのやり方、並べ方などがあるとは思っていましたが、矢部さんの個人的な意見がすべて正しいように感じてしまう。そんな本でした。
もっと頻繁に色々な書店を訪れたくなりますね。

2021/07/23

ベテラン書店員による技術解説。本の積み方、並べ方、スリップの使い方、注文の出し方、POPの立て方、ポスターの貼り方、等々。
ただ、根底にある目標は「ルールに基づいた売場づくりで店内の全エリアに役割分担をさせる」ことで、そのルールを言語化しようとしている本である。

どこにどんな本を置くのかルールを決めてお客さんに伝わるようにすれば、めざす本の所在、話題になっている本（書店が信頼されれば外れない本）、各ジャンルの定番本や注目本、をお客さんが把握するようになって買いやすくなる。
たぶん書店員は個別の本に思い入れをもちがちなんだろうけど、著者がめざしているのは「その店全体での売上アップ」で、そのための考え方である。

そういう文脈で
・プルーフをもらうのもありがたいが、書誌情報を充実させてほしい。
・POPを作るなら表紙や帯に書いていない情報を盛り込んでほしい。
ということを出版社に求めている（本文中ではマイルドに表現されている）。納得感が強い。

2021/06/08

キノベス2021の第4位。

本を売る人と本を買う人が、更なる本屋さんの面白さに気づく本、とのこと。

本屋好きは、本屋さんの知恵や工夫に感心しながら楽しく読める。

本の陳列法や扱い方、返品の考え方、ポスターの貼り方など、いちいち興味深い。インタビュー形式でわかりやすく進む。本の流通や発注経路、ISBNに関する知識など、専門的な補講もある。

書店員さんは、この本を読み込んで業務に没入すると、新たな境地に至ることができるんだろうな。

とても、本と本屋への愛情に満ちた本だと思いました。

でも、書店員は本を愛しすぎてはいけないそうです。何事も、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということですね。

2021/05/05

本屋さんずっと憧れていますが、実際に働くかとなれば妻帯者になった今リスキーにしか感じられません。宝くじ当たったらこだわりの本ややりたいなと思う位です。
30年書店で勤め上げた矢部さんが、培ったノウハウをいろいろと書いています。本屋さんに勤めたことが無いので、分からない事ばかりですが、書店がどういう風に回っていて、どういう書店が理想なのか分かる本です。POPの良し悪しなんかは書店員さんによって違うと思いますが、矢部さんは要らない派なんですね。僕は結構POP好きかも。
スリップをどうやって活用していたのかがとても興味深かったです。

2021/01/25

書店員が語る本を売るための知恵と工夫。

何気なく行く本屋にこれほどの工夫が凝らされていたなんてびっくりすると同時に楽しくもなりました。

これからは本屋に行った時に棚などの陳列の仕方など見る目が全く変わりそうです。

プロフェッショナルな仕事の一端をのぞかせてもらったこの本はとても貴重な一冊だと思います。

とても面白かったです。

2020/12/20

新刊書店の書店員のノウハウ。棚や平台への本の置き方、積み方。品出し、発注や返品。新人教育。スリップを活用した販売・在庫・陳列のチェック。什器、ポスターやPOP、掃除など。

商品としての本、取り扱いノウハウが面白かった。お魚屋さんや八百屋さんなどにもあるんだろうな、本も商品なんだなと思いました。そんなお店は、なくなってきてるけど。

2020/11/18

棚、平台の作り方は参考になりました。
訪ねるごとに何処が変わっているのか、
チェックするのが楽しかったな。