地獄くらやみ花もなき(肆) の商品レビュー
綺麗に一区切りついたので大変満足。青児の無能っぷりとイキリっぷりが不評とよく聞くけれど、変に有能だとここまで皓は信頼できなかっただろうな……というのが読んでいてわかるので、読者側はともかく皓目線では何も問題ないんじゃないかと思う。妖怪云々や地獄堕とし云々は心苦しくなる描写もあるも...
綺麗に一区切りついたので大変満足。青児の無能っぷりとイキリっぷりが不評とよく聞くけれど、変に有能だとここまで皓は信頼できなかっただろうな……というのが読んでいてわかるので、読者側はともかく皓目線では何も問題ないんじゃないかと思う。妖怪云々や地獄堕とし云々は心苦しくなる描写もあるものの、間に挟まる皓と青児のゆるすぎるやり取りで緩和されるので、個人的には丁度いいバランスで楽しい。第二部としてまだまだ続く、ということが非常に嬉しい。
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地獄の次期魔王の座をかけた最終勝負が荊から申し込まれた。皓は助手兼ペットの青児を連れて舞台の豪華寝台特急「青い幻燈号」に。この列車がレトロな雰囲気で相変わらず舞台が魅力的。列車には他に6人の乗客がいたが青児の目には罪を表す妖怪の姿として映る。罪人たる乗客達を地獄に堕とす「執行人」から終着駅まで2人以上守るのが皓の勝利条件。勝負が始まって間もなく乗客の一人が密室から姿を消し、一人が殺害される。乗客の中に潜む地獄の執行人は誰か?そして勝負の行方は?前作までに語られていた条件があったりするけど人物消失や執行人の正体、全体の事件の謎についてはフェアに解かれていると思う。青児と皓の絆が勝負を通じてしっかり結ばれて何より。荊と棘のその後も気になるしここでシリーズ終了しなくてにこにこだ。
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#読了 まだまだ二人の話を読みたいのに、明らかにエンディングに向かっていて寂しさを噛み締めながら読了。予想通りこれにてひとまず物語としては完結らしい。続編が出ているようで、勝負に勝って魔王になり、その魔王の座をあっさり返上し、青児のもとに帰ってきた皓と紅子さんの三人の物語はまだ続く。嬉しい。 最終決戦の場は高級寝台列車。集められた乗客は全員罪人で、次々に殺されていく。いかにもミステリーな展開のなかで、人ならざるものが上手くて溶け込んでいて面白かった。 前巻であまりにも可哀想だった棘さん。最初はいけすかねえ野郎だ!と思っていたのに、荊さん共々なんだかんだ人間くさいところがあるもので、報われてほしいとか思ってしまった。 これからの展開はどうなるのかを楽しみに、さっそく次の巻に参ります。
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シリーズ4作目も面白かったです。西條さんと荊さんの魔王継承バトル…青児さんのマイ妖怪辞典が気になります。 「オリエント急行殺人事件」かと思っていたら「銀河鉄道の夜」だったのはぐっと来ました。 荊さんは棘さんよりとんでもないけど、兄弟想いだったのかも?と思います。2人ともそれなりに。神野家も山本家もお父さん方が横暴だったようだし兄弟は団結するのかも。凜堂兄弟、英国でもお健やかに。。 西條さんも青児さんもお互いに良い影響与えあってて良いです。離れるの!?と思ったけど、魔王勝負に勝った西條さんがぬらりひょんに押し付けて代行業に戻るの良かった…飼い主とペットコンビ再び。 結構随分あっさり、と思ったら一旦ここでお話は終了だったようです。かと言って続きは書かれてるので、楽しみです。人物紹介の小野篁さん、もはや平安装束じゃない方が多いけど…何お召になってても似合ってるようなので流石です。
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王座争い編完結。 新たな魔王はあの人なのね。 本来の地獄落としとは異なる展開だったが、青児の成長ぶりに、次の展開での皓とのバディっぷりが楽しみ。 作品中の 「罪の重さというのは、一体、誰が量るんでしょうか。..... 罪に重い軽いがあっても、犠牲者の悲しみや怨みに重い軽いはな...
王座争い編完結。 新たな魔王はあの人なのね。 本来の地獄落としとは異なる展開だったが、青児の成長ぶりに、次の展開での皓とのバディっぷりが楽しみ。 作品中の 「罪の重さというのは、一体、誰が量るんでしょうか。..... 罪に重い軽いがあっても、犠牲者の悲しみや怨みに重い軽いはないんですよ―誰にも量れるものじゃないんです」 という一文が心に残った。
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電車内での殺人事件解決となると『オリエント急行』かなと思いきや、どちらかというと『そして誰もいなくなった』だった。 全員いなくなりはしないけど、乗客がどんどんいなくなるのは、ホラー的怖さがあった。 妖怪の姿からの謎解き、罪状からの謎解き、そして実際の事件での謎解きと、様々な方向性からの謎解き盛りだくさんで、さすがシリーズ締めくくりに相応しい展開だったと思う。 (実際は新シリーズが始まる訳だが、それはさておき) ただ結構危機的状況であったにも関わらず、個人的に前回よりも危機感が少なかったのは、主従関係が前回よりも強固なものになっていたからだろうか。 妙な安心感があるというか。 例え追い込まれても、今の二人なら乗り越えられると。 実際にどうにかなった訳だけど。 ちょっと予想していなかった方向性だったけれど。 まさか彼が復活してくるとは……いつものように紅子さんがどうにかしてくれると思っていたので。 意外だったのは、紅子さんの出番がびっくりするほど少なかった点。 本当に二人で(他にも協力者はいたにしろ)乗り越えちゃうのだから凄い。 意外と言えば、その後の展開も意外で予想外だった。 折角の立場を蹴ってくるのだから。 そして二人は元鞘へ……やはり安心感があるペアだ。 これからも地獄代行業は続く模様。 今後の活躍も楽しみだ。 篁さんのことも気になるし……この人の動向も予想できたような意外なような。 それでいて今後もさらっと出てきそうだからなあ……油断ならないお人だ。
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紅子さんがほぼ登場しないの悲しーい……。 ……これまでの活躍をほとんど覚えていないけれど、何だか良い感じのキャラクターだった気が、する。たぶん。 皓さんは相変わらず不遜かわいい。 飼い犬扱いと、笑っちゃうとこ、良いなー。
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「野狂あるいはプロローグ」 体調が良くなると同時に届いた。 亡くなってもおらず封印された人質というのは中々ないだろうが、彼等の様な存在だと殺さないとなるとそれ以外の方法はないのだろうな。 逃げ癖は全てにおいて悪いとは言いきれないが、彼の場合は大切な局面での事が多いから注意したのだ...
「野狂あるいはプロローグ」 体調が良くなると同時に届いた。 亡くなってもおらず封印された人質というのは中々ないだろうが、彼等の様な存在だと殺さないとなるとそれ以外の方法はないのだろうな。 逃げ癖は全てにおいて悪いとは言いきれないが、彼の場合は大切な局面での事が多いから注意したのだろうな。 「百鬼夜行」 消えて亡くなる妖になった者達。 全員が誰かを殺害した後に自らも同じ様な状況下で亡くなったと聞いても同情しかねるが、再び現世に呼ばれ利用されたという点は不運としか言いようがないな。 偶然にも彼の症状が移ったおかげで騙し通す事が出来たが、もしもの時はどうするつもりだったのだろう。 「人あるいはエピローグ」 これにて時期魔王の戦いに終息。 自分の事を蔑ろにしてきた者達を簡単に解放する人など中々居ないだろうが、封じられた者達の立場上その後を考えねば大変な事になりそうだな。 魔王には今はならないだなんて、なんだか彼らしい答えではあるが今後も彼と今まで通り活動するのだろうか。
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最終巻は何だか限りなく人間臭い心がちりばめられていた。結局、心持ちって凄く大事。どうやって生きていくかは自分次第だって言われた気がする。
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