死ぬ瞬間 の商品レビュー
医師が患者の死に直面する際、どのような見方で患者たちの最期を見守るのか、その過程を具体的な例を挙げながら見ていく。患者も人間である以上、医師も当然人間として患者に真剣に向き合い、できる限り会話を繰り返す。とくに精神的な面には慎重になる必要があり、それぞれの患者がその時点で何に悩...
医師が患者の死に直面する際、どのような見方で患者たちの最期を見守るのか、その過程を具体的な例を挙げながら見ていく。患者も人間である以上、医師も当然人間として患者に真剣に向き合い、できる限り会話を繰り返す。とくに精神的な面には慎重になる必要があり、それぞれの患者がその時点で何に悩んでいるのか、相手の立場を慮って治療を施す。
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「死ぬ」ということを語ることによって、どこかで苦しみが理解される実感、孤独が和らぐ瞬間があるのだろうか。それは、「死ぬ」ことをタブーとしてきた私達にとって、驚くべきことだろう。もちろん人によって感じ方は様々だろうが、タブーを超えること、またはタブーを受容することによって、生身の私...
「死ぬ」ということを語ることによって、どこかで苦しみが理解される実感、孤独が和らぐ瞬間があるのだろうか。それは、「死ぬ」ことをタブーとしてきた私達にとって、驚くべきことだろう。もちろん人によって感じ方は様々だろうが、タブーを超えること、またはタブーを受容することによって、生身の私が浮き上がり、機械的ではない対話へ繋がっていくのかもしれない。「言葉をこえる沈黙」は、言葉を交わした後にしかこないのかもしれない。しかし、死の過程の諸段階は、どのような形であれ必ず私に訪れるものだ。それを忘れてはいけない。
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がん宣告されないことも多かった、宣告することが残酷とされていた時代の中、患者はそれでもある程度死期を悟っていたよう。直接的に触れてはいけないものとして扱われており、死に対する医師の考えも今とは全然違うみたいだ。死を目前にした人々にインタビューを行い、死に向かう過程を提唱したキュー...
がん宣告されないことも多かった、宣告することが残酷とされていた時代の中、患者はそれでもある程度死期を悟っていたよう。直接的に触れてはいけないものとして扱われており、死に対する医師の考えも今とは全然違うみたいだ。死を目前にした人々にインタビューを行い、死に向かう過程を提唱したキューブラー・ロスのインタビュー記録や、考察を読める。内容の濃い一冊。
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BTSのRMとSUGAがこの話を出していたから、というミーハーな理由で読んだが、読むべき本だった。自分では絶対に選ばないから、ミーハーで良かったとも思う。 まだわたしは身近な人間の死を経験していないし、死を前にしたこともない。いつかそれがリアルになったときこの本を思い出したい。 ...
BTSのRMとSUGAがこの話を出していたから、というミーハーな理由で読んだが、読むべき本だった。自分では絶対に選ばないから、ミーハーで良かったとも思う。 まだわたしは身近な人間の死を経験していないし、死を前にしたこともない。いつかそれがリアルになったときこの本を思い出したい。 あとがきで著者のその後を読み、死に触れるということについてムムムとなったりした。
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あまりに有名な死の受容への5ステップ。 いざ読んでみると、登場するのは医療職だけでなく、牧師や修道女も。 宗教的背景が違いすぎるから、これをそのまま日本人に当てはめるのは違う気がするなぁ
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読み初めは退屈でしたが、2章3章と読み進めていくにつれ面白くなってきました。 最初のうちに合わないと思っても断念せずに最後まで読んでみることをおすすめしたいです。 大きなショックを受けた時の感情の移り変わり、そして抑圧された気持ちを認め・解放することがどれほど大切か、さまざまな...
読み初めは退屈でしたが、2章3章と読み進めていくにつれ面白くなってきました。 最初のうちに合わないと思っても断念せずに最後まで読んでみることをおすすめしたいです。 大きなショックを受けた時の感情の移り変わり、そして抑圧された気持ちを認め・解放することがどれほど大切か、さまざまな患者さんたちの話や病院スタッフとのやり取りから浮かび上がってきます。 人に優しくすること誰かの役に立つ事は生易しいものじゃないのだと思わされます。 何かしてもらわなくてもいい、分かってもらいたい、それだけで救われる…という心境は、死が迫る人だけじゃなく生きている人全てに言える事なのでしょう。 どんな生涯であれ自分の内側に立ちかえる事で見える景色が変わるのだと、そっと大きな愛に包み込まれたような気分です。
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元々は臨死体験者や末期患者が死を前に何をしたかったか等を書いた物だったけど、続編は死そのものをテーマに、またそれぞれの宗教の死生観等が纏められている。 死はいつか来る。自分だけでなく周りの人達も。受け入れるのはそれぞれの立場があるし、難しくて当然。 私もずっと咀嚼し続けて来たし、...
元々は臨死体験者や末期患者が死を前に何をしたかったか等を書いた物だったけど、続編は死そのものをテーマに、またそれぞれの宗教の死生観等が纏められている。 死はいつか来る。自分だけでなく周りの人達も。受け入れるのはそれぞれの立場があるし、難しくて当然。 私もずっと咀嚼し続けて来たし、今も続けている気がする。
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『死の五段階説』を提唱したエリザベス・キューブラー・ロスのベストセラー書籍。2001年新訳バージョン。旧訳で「死の瞬間」という邦題が付けられたためそのまま旧タイトルが採用されているが、本来は「死の過程」を意味したものを著述している。200人以上の末期患者とのインタビューを経て、患...
『死の五段階説』を提唱したエリザベス・キューブラー・ロスのベストセラー書籍。2001年新訳バージョン。旧訳で「死の瞬間」という邦題が付けられたためそのまま旧タイトルが採用されているが、本来は「死の過程」を意味したものを著述している。200人以上の末期患者とのインタビューを経て、患者自身の死に対する受け止め方や、医療従事者や身内の反応などが報告されている。この書に関しては、キューブラー・ロスの死生観というより、死に瀕した人々が残してくれたメッセージと受け止めたほうがいいだろう。個人的には、穏やかな死の準備は、患者を取り巻く周囲の反応も大きな影響を及ぼすということが、非常に勉強になった。生きているうちに、自らが今後死に向かう過程でどのような姿勢を周囲に発信していくかということを熟考していきたい。
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読み継がれて50年。まさに、万人が読むべき一冊。200人に及ぶ末期患者への直接面接により、死に至る人間の心の動きを探る。 ただ延命をすればいいというわけでもない。患者の家族の意見が優先されがちであるが、死に臨む患者の暗黙の訴えにもっと敏感になるべきである。
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死に直面した人達のインタビューがたくさん載っていて 死ぬ前の不安や気がかりについて色々聞くことが出来る 無意識下では自分は不死身であるという言葉にハッとさせられた 確かに普段からあと1年で死ぬかもしれないとかそういうことを考えてはいないが、可能性としてはいつでも、なんなら明日に...
死に直面した人達のインタビューがたくさん載っていて 死ぬ前の不安や気がかりについて色々聞くことが出来る 無意識下では自分は不死身であるという言葉にハッとさせられた 確かに普段からあと1年で死ぬかもしれないとかそういうことを考えてはいないが、可能性としてはいつでも、なんなら明日にでも死ぬ可能性はある 死というのは命が消える瞬間ではなくその過程であるらしい そして命が消える瞬間は穏やかな身体機能の停止でしかないとのこと 本書を通して死への恐怖が薄れた 死が迫っている人に対してその話を避けるべきではなく、死にゆく人も残される人も死を受けいれた方がお互いに良い結果になるようだ もし自分も死が迫ってきたらその意識で無理はしないようにしたい
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