近いはずの人 の商品レビュー
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『許してはないわよ。受け入れただけ』 突然の事故で妻を亡くした主人公・北野俊英の実母のセリフ。『お父さんが浮気したこと、ある?』への返答。 "受け入れただけ" 俊英は、妻の携帯のロックを解こうと、毎日ちまちまビールを飲んで、ウダウダ・・・なんとも煮え切らない男といった感じだけど、「妻の死のその後」によって、変わって行く。 色んな気付きが描かれていて、その姿は不甲斐ないながらも、ちょっといい! 妻の姉も、様々なこと(妹のこと、婚約者のこと、親のこと)受け入れて前に進んでいる。 職場の後輩の女の子も、現実を受け入れて恋を諦める。 『自分さえ我慢すれば、あとはすべてがうまくいく。無駄な我慢でないことも、理屈としてわかる。わかっているのに、その我慢ができない。そういうことも、ある。』 うんうんと、頷きながら読んだ。わかるー!、と。 『どんな理由があれ被害者は自分だと、知らず知らずのうちに思いこんでいた。そうなって当然だ。思いこんでいいのだと、今も思う。 だが。知らず知らずのうちに自分が加害者になっていることもある。のか?・・・』 読後、なんともモヤモヤして、スッキリしない。 ましてや、『感動が胸を満たす物語』⁇⁇ だけど、・・・時間と共に、 大きく心を揺さぶる物語ではないけど、"人って、イレギュラーなことには不甲斐ないのよね"と想うと、"リアルだなー"と、じわじわ心に沁みてきた。 俊英の葛藤、わかる。よく頑張った。 わたしなりにこの物語から受け取ったメッセージ! "受け入れて生きる" 『楽は楽かもしれないが、心に澱(おり)は残るだろう』 心に澱を溜めず、あるがままを受け入れて生きるのはなんと難しいことだろう、と想う。 でも、まぁ、俊英は人をおもんばかり、受け入れて、変わりつつあるところで終わるのは、嬉しい。
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感動が胸をみたすは言い過ぎかな。 愛する人が亡くなった後に、自分の義兄弟と2人きりの旅行の事実を知るなんてかなり悲惨。 愛してる人でも全てを知っているわけではもちろんないし、その上で全てを受け入れられるわけではない。もちろん、価値観だって違う。だれだって言えない秘密の一つや二つあるのかもしれない。 でもいろいろ考えての、最後の方の「愛していた」の記述が俊英の結論なんだと思った。 近しい人とどのように向き合っていくかを考えさせられた。
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最後まで暗い感じだったけど立ち直って欲しい、まだ33歳という若さでこんな仕打ちにあってしまった彼に同情した。精神的に病んでも仕方がない状況で自分だったらどうなるか。亡くなった妻の浮気の真実はもう確かめようもない、相手が分かっただけでも少しはマシだったか。でもその相手が身内、義理の兄になるというのはまた複雑だ。時間をかけて少しづつ立ち直って新しい出会いに向かって欲しい。
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正直言って感動はなかったけど、主人公が一つ大きなヤマを乗り越えた気がします。片肘張らずに頑張ってるところが好印象。
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2021/6/7 あとがきにあるように「感動が胸を満た」したのだろうか? いやー私にはわからん。宙ぶらりんだ。 近いはずの妻でも知らない一面がある。死んでからそれを知る。 打ちのめされて危うい時を過ごし、あがいて少し前を向く。 そうだろうなと思う。感動はしない。 ちょうどいいタイミングで諸々のしがらみが一区切りついて遠くに行けるのはよかったなと思う。 もう会わないと思うから幹恵に全部話してスッキリしたんじゃないかな。 話せるのは回復だ。
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前に読んだこの著者の作品が前向きな物語で、そういう印象だったから、読み始めて「暗い始まりだな」と思ったけど、どこかでひっくりかえるものだと思い込んでいた。ら、始終暗かった(と私は感じた)もし自分がこの主人公だったらやりきれない。自分はこういう経験をしたことがないけど、人生の中で感...
前に読んだこの著者の作品が前向きな物語で、そういう印象だったから、読み始めて「暗い始まりだな」と思ったけど、どこかでひっくりかえるものだと思い込んでいた。ら、始終暗かった(と私は感じた)もし自分がこの主人公だったらやりきれない。自分はこういう経験をしたことがないけど、人生の中で感じる不甲斐なさとか辛さとか自己嫌悪とかそういうのがいろいろ呼び起こされて、読んでいて暗くなってしまった。物語としては嫌いじゃないけど、読んだタイミングがあんまりよくなかったかも。
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人は自分が知った話や、出来事で架空の物語や人を作ることができる。それは、良いことでも悪いことでもできてしまう。 例えば奥さんと毎日一緒にいて年を重ねると、彼女の全てを知ったように錯覚する。こんな人だからこんなことはしないだろう。ここまでなら傷つかないだろうとか。 その架空のイメー...
人は自分が知った話や、出来事で架空の物語や人を作ることができる。それは、良いことでも悪いことでもできてしまう。 例えば奥さんと毎日一緒にいて年を重ねると、彼女の全てを知ったように錯覚する。こんな人だからこんなことはしないだろう。ここまでなら傷つかないだろうとか。 その架空のイメージは、年を重ねることで大きな溝を生み出し、知らない間に知らないことが増えている。 原因は自分の都合のいいように解釈をし、架空の物語を作り出すからだ。 この本はそういった人間って完璧ではないんだと言うメッセージを送っているのかと感じた。 表紙の絵やタイトルの意味が読み始めと読み終わった後ではおおきく異なる。 非常に面白い作品でした。
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①この本を選んだ理由 著者に興味があるため ②あらすじ 33歳の主人公の奥さんが事故で亡くなってしまう。 奥さんが亡くなったあとに、一番身近にいた人なのに何も理解していなかった自分に気がついていく。 ③心に残ったこと 妻や親など一緒に住んでいても、長年ともに生きてきても、...
①この本を選んだ理由 著者に興味があるため ②あらすじ 33歳の主人公の奥さんが事故で亡くなってしまう。 奥さんが亡くなったあとに、一番身近にいた人なのに何も理解していなかった自分に気がついていく。 ③心に残ったこと 妻や親など一緒に住んでいても、長年ともに生きてきても、それでも知らないことはたくさんあるというのは、実際そうだろうと思った。 ④感想 この、なんとも言えない、もやもやした感じの終わり方が、今の自分にはとてもいい。 全てがわかりやすいと感じる人でも、きっと知らないことはたくさんあるんだろう… ⑤登場人物 北野俊英 としひで 絵美 北野優平 村瀬理也子 秋山栄人 えいと 久美 岸本 福田 樹里 川崎ほのか 甲斐 荒井幹恵 内田若菜
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「近いはずの人」読了。事故で亡くなった妻の携帯を夫が見るとそこには「8」という相手とのメールが……。再生の話。帯にある「313ページのたった一言にあなたは涙する」に特別の感慨を抱かなかった私はそっけなかろうか。313ページで書かれている言葉は小説全体に隅々に書かれているではないか...
「近いはずの人」読了。事故で亡くなった妻の携帯を夫が見るとそこには「8」という相手とのメールが……。再生の話。帯にある「313ページのたった一言にあなたは涙する」に特別の感慨を抱かなかった私はそっけなかろうか。313ページで書かれている言葉は小説全体に隅々に書かれているではないか。淡々と読んだ。 「近いはずの人」を読んでいる。事故で亡くなった妻の携帯を夫が……という話だが、私、自分の携帯をダンナに見られて困ることあるかなと思うと、これが全然困らない。PCにBLエロが多少入っているがこれもBL読むことはダンナも知っているので困らない。つまんねー女だなと自分に思う。
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言わなくてもいいこと、嘘ではない隠し事。 知ってるつもりの近しい人。 全てを知ってる訳じゃない。 自分を100%知ってるとは誰にも思われたくないけど(自分のことも100%は知らないかも)自分も、近しい人のことをまるまる理解はできてないんだなー。それが悪いんじゃなくて、そういうもの...
言わなくてもいいこと、嘘ではない隠し事。 知ってるつもりの近しい人。 全てを知ってる訳じゃない。 自分を100%知ってるとは誰にも思われたくないけど(自分のことも100%は知らないかも)自分も、近しい人のことをまるまる理解はできてないんだなー。それが悪いんじゃなくて、そういうものだと知ることが大事かな。 俊英がうじうじと、まさに腫れ物にさわるように、さわらないように、なかったことにしたことに、妻である絵美が不満、不安、を感じたとしてもそこは共感。 知ろうとすること、は大事かも。
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