水底の女 の商品レビュー
抑制的なマーロウ 『水底の女』のフィリップ・マーロウは、他作品と比べてやや抑制的な男として描かれている。挑発的な発言やアクションが少なく、女性に対する眼差しも薄い。正確に数えたわけではないが、タバコに火を付ける場面も少ないかもしれない。マーロウといえど、エネルギーに満ちた時期と...
抑制的なマーロウ 『水底の女』のフィリップ・マーロウは、他作品と比べてやや抑制的な男として描かれている。挑発的な発言やアクションが少なく、女性に対する眼差しも薄い。正確に数えたわけではないが、タバコに火を付ける場面も少ないかもしれない。マーロウといえど、エネルギーに満ちた時期とそうでない時期があったに違いない。
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レイモンド•チャンドラーを村上春樹は全7作品訳しているが、これは最後の一冊らしい。 フィリップ・マーローは、会社経営者に、男と駆け落ちした妻の安否確認を依頼される。 マーローが行方を調査していると、湖の町の湖底から別の女性の遺体を発見する事になる。 マーローは、町の有力者と警官と...
レイモンド•チャンドラーを村上春樹は全7作品訳しているが、これは最後の一冊らしい。 フィリップ・マーローは、会社経営者に、男と駆け落ちした妻の安否確認を依頼される。 マーローが行方を調査していると、湖の町の湖底から別の女性の遺体を発見する事になる。 マーローは、町の有力者と警官との癒着など、町の暗黒部分に直面しながらも、クールに見つめて、解決に導いていく。
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▼フィリップ・マーロウ第4作。まさに太平洋戦争真っ最中に書かれたようです。とはいえアメリカは体力があったので、そんなに日本の戦時下ものみたいなことはなくて、余裕を感じます。 ▼「警察の仕事は山ほど問題がある。 政治と似ている。 それは最良の人間を要請しているのだが、 そこには最...
▼フィリップ・マーロウ第4作。まさに太平洋戦争真っ最中に書かれたようです。とはいえアメリカは体力があったので、そんなに日本の戦時下ものみたいなことはなくて、余裕を感じます。 ▼「警察の仕事は山ほど問題がある。 政治と似ている。 それは最良の人間を要請しているのだが、 そこには最良の人間を惹きつけるものは 皆無だ。 だから我々としては 手に入る人材でやっていくしかない。 そしてこのような結果が もたらされることになる」。 ・・・名文句。 <警察の仕事>を、ほかのなんの仕事に置き換えても、使えます。 ▼大富豪の奔放な妻が行方不明に。マーロウが雇われて調査開始。夫人が滞在した湖の畔の別荘。その別荘の管理人的な夫婦の、妻の遺体が湖底から発見される。さらに夫人の浮気相手のひとりだった男も殺される。さらに過去の、 <セレブの間で麻薬を処方してた悪徳医師の妻の自殺に見せかけた殺人事件> も絡んでくる。マーロウも襲われる。 正直に言うと錯綜してわかりづらい。 わかりづらいけど一向に構わないで読めます(笑)。そういうことのための小説ではないのです。 ▼ネタバレすると 悪い女がいて、 ショービジネスとかでのし上がった。 悪徳医師の看護師もやっていた。 その医師の妻を殺した。 そのあたりのことを、大富豪夫人の浮気相手に知られた。 それからその悪い女は生き延びるために刑事の妻になった。 なんだけどやがて捨てて逃げた。 湖畔の別荘管理人の妻になった。 そこで再開した大富豪夫人を殺して、自分にみせかけて湖に沈めた。 さらに自分のことを知っている、浮気相手の男も殺した。 自分が殺した金持ち夫人になりすまして大金を握って逃げようとした。 だが結局元夫の刑事がその女を殺した。 みたいな流れなんですが、結構細部が「???」だったりします(笑)。
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依頼を受けて訪れた湖で、ブロンド女性の無惨な溺死体! タイトル通りのオープニングです。そして、姿を消しているブロンド女性が二人。調査するうち妨害を受けるのはよくあるフィリップ・マーロウですが、今回はなんと無実の罪で逮捕? 込み入った事件を動かしていた、犯人の欲望と末路に悪寒がしま...
依頼を受けて訪れた湖で、ブロンド女性の無惨な溺死体! タイトル通りのオープニングです。そして、姿を消しているブロンド女性が二人。調査するうち妨害を受けるのはよくあるフィリップ・マーロウですが、今回はなんと無実の罪で逮捕? 込み入った事件を動かしていた、犯人の欲望と末路に悪寒がします。
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読むのにかなり時間がかかってしまった。面白くないわけではないのだが、どうも先に花しっを進めていくエネルギーが弱い感じがした。次々の新しい展開が開けてくる感じは悪くないのだが、何事にも感情移入がしづらく、そういう意味では淡々と事件を追いかけている感じは悪くないのだが、ちょっと淡々と...
読むのにかなり時間がかかってしまった。面白くないわけではないのだが、どうも先に花しっを進めていくエネルギーが弱い感じがした。次々の新しい展開が開けてくる感じは悪くないのだが、何事にも感情移入がしづらく、そういう意味では淡々と事件を追いかけている感じは悪くないのだが、ちょっと淡々としすぎている気がする。 前半は特に登場人物や風景が魅力的で、そのあたりはとても気持ちよく読めた。ただ、小説のメインプロットがありふれたもので、落ちが何となく読めてしまうし、そんなプロットをさも意外なように扱っている謎解き部分が、なんだか一番しらけて感じた。ただそんな中にも魅力的な登場人物は顕在で、犯人が正体を現してからの展開はなかなか良い感じだった。 今まで読んだマーロウものの中では、一番心に触れるものが少なかった。残念。ついでに言うと、どうもタイトルになじめない。
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レイモンド・チャンドラー屈指の作品だと思います。 『長いお別れ』『大いなる眠り』などの作品の影に隠れていますが…。 ストーリー、魅力あるキャラなどは『長いお別れ』に匹敵すると思います。 70年近く前に書かれたミステリとは思えぬ完成度、表現力、文体です。 罪を重ねる美しい女、愛しい女にこれ以上罪を犯させないようにしたかった男はついに…。
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チャンドラー3冊目。 どんでん返しに次ぐどんでん返しでハラハラドキドキさせられ、特にキーとなる登場人物の一人が全然関係ないと思われた事件とつながった場面では、本当に声をあげそうになった。 結末はちょっと強引なような感じがしたが、まあ納得のいく終わり方だった。 訳者あとがきに書かれ...
チャンドラー3冊目。 どんでん返しに次ぐどんでん返しでハラハラドキドキさせられ、特にキーとなる登場人物の一人が全然関係ないと思われた事件とつながった場面では、本当に声をあげそうになった。 結末はちょっと強引なような感じがしたが、まあ納得のいく終わり方だった。 訳者あとがきに書かれていたが、この本はチャンドラーの7作の長編の最後の一冊ということだ。 あと4冊、楽しみに読んでいこうと思う。
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ちょっといつもとテンポが違うなぁ~とは思ったが、最後に名探偵の推理にカタルシスを得るという本格ミステリーっぽくなっててそれはそれで良かった。
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村上春樹の翻訳順ではなく、シリーズの時系列順で読んでいる。ここに来て、ミステリ色が強くなった。今までで一番、謎解き要素があった。 なんというか…女に翻弄される男たちの話なのかな、と思った。水底の女だけでなく、今までの話も。 犯人の肩を持つとか、そういうことじゃないんだけど、女に...
村上春樹の翻訳順ではなく、シリーズの時系列順で読んでいる。ここに来て、ミステリ色が強くなった。今までで一番、謎解き要素があった。 なんというか…女に翻弄される男たちの話なのかな、と思った。水底の女だけでなく、今までの話も。 犯人の肩を持つとか、そういうことじゃないんだけど、女に騙されていたとか利用された(多分だけど、大方そういう表現でいいと思う)男が、行き場のない気持ちを抱えて、遂に、みたいな。でも、それって仕方のないことなんだろうな。好きで好きで愛していても、とうとう我慢が出来なくなってとかって、可愛さ余って憎さ100倍とか言うし、例え一時でも、そこまで誰かを愛することが出来るのは、ちょっと羨ましいな。罪を犯したくはないけど。 今まで読んだ中では、後味は一番悪かったかも知れないな。
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フィリップ・マーロウシリーズの村上春樹翻訳もこれで最後。(マーロウシリーズ7冊の長編のうち4作目だが、村上春樹が翻訳した順番で言えば最後) マーロウは、実業家ドレイス・キングズリーに失踪した妻クリスタルの捜索を依頼され、キングズリーの別荘を訪れる。そこで雇われている使用人ビルの妻ミュリエルの死体が湖の底で見つかった…というところから始まる。 が、出てくる死体はこれ一つじゃないし、「実は悪人でした」という奴らがぽこぽこ出てきて、なかなか飽きない展開だった。あと、この死体は実は医者の奥さん(つまり別人)で、自称アパートの家主は実はクリスタルで、自称ロス警官デソトは実はデガルモで、クリスタルを殺した犯人もデガルモで、系も多い。 個人的には、他の作品と比べると、「ハードボイルド文学」というより、探偵ものミステリー小説という感が強めかなと。そもそも純文学を少々背伸びしながら読んでる身としては、謎解き要素やサスペンス要素が多いので読みやすかった。 (一方で、村上春樹は解説にて、チャンドラーらしくないということも書いてる。かつ、ミストリーとしてのプロットにも論理的な破綻があると) (memo) 296 - 「警察の仕事には山ほど問題がある。政治と似ている。それは最良の人間を要請しているのだが、そこには最良の人間を惹きつけるものは皆無だ。だから我々は手に入る人材でやっていくしかない。そしてこのような結果がもたらされる」(ウェバー警部) 336 - 「こういうシーンはどうしても好きになれなくてね」と私は言った。「探偵が殺人者と向かい合う。殺人者は拳銃を持ち出し、それを探偵に向ける。そして探偵に悲しい話をそっくり聞かせる。話の最後には相手を撃ち殺すつもりで。そのようにして貴重な時間が浪費される。たとえ最後には殺人者が探偵を撃つことになるとしてもだ。ただ実際には殺人者が探偵を撃ち殺すことはない。それを妨げる何かが必ず起こるんだ。神様たちだってこういうシーンはあまり好きじゃないからね。だから彼らはいつだって邪魔を入れることになる」 345 - 彼らはドアを蹴破ったりはしない。そんなことをしたら、足を痛めてしまうからだ。警官たちは足に対して気を配る。彼らが気を配る相手はせいぜい足くらいのものだが。 365 - もし殺人者たちが、罪を免れて逃げ切れると思わなければ、人を殺す人間なんてほとんどいなくなってしまうはずだ
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