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完全な真空 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2022/10/31

短編集 SFらしく、学者のこころに満ちている ● 「新しい宇宙創造説」 “教養のある人ならばこの著作の題名くらいは知っているでしょうし、著者の名前も聞いたことくらいはあるでしょう。しかし、それだけのことです。

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2021/03/19

レムの生誕100年の年だとのことなので、レム祭り再開。 とはいうものの、レムを読むには知力、気力、体力が必要でお酒を飲みながら気楽に流して読むことはできないのです。仕事で疲弊していたころは気力がなくて読めなかった作品群も今ならば!と取り組んだ次第。いや〜、さすがレム。架空の本の批...

レムの生誕100年の年だとのことなので、レム祭り再開。 とはいうものの、レムを読むには知力、気力、体力が必要でお酒を飲みながら気楽に流して読むことはできないのです。仕事で疲弊していたころは気力がなくて読めなかった作品群も今ならば!と取り組んだ次第。いや〜、さすがレム。架空の本の批評を作ってそれをまとめた体裁で序文を書くという二重三重の仕掛けがあるうえ、架空の本そのものが、AIをテーマにしていながら神への信仰にまで言及するものから、新しい宇宙創生理論にいたるまで脳味噌痺れるテーマを暑かったものですが、どれも読んでみたいものばかり。 レム氏に実際に書いてほしかった。

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2021/03/06

やっと読み終わった…たいへんだった。 「生の不可能性について/予知の不可能性について」のふざけぶりは印象的。

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2021/02/11

 非常に新鮮な読書体験だった。周知の通り、本書は「存在しない本に対する書評集」という、一風変わった内容である。そのコンセプトに惹かれて手に取ったが、架空の書評というアイデアのみならず、一編一編の書評も読み物として大変興味深かった。物語を書くということに対して、「そういうアプローチ...

 非常に新鮮な読書体験だった。周知の通り、本書は「存在しない本に対する書評集」という、一風変わった内容である。そのコンセプトに惹かれて手に取ったが、架空の書評というアイデアのみならず、一編一編の書評も読み物として大変興味深かった。物語を書くということに対して、「そういうアプローチがあったか!」と膝を打った回数は数知れず、無数の示唆に富んだ一冊だったと思う。  読んでみて思ったのは、「書評集」というよりは、存在しない本のストーリーラインの要約や根幹となるアイデアを示すという趣が強いなということ。他者の批評を引き合いに出して、問題点や要点を論じる形体を取ってはいるが、その小説の大まかな流れを説明することに、決して少なくない頁が割かれていた。  現実には存在しない事象、理論を下敷きとした執筆された書物に対する書評、という体裁をとったものが幾つかあるが、これらはつまり、書評を通じて別の世界を描き出しているとも言えよう。そういう意味では、SFっぽさもところどころ感じられた。その世界に存在するテクストを通じて、世界や物語を描写する、という展開の仕方から、読み味としては、書簡小説に似ているかも知れない。  最後の数編はやや難解で、十分に理解できたとは思えないが、面白く読めたことに間違いはない。突飛なアイデアを包含する本は数あれど、これほどバラエティ豊かなものを、ぎゅっと凝縮して読むことのできる本はそうあるまい。

Posted byブクログ

2020/12/10

いやー、脳みそ疲れたー。(※鴨注:心地よい疲れヽ( ´ー`)ノ) 「架空の書籍を対象とした書評集」という、何をどうしたらそんな発想が出るのかというぐらいメッタメタにメタな作品なわけですが、ボルヘスが先鞭を付けているそうですね。文学の世界は奥深いよ・・・。 架空の書籍の構成を考え...

いやー、脳みそ疲れたー。(※鴨注:心地よい疲れヽ( ´ー`)ノ) 「架空の書籍を対象とした書評集」という、何をどうしたらそんな発想が出るのかというぐらいメッタメタにメタな作品なわけですが、ボルヘスが先鞭を付けているそうですね。文学の世界は奥深いよ・・・。 架空の書籍の構成を考え、さらにそれを評価する筋道も立てる必要があるという、面倒くさいこと極まりない構造をしていますが、虚心坦懐に読むとこれがなかなか面白い。特に、前半の小説パートは、こんな本が本当にあったら是非読んでみたい!と思わせる、エキサイティングで冒険的な作品が並んでいます。「親衛隊少将ルイ十六世」と「ビーイング株式会社」は、鴨も是非読んでみたいです。 一方、後半の論文系の作品に入ると難易度がぐっと増し、読み進めるのがかなり困難に(^_^;小説パートはとりあえず脳内にビジュアル・イメージを浮かべることができればついていけますけど、論文系は読む方もがっぷり四つに組んで自分の論理回路をフル稼働させないと、何が何だか分からなくなりますからねぇ(^_^; 正直、半分ぐらいは流し読みしました。でも、「生の不可能性について」「予知の不可能性について」の2冊組(も何も、存在しない本なのだからなーにが2冊組だって感じですがヽ( ´ー`)ノ)が面白かった!最後の最後に披露される、論理的どんでん返しの鮮やかなこと! 20代の自分、よくこれをハードカバーで読む気になったよな、としみじみ思いますヽ( ´ー`)ノ脳味噌を柔らかくするツールとして、オススメです!

Posted byブクログ

2020/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

国書刊行会から出ていた単行本が文庫化。 『架空の書評集』というユニークな体裁を取ったSF。まさかこれが文庫化されるとは……。 単行本を読んだ時も思ったが、ここに取り上げられている架空の書物、どれもこれも読みたすぎて困る。

Posted byブクログ

2020/01/07

完全な真空(河出文庫) 著作者:スタニスワフ・レム 河出書房新社 タイムライン https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

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