問題解決力を高める「推論」の技術 の商品レビュー
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・推論とは、正解のない問いに対して、事実・前提となるルール・法則から答えを導き出すための思考法である。 ・多くの前提や事実、法則から推論や仮説を導き、結論を出すことで、戦略立案・方針策定・問題解決などに活かしていく。 【帰納法】 ・複数の事実から共通点をみつけ結論を導き出す。 ・既に起きている事象から結論を導くことで、自身の戦略立案・方針・提案事項に説得力と根拠を持たせることができる。 ・事実については、疑いを持って一度立ち止まることも必要。また、共通点や結論が飛躍していないか振り返りを行うことで、より精度の高い推論が可能となる。 【演繹法】 ・前提となるルールに事象を当てはめ、結論を導く。 ・前提となるルールは客観的に捉えても、一般的、不変的な内容になっているかが重要となる。 ・ビジネル環境の変化における戦略立案、提案の是非、「法則」から価値を生み出す場面で有効。 ・前提となるルールを設定するためには、ビジネスにおける一般論を情報収集する必要がある。100%正しいルールを知っておく。 ・前提となるルールに対して「Why」と問いかけることで、新たなルールを見つける契機になる。 【アブダクション】 ・起こった事実に対して法則を当てはめ起こった現象を説明できる仮説を導き出す。 ・限られたソースで妥当な結論を導くことに有効。 ・結果→原因→仮説 ・問題の原因究明、トレンド背景のキャッチとキーワードからほかへの応用、他社の成功事例の応用 ・フレームワークを活用することでよりエビデンスを確保できる仮説を生み出すことができる(ロジックツリー、PEST、3C等々…) ・上記3つを組み合わせて推論を行うことで、多角的かつ、複数の根拠(事実、ルール、法則)をもとに仮説を導く出すことができる。また複数の根拠が生まれることで、様々な仮説、企画・戦略立案や提案に結びついていく。 ・昨今のビジネスにおいては「正解」はない。上記の思考法を多少大まかな粒度でもいいので、高速で検証し、ロジカルかつ確固たるエビデンスを備えた仮説を導くことが重要。
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帰納法、演繹法、アブダクション、何れも基本的なロジックであるが、それぞれの組み合わせや深堀により、個々の問題を構造化していくことで、問題点を突き詰める方法論は参考になった。 ただ、アブダクションは何となく進次郎構文臭を感じる。
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元コンサルが書いた本ということで期待したが冗長だった。また内容は帰納法、演繹法、アナロジー思考の3つだか、事例紹介が多いが、頭を使うような問題か一つもないように感じました。評価点は1番最後の参考文献のリスト。参考文献は読む価値あり。
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答えを知る方法ではなく、仮説を導く方法をとても分かりやすく解説している。 日頃、自身がコンサルとして戦略仮説をつくる、もしくはそれを検証するときに、どのような思考フローを行なっているか再確認出来た点が特に有意義。 また、複数の手法のなかで相対的に弱い部分も認識することができた。 ...
答えを知る方法ではなく、仮説を導く方法をとても分かりやすく解説している。 日頃、自身がコンサルとして戦略仮説をつくる、もしくはそれを検証するときに、どのような思考フローを行なっているか再確認出来た点が特に有意義。 また、複数の手法のなかで相対的に弱い部分も認識することができた。 日常的に論点思考、仮説思考の環境に置かれている人も、そうでない人も一読の価値がある。
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推論法について、主にビジネスの場面での使い方について書かれている。例が多く、最初は理解しにくくても、段々理解できるようになっており、分かりやすかった。自分はビジネスマンではないが、日常の場面でも応用が効くと感じた。
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思考のトレーニングが大事! ●帰納法 複数の事実から共通点を見つけ出し、結論を導き出す方法(限られたサンプルから共通点を見つけ出し、それを全体に当てはめる) A=C B=C →A=B 洞察的帰納法を用いて「法則」を見つけ出すことができれば、それは単なる知識を超えて今後の自分の...
思考のトレーニングが大事! ●帰納法 複数の事実から共通点を見つけ出し、結論を導き出す方法(限られたサンプルから共通点を見つけ出し、それを全体に当てはめる) A=C B=C →A=B 洞察的帰納法を用いて「法則」を見つけ出すことができれば、それは単なる知識を超えて今後の自分の糧となる。 例)①イベントAで「旅」をモチーフにしたら集客力が高まった。 ②〃「宇宙」③〃「図鑑」 →共通点は、モチーフを加えたこと →(法則)イベントにモチーフを加えれば、集客力は高まる。 いかにして、見えない共通点を探し出すかがポイントで、そのためには抽象化と多面的視点が必要。 異なる分野から得られた「法則」をビジネスに生かすことができる。 日常を帰納法を使った思考実験の場にしてトレーニングすること! ●演繹法 前提となるルールに物事を当てはめて結論を導く方法。 例)【前提】身長が伸びれば体重は増える→【当てはめる物事】来年は、身長が伸びる→【結論】来年は、体重が増える。 洞察的帰納法によって得られた「法則」を前提となるルールにおくことで、自らの「提案」に至る結論を導くことができる 前提となるルールを正しく見極めることが大事 ルールの例)目的・目標・方針 会議のファシリテーションへの演繹法の生かし方として、「前提のすり合わせ」がある。(意見のすり合わせよりも先に)。なぜなら、前提が正しくない(=揃っていない)と、演繹法から分かるように正しい結論が導かれない(=意見が嚙み合わなくなる)から。 【前提】判断基準がない限り、ものごとは決められない 【当てはめ】この会議には、判断基準がない 【結論】この会議ではものごとは決まらない ラテラルシンキング=水平思考 により前提を「捉えなおす」ことで応用できる。 例)エレベーターの待ち時間が長いことによるクレーム→待ち時間を減らすべきという前提を「捉えなおし」、待ち時間を有意義にすべきという前提をおく。 ●アブダクション 「起こった現象」に対して「法則」をあてはめ、仮説を導き出す思考法 【起こった現象】 売上が落ちた 【法則】 買う人が減れば売上は落ちる 【仮説】 売上が落ちたのは、買う人が減ったからだ 法則は、洞察的帰納法から導かれるため、これらを組み合わせることが重要。 例) ・集客力が上がった ・イベントにモチーフを加えると、集客力は高まる ・集客力が上がったのは、イベントにモチーフを加えたからだ
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基礎教科書として手元に置いておきたい。 推論の技術 アブダクションを用いる 法則を当てはめるときに、洞察的帰納法を用いる アブダクションを完結させる その仮定を検証するために演繹法を使う
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困難に直面した際に、より確実性の高い可能性を見い出す力、それが推論力。 推論とは頭の善し悪しで決まるものではなく、方法を知っているか知っていないかでその差が決まる。 目の前に起きた事実から、なぜその事実が起こったのか見えない法則を見つける。 そのためのプロセスとしては ①事実を正しく認識する ②事実に対して問題意識を持つ ③推論する ④仮設を導き出し、検証をする ⑤結論を出す 推論の方法としては大きく3つ ・帰納法 ・演繹法 ・アブダクション ■帰納法 複数の事実から共通点を見つけ出し、そこから結論を出す。 A=B、B=C、つまりA=C 帰納法は目の前の事実から共通点を抜き出す手法のため、目の前の事実に依存をする性質を持つ。 そのため事実に偏りがあったり、第3の事実が出てきた際には論理が破綻する可能性がある。 帰納法で最も大切なのは、正しい事実を認識し、 事実の中から見える法則だけでなく、裏に隠れた見えない法則も見つけること。 ■演繹法 前提となるルールに目の前の物事を当てはめる。 AなのでBはどうなのか? 演繹法は正しいとされている法則を元に結論を出すため、二者択一で結論を出すことができる。 演繹法は前提のルールが正しい条件が必要であること、ただルールに当てはめるだけなのでルールの裏に隠れているものも読み取る必要がある。 ■アブダクション 起こった現象を説明できる、もっともらしい法則を導きだす。 Aが起こった。Bが起こればAになるので、Aが起こったのはBが原因である。 演繹法は正しいとされる前提に目の前の物事を当てはめることで、今後の予測を行う。 アブダクションは起こった現象に、正しいとされる法則を当てはめ、原因の仮設を立てることができる。 未来の予測を行うか、過去の原因を見つけるかの違い。 アブダクションは法則すらも自身で見つけ出すことができるため、他での応用などとしても使うことができる
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3日で身につく競争力は、3日で真似される競争力でしかない。 すぐに真似される「情報」や「知識」を追いかけるより「考える力」を身につける方が、真似されにくい競争力になる。 本書は「考える」上での頭の使い方を丁寧に教えてくれる書籍です。
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1.考えるということをもう一度自分の中で整理してみたくて読みました。 2.推論はコンサルや経営者だけの特殊な才能ではなく、日々のトレーニングによって積み重ねられる技術です。ただ、それを習得するにはコツが必要になり、本書では帰納法、演繹法、アブダクションの3つの思考の整理方法によ...
1.考えるということをもう一度自分の中で整理してみたくて読みました。 2.推論はコンサルや経営者だけの特殊な才能ではなく、日々のトレーニングによって積み重ねられる技術です。ただ、それを習得するにはコツが必要になり、本書では帰納法、演繹法、アブダクションの3つの思考の整理方法によって推論の技術を高めていくことができると述べています。 3「真に意味のある成長とは、陳腐化する知識を得るのではなく、時代を超えて使える再現性の高い法則をストックしていくこと」という言葉がとても印象深く残っております。つまり、知識を得るのではなく、生き残っていくための法則まで分析し、自身の理論を活かしていくことが意味のある成長ということです。 だからこそ賢者は歴史から学ぶのだと確信しました。今まではみんな読んでるから読んでいましたが、明日からは実社会での法則を創りあげていくこと、自分って立てた仮説を恐れずぶつけて丸ごとから始めていきます。
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