生まれてきたことが苦しいあなたに の商品レビュー
最後まで読んで思ったことは、「生まれてきたことが苦しい」人にとって、仏教はやっぱりいいのかなということ。
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ものすごく時間をかけて読んでいる最中です。 私はこの本で人生観ががらりと変わるだろうと感じました。 まだ途中ですが、すさまじい本だと思いました。
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割と元々思っていたことが多かった。著作ごとの解説というよりシオランを使って著者の云いたいことを云っている感じ。
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シオランの思想を知ると生きることが楽になる?かな。?? 作者は、彼の思想は失敗したというが、だれともかかわらず布団の中にいるとか、それでいいんだーって思えた。仕事行かずに布団の中で寝ていたい。けど、たちまちお腹もすくしな。なんて。食べ物も買わないとな。そしたら、みんながそうした...
シオランの思想を知ると生きることが楽になる?かな。?? 作者は、彼の思想は失敗したというが、だれともかかわらず布団の中にいるとか、それでいいんだーって思えた。仕事行かずに布団の中で寝ていたい。けど、たちまちお腹もすくしな。なんて。食べ物も買わないとな。そしたら、みんながそうしたら社会は動かなくなる。あ、これ、自粛中の私たちの社会にもあてはまるなぁ。みんなが自粛してたらごはんも食べられないし電気もガスもつかない。 その点で破綻してるな。でも、それも含めていいな。
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解脱をするなら世界に対しての怨念を消し去らなければならない、ペシミストであるためには解脱から離れなければいけない、シオランは後者を選んだ。そうして誰もが慢性的な虚無感を抱えているなかで、死と生の諦觀を感じ取れたのは興味深い。シオランの入門的な本。大谷崇さん、売れてしまったね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ペシミストとしてよりも、知性はあるけど、ものすごくものぐさでひねくれものとして考えると、シオランの言葉はとても人間的である。 「解脱」という言葉がでてきてうすうす感じてはいたが、最後は仏教的になる(明確に区別はしていたが)。 内容的には悪くはないが、タイトルで売る典型の本です。
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シオランの事は名前さえ知らなかったのだが、成る程これはペシミストが考えたなと思えるものだった。 概ね同意、同時に捻くれているとも思う。 基本的に人生はむなしいものとしており、本書もそれを前提にしている。著者もわざわざ当然の事を解説する気はあまりなかったようで、その章はさらっと終...
シオランの事は名前さえ知らなかったのだが、成る程これはペシミストが考えたなと思えるものだった。 概ね同意、同時に捻くれているとも思う。 基本的に人生はむなしいものとしており、本書もそれを前提にしている。著者もわざわざ当然の事を解説する気はあまりなかったようで、その章はさらっと終わっている。 まあ確かに。 人生はむなしい。それに問題があるとも思っていないので普通に読んだが、人生に強烈に意味を見出す人が読むと退屈な本かも知れない。 そんな思想家なので、当然自殺についても触れている。シオラン自身は自殺していないそうだが、それも分かる気がする。 「死んだほうがよいと思ったときいつでも死ねる力があるからこそ、わたしは生きている。」 「俺は自殺するつもりだと考えるのは健康にとってよいことだ。この問題以上に疲れを癒してくれるものはない」 その通りだ。(人に勧めはしないが)自殺したい人間が自殺について考えることは健康にいい。 でなければ世間で『人間失格』があんなに読まれたりはしない。 著者はシオランについて、「彼を誰も必要としなくなるときには、人類はなんらかの意味でおしまいになっているのではないか、と思うのだけれども。他方で、彼がベストセラー作家になる世界も、もうおしまいだという気がする。難儀な思想家である。」とあとがきで語っている。 まあ確かに。 そうだろうな。
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後書きにある「自分自身の毒を持て余すあまり、もっと強い毒を摂らないとおかしくなってしまう人たち」。まさしく自分だと思った。今は、別のジャンルにハマっているが、挑戦したい本が増えた。シオランの著書を読んでみたくなった。
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本書の購入は予定していなかったが、タイトルとデザインが興味を引いてつい買ってしまった。疲れていて、この本を購入したというのは、やや安直な選択だったかと思ったが、読んでよかった、出会えてよかったと思える本だった。 シオランという思想家については寡聞にして知らなかった。フランス語で著...
本書の購入は予定していなかったが、タイトルとデザインが興味を引いてつい買ってしまった。疲れていて、この本を購入したというのは、やや安直な選択だったかと思ったが、読んでよかった、出会えてよかったと思える本だった。 シオランという思想家については寡聞にして知らなかった。フランス語で著述していたというので、これまで名前を聞いたことがないのは意外だった。 シオランの思想の内容を、若手の研究者である著者が、わかりやすく身の回りの出来事や具体例を交えて解説してくれている。「ペシミストの王」にふさわしく、怠惰や自殺、憎悪や厭世観など、暗い話題が盛りだくさん。怠惰や憎悪などは共感できる部分も多いのではと予想していたが、自殺については、私は自殺を思ったことはないので、理解できるのかが不安だった。だが、自殺を積極的に勧めるような内容というよりは、「自殺の観念」を持つことによるメリットなどについてであり、その考え方自体は興味深かった。キーワードで分類されている各章の内容は相互に関連していて、シオラン自身の引用文はアフォリズム的な面があって実際には読みにくいのではないかと思ったが、うまく著者が筋道を立てて解説してくれているように思う。 本書では、シオランは思想家としていわば中途半端に終わってしまっている、としているが、もちろん決して貶めている意味でそうしているのではない。シオラン個人の「失敗」している実人生からも学ぶべきところがある。 しかし、とりわけ私が本書を読んでよかったと思うのは、著者がシオランの思想を紹介するのみならず、自身がいわば、いかに個人として「シオラン的」であるかを書いている点である。著者は、大学時代の友人と言える存在は2人だけだった、と書いている。また、人生のむなしさの章でも、シオランその人よりもむしろ著者自身の強い厭世観も垣間見える。 個人的な感覚として、自分の著作にこのように書く人は、本当に孤独であり、一方で孤独を望んでいなくもあり、またおそらく何事にも誠実な方なのだと思う。つまり、自分に似ているということだ。
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刺激的なタイトルだが、中身は思想家のシオランの解説書。 エミール・シオランは、ルーマニアに生まれ第二次大戦後のフランスで活躍した思想家で「ペシミストの王」とも呼ばれる。 本書で書かれているシオランの思想と生き方は、現代の「生まれてきたことが苦しいあなた」の参考にはなるとは思うが、...
刺激的なタイトルだが、中身は思想家のシオランの解説書。 エミール・シオランは、ルーマニアに生まれ第二次大戦後のフランスで活躍した思想家で「ペシミストの王」とも呼ばれる。 本書で書かれているシオランの思想と生き方は、現代の「生まれてきたことが苦しいあなた」の参考にはなるとは思うが、抽象的でもやもやしたものだ。 ダイレクトなアドバイスを求めて本書を手にとると期待はずれだろう。 ざっくり言ってしまうと「人生にうんざりしたとしても、そのうんざりは実存の証である。」という解説が多いように感じた。 本書後半の著者によるシオラン論の中に「ペシミストは人生を憎むことを愛してしまう」という記述がある。 シオランのペシミズムは、ショーペンハウアー風の意志の克服・解脱のような場所には至らない。 それでも、彼の思想は同種の人間にとって「うんざりするような世界を生きていくためのガイド」として役に立つという考え方が本書の根底にあると感じる。
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