クリーンミート 培養肉が世界を変える の商品レビュー
将来、所得が上がってきている中国等で肉食が進むと日本産の肉が輸出され国内で消費が出来ない未来は想像できる。 肉の取り合いだよ、困ったね。 早いところ培養肉の生産頼みます。 大豆ミートなどもあるけどね。
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自分達の食事のために、家畜を部屋に押し込め、屠殺するために育て、取り分を極力増やすために太らせ、管理し易いような種に選別する。殺される事が理解できる家畜は、恐怖で鳴き、糞尿を漏らす。しかし、その工程が美味しいステーキやハンバーグを齎すのだ。ベジタリアンやヴィーガンの気持ちが少し分...
自分達の食事のために、家畜を部屋に押し込め、屠殺するために育て、取り分を極力増やすために太らせ、管理し易いような種に選別する。殺される事が理解できる家畜は、恐怖で鳴き、糞尿を漏らす。しかし、その工程が美味しいステーキやハンバーグを齎すのだ。ベジタリアンやヴィーガンの気持ちが少し分かる。他方、肉食動物は直接追い回し、食らいつくではないか。生きる為の摂理。何が正しいのか。ただ、人間は変われるのなら、自分たちの得失だけを考えたって、変わるべきだと思った。 食肉を細胞から培養する方が、動物を飼育した上で同じ量の食肉を取るよりもはるかに効率が良い。倫理的な面だけでなく経済的環境的にも意味があるし、温室効果ガスの排出量にも効果がある。アメリカで使用されている抗生物質の80%は畜産動物に投与されている。糞便も問題。こうした問題が解決できるのだ。フェイクミートではなくクリーンミート。ジャックウェルチや、ビルゲイツなども投資しているらしい。人工牛乳などもあり、既に人工ハンバーグは出来上がっている。 本著は、こうしたクリーンミート界隈の米国での話だ。日本では?日本にもスタートアップ企業が増えている。ただ、この国で不安なのは、畜産における既得権益。遺伝子組み換え作物GMOのように、なりはしないだろうか。こんな事を思いながらも、自らの既得権と欲望は正当化し、クリーンミートに期待しつつ、気持ちは切り替え、美味しく肉を頂こうと思う。
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世界を変えると言われるテクノロジーのひとつ。 畜産は温室効果ガス排出の最大の原因なのか。 家庭で気軽にどんな肉とか魚とかを細胞から作れる未来が来るのか。 味も栄養も良けりゃあそれで良いな。メリットしかないか。 日々当たり前に生き物を食べてるけど、やっぱ罪悪感はいつもは目を...
世界を変えると言われるテクノロジーのひとつ。 畜産は温室効果ガス排出の最大の原因なのか。 家庭で気軽にどんな肉とか魚とかを細胞から作れる未来が来るのか。 味も栄養も良けりゃあそれで良いな。メリットしかないか。 日々当たり前に生き物を食べてるけど、やっぱ罪悪感はいつもは目を逸らしてるけどあるもんな。 生き物を殺さずに肉とか魚を食べられるのって良いことしかないよな。 楽しみ。
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畜産が環境に多大な負荷をかけていること、畜産が動物に苦痛を与えていること、畜産肉はどうしても不衛生であること等、もう少し社会に広く認知されたら良いのにと思う。コストの問題を早く解決して、社会に培養肉が広まってほしい。そのための研究にお金が集まってほしい。
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今まで代替肉に目を向けていたけれど、培養肉(クリーンミート)の可能性の大きさを感じた。持続可能な世界を構築したい。
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SDGsが叫ばれている中で、工業的畜産の現状による環境破壊等は今に響く内容で面白かった。 今後は、培養肉等がこれまでの牛肉や牛乳、卵、鶏肉にとって変わる世界になることを期待したいと思う。
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''動物ではなく肉を食べよう'' 普段何気なく食べている肉だが環境に与える影響は甚大らしい。。。 感覚を持つ生き物を工業化しない。畜産物を人工培養する事が動物保護や地球温暖化、水資源の節約、糞便公害の抑制等々に貢献するという。 実...
''動物ではなく肉を食べよう'' 普段何気なく食べている肉だが環境に与える影響は甚大らしい。。。 感覚を持つ生き物を工業化しない。畜産物を人工培養する事が動物保護や地球温暖化、水資源の節約、糞便公害の抑制等々に貢献するという。 実際に食肉生産で排出される温室効果ガスは地球全体の3割を占めるとも言われて居り火力発電や自動車排ガス等、感覚的に思い浮かべる事が出来る原因のより遥かに多くの環境負荷を与えるのが食品生産によるものなのだ。 培養肉は、それ等を解決出来る生産方法だと言う。環境問題、動物愛護、食肉たる動物から感染や耐性となる病気についても有効だ。細胞から肉を生産するが現在の食肉製造で使用されている成長ホルモンや農薬、添加物、抗生物質等の各種薬剤は必要が無くなりまた、腸内細菌がいないので大腸菌やサルモネラ菌が含有される心配も無い。安全な食肉の生産が可能でこれを''クリーン・ミート''と呼んでいる。再生エネルギーをクリーン・エネルギーと呼ぶ様に。 現在の最大の課題は価格でハンバーグ一個のコストが約11米ドル。また、技術的にも生産可能なのは挽肉でハンバーグやチキンナゲット、ソーセージ、ミートボールでステーキの様な厚みのある筋組織は今の所作成出来ない。筋組織内部に栄養を行き渡らせる血管が無いからだ。 無菌で安全、しかも環境負荷が低い。今流行りで言うとSDG’s(再生可能)な食肉だ。 味も畜産肉と同等との事なので早い商品化が望まれるが、生産コスト、食品団体や畜産業界、製薬品業界また、政府認可等様々な障害が立ちはだかるが本当にこのまま人間は動物からのタンパク質摂取を拡大すれば飢餓で飢える人の増加と地球に対する負荷は制御出来ない事になるだろう。 お肉を食べる日を少なくしようと地球の末端の微細な1人だが本書を読了して思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今、代替肉としてメジャーなのは植物由来のフェイクミートで、すでにスーパーなどでも売られている。本書で扱われるのは動物の筋肉組織を培養してできるクリーンミートの話題。 畜産業によって生み出される食肉は骨や羽毛など、大量の無駄が出るし温室効果ガスの排出量も運輸部門全体のそれに匹敵する。アメリカで使用されている抗生物質の80%は畜産動物に投与されている。目的は病気の治療ではなく、過密な飼育環境による病気の予防と成長の促進だ。世界で生産される大豆もその大半は動物の資料になっており、その栽培のための土地開発は熱帯雨林の森林伐採の最大の原因になっている。(クリーンミートに反対している業界の代表的なものは大豆農家で、畜産業がなくなった場合に大きな打撃を受ける) 食肉のうち、もっとも効率が良いのが鶏肉だが、これでさえ1キロカロリーの肉を得るのに9キロカロリーの餌がいる。くちばしの成長や呼吸、消化などの生物学的プロセスのために消費される。牛肉の場合は23キロカロリーを費やしてやっと、1キロカロリーの肉が作られる。 培養肉であるクリーンミートの場合、ウシであれば筋繊維2万本でハンバーグ一個ができる。これは肉牛の飼育期間24ヶ月に対して3ヶ月程度にすぎない。 2013年に最初のクリーンミート試食会が行われたが、これは「25万ユーロのクォーター・パウンダー」として知られる。そのあと「In Vitro Meat Cookbook」というレシピ本も出されており、有名人や自分の肉を食べよう、というレシピも紹介されている。 今の技術では立体的な肉を作ったりするのはまだ難しいが皮革はそれほどでもない。クロコダイルなどのみならず、現存しない動物の革製品も作ることができる。MODERN MEADOWなど、商業的な製品を販売している会社もある。 ・2016年後半、環境保護団体からの支援を得るために、パーフェクト・デイは資金を投じてライフサイクル分析を行い、自社の人工牛乳と一般の牛乳とを比較した。結果は目覚ましいものだった。パーフェクト・デイが生産するのは牛乳だけで、牛のそのほかの部分には関与しない。そのため(査読なしの)分析の結果、同社の人工牛乳の生産に必要な資源量はエネルギー量で24~84パーセント、水の使用量で98パーセント、土地の使用面積で77~91パーセント、そして温室効果ガスの排出量でも35~65パーセント、一般的な牛乳のそれを下回ることが判明した。 ・いま、世界にはライオン4万頭と家畜化された豚10億頭、象50万頭と家畜化された牛15億頭、ペンギン5000万羽と鶏500億羽が暮らしている。2009年の個体数調査では、ヨーロッパには全種合計で16億羽の野鳥がいることが確認された。同じ年にヨーロッパの養鶏場で飼育された鶏の数は70億羽近くにのぼる。地球上の脊椎動物の大半は、もはや自由には生きられなくなっている。ホモ・サピエンスというただ1種類の動物に所有され、支配されているのだ。 ・工業的畜産は投資家にとって大きなリスクだ。工業的畜産には私が「黙示録の4騎士」と呼んでいる4つの不都合な真実がある。人間の健康を損なっていること、気候変動の原因になっていること、食料安全保障上の問題があること、地球の資源を損なっていること、この4つだ。工業的畜産による食肉生産は、世界最大量の真水と抗生物質を消費し、最も広範囲に森林を破壊しているうえ、人間の食料供給方法としても効率が悪い。いまや人間よりも畜産動物のほうが多くの穀物を消費している。この狂気の沙汰を、止める必要がある。
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この本を読んで衝撃を受けたこと: 肉牛を育てるためには大量の水と牧草が必要なため、環境負荷が高い。 この本を読んで実行すること: 牛肉を食べるのは2週間に1回程度にする。
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自分の世界を広げてくれたという意味では、ここ1〜2年でもトップクラスに面白かった。 動物の肉を食べるためには、 ・家畜が機械のように、量産され虐待とも取れる扱いを受けなければならない ・そのために広大な土地が必要で、森林が伐採されている ・その家畜の排泄物などによる土壌、水質汚...
自分の世界を広げてくれたという意味では、ここ1〜2年でもトップクラスに面白かった。 動物の肉を食べるためには、 ・家畜が機械のように、量産され虐待とも取れる扱いを受けなければならない ・そのために広大な土地が必要で、森林が伐採されている ・その家畜の排泄物などによる土壌、水質汚染や、温室効果ガスの増加も伴う ・大量の家畜のための大量飼料が必要で効率が悪い と言った多くの問題がある。 そんなことほぼ考えたことなかったが、人口が増え続ける今、これらの問題は向き合わなければならない課題なんだと痛感した。 そしてそれを解決しようと立ち上がっている人が増えてきていて、技術的にもかなり実現が近づいている。 そういう人たちは本当にカッコいいし、様々な問題を解決しうるテクノロジーの発展にワクワクした。 僕はそう言った企業に投資するお金を持っているわけでもない。 だからせめて、 肉はたまの贅沢にすることと、 クリーンミートが市場に出回ったら、積極的にそれらを選ぶこと、 またその存在や価値を1人でも多くの人に知らせること、 くらいはしたい。
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