奈落 の商品レビュー
最後までどうなるんだろうと思いながら読んでいたけど、最後の段落はほんとによくわからなかった…どうなったの…? 主人公視点のあとに他の登場人物視点で書かれているのは、おもしろかった。家族のそれぞれがちょっとずつ変で、どういう心理なの?と思うところは最後まで謎のままでした。気持ち悪く...
最後までどうなるんだろうと思いながら読んでいたけど、最後の段落はほんとによくわからなかった…どうなったの…? 主人公視点のあとに他の登場人物視点で書かれているのは、おもしろかった。家族のそれぞれがちょっとずつ変で、どういう心理なの?と思うところは最後まで謎のままでした。気持ち悪くておもしろい。 古市さんの小説は、これの前に「平成くん、さようなら」「アスクミーホワイ」を読んでますが、これは一番暗くて、一番よくわからない終わり方だったかも。嫌いではないですが。
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『怒り』のエネルギーって本当に強くて、その強さが今回は生きるエネルギーになってしまったんだけど… あまり良い感情ではないと思うんだよな… 個人的には… でもそのエネルギーで生きた人もいるだろうし、実際に凄まじいエネルギーなんだよ… 届かない怒りほど虚しいものはない。 古市さん...
『怒り』のエネルギーって本当に強くて、その強さが今回は生きるエネルギーになってしまったんだけど… あまり良い感情ではないと思うんだよな… 個人的には… でもそのエネルギーで生きた人もいるだろうし、実際に凄まじいエネルギーなんだよ… 届かない怒りほど虚しいものはない。 古市さんの話は、感情を学べるなって思ってて、今回もそれだった。 時間の経過によって感じるであろう変化を、想像上だろうけど、繊細にリアルに描かれていると思う。
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突然の事故で体が不自由になってしまう主人公。 その苦しみやもどかしさがリアルに綴られている。それも、オーバーな表現はなく淡々と。 他人事とは思えないようなリアリティ。 誰もが現実で感じうる些細なストレス、それを丁寧に掬い取って表現している。 古市さんの特徴であるフラットな文章...
突然の事故で体が不自由になってしまう主人公。 その苦しみやもどかしさがリアルに綴られている。それも、オーバーな表現はなく淡々と。 他人事とは思えないようなリアリティ。 誰もが現実で感じうる些細なストレス、それを丁寧に掬い取って表現している。 古市さんの特徴であるフラットな文章に慣れていくと、最後のショッキングなシーンに面食らう。 しかし、そのショックすらも現実のものであると感じる。 社会学者として多くの物に触れてきた古市さんだからこその視点、書き方であり、他の小説のはまた違った楽しみ方ができると感じた。
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自分がいまどれだけ自由に恵まれているのか、それがどれほど尊く幸せなことなのか、そのことを改めて捉え直し、どう生きるべきなのかを考えなおし、襟を正そうと思える小説でした
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途轍もなく残酷で救いがない物語。 主人公は人気絶頂の女性シンガー・藤本香織。 17年前の夏、ステージから転落し全身不随の身体になる。 それ以上に残酷なのは意識だけは明晰に残っていると言う事。 善人の仮面を被って寄り添う母、性的虐待を繰り返す父、香織の金だけが目的の悪魔の様な姉...
途轍もなく残酷で救いがない物語。 主人公は人気絶頂の女性シンガー・藤本香織。 17年前の夏、ステージから転落し全身不随の身体になる。 それ以上に残酷なのは意識だけは明晰に残っていると言う事。 善人の仮面を被って寄り添う母、性的虐待を繰り返す父、香織の金だけが目的の悪魔の様な姉、見たくも知りたくもない家族の本性を、否が応でも傍で感じなければならない香織の心中を想像するだけで胸が苦しくなる。 眼球でのコンタクトが取れれば、少しでも声が出せたらと願いながら読み続けるも容赦ない展開にやり切れなさが募る。 最低最悪な家族小説。
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どうか救いがあってくれと祈りながら読みました。読み終えてからもやもやした感じがずっと残っててつらい、
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ラジオで古市さんが救われない話を書きたかったと言っておられて読んでみたかったけど本当に読めないぐらいに救われない話だった。 途中まで読んで挫折。 幸せになってくれたらと思って最後を読んだけど全然だった。
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代理ミュンヒハウゼン症候群を1番に思い出した。 本当に終始鬱になりそうな内容だが、なぜが読み進めてしまう…そんな本。 本当に自分の意思が伝えられない患者さんがいるのかもしれない…そう思うと心が痛む。患者に寄り添う治療とはなんだろう?自己決定支援制度ってなんだろう?アドボカシーって...
代理ミュンヒハウゼン症候群を1番に思い出した。 本当に終始鬱になりそうな内容だが、なぜが読み進めてしまう…そんな本。 本当に自分の意思が伝えられない患者さんがいるのかもしれない…そう思うと心が痛む。患者に寄り添う治療とはなんだろう?自己決定支援制度ってなんだろう?アドボカシーってなんだろう?たくさん考えされられた。
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まさに“奈落の底”。 最後元気になり社会復帰!というハッピーエンドではないだろうな…という気持ちで読み始めたので、ラストはそこまで衝撃的ではなかったかも。 主人公の体が動かない=エピソードは全て受け身、かつ全て心の声で構成されているので、息が詰まる感覚はあります。 彼女が振り返って欲しいのは、家族より音楽だったのかな、と思います。
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「嫌だっていう感情は、知らないか期待しすぎかのどっちかだと思うよ」 期待ってのは傲慢な感情だって思った方がいいよ。君の期待する誰かは、君のために生きているわけじゃないんだから
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