リボンの男 の商品レビュー
主夫のお話。 ナオコーラさんの作品には、固定概念に囚われないキャラクターが登場する。 常識を疑う。 一般論、マジョリティに従う、同調圧力に従うことが、いかにつまらないかを感じさせてくれます。 やっぱり、やっぱりオリジナルの生き方をしてナンボだよなぁって。 主夫の妹子とタロウと...
主夫のお話。 ナオコーラさんの作品には、固定概念に囚われないキャラクターが登場する。 常識を疑う。 一般論、マジョリティに従う、同調圧力に従うことが、いかにつまらないかを感じさせてくれます。 やっぱり、やっぱりオリジナルの生き方をしてナンボだよなぁって。 主夫の妹子とタロウとみどりの3人家族。 一家の経済を支える大黒柱は、稼ぎの良い妻のみどりが担うことになった家族。 妹子は、主夫の道を歩み始めるわけだが、時給換算の癖があり、どうしても劣等感を募らせてしまう。5歳くらいの息子のタロウとの対話、みどりとの対話、近所の人との対話を通して徐々に劣等感から解き放たれて、時給では測れない価値を見出していく。 ヒモだと自覚していた妹子がリボンへと成長していく。 他のブクロガーさんが書いてだ通り、タロウがいい。普通の挨拶はできないけど(あえてしてない気もしたけど...)、面白い視点の質問とかで会話を成立させる。タロウの予定不調和さは、一緒にいてワクワクさせる。 やっぱり、思ってもいない事が起こったり、思ってもいない視点を持つ人と生活するのが、面白いよなぁと感じた。 字も大きくて、短編に近い文量。すぐ読み終わります。 ナオコーラさんがユニークだから、ユニークなキャラクターを生み出せるんだろうなぁ。 短くて物足りない感じも確かにあったけど、世界の広げ方もいろいろあることを学べました。 新しい発見もある作品です。 どうやらエッセイも面白いみたいなので、今度手に取ってみよう
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専業主夫の妹子が 息子のタロウと川沿いの道を歩く所が好きです。虫や花や石をさがしたり。 奥さんのみどりは 書店の店長 結婚相談所で知り合った。 双極性障害の病歴のある妹子と 摂食障害の経験のあるみどり 息子のタロウは 人の前では話すのが苦手 でも この3人の中では そういうことは...
専業主夫の妹子が 息子のタロウと川沿いの道を歩く所が好きです。虫や花や石をさがしたり。 奥さんのみどりは 書店の店長 結婚相談所で知り合った。 双極性障害の病歴のある妹子と 摂食障害の経験のあるみどり 息子のタロウは 人の前では話すのが苦手 でも この3人の中では そういうことは なんの問題にもならない。 こんなふうに やりたいことを選んで夫婦で暮らしていけるのが いいなあ! と思います。 お話しの終わりがいきなり終わっちゃった!というのが ちょっと残念。
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題材は好きだし、ストーリーも好きだし、リボンという表現も好きだけど、文章の影響で感情が揺さぶられない。山崎ナオコーラさんの文章は淡々と明瞭な具合で続くので、その影響かと思う。感情を揺さぶられたくない時に読むと良いと思う。
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経済活動がどうこう言う主夫と、大黒柱の妻、争いが起こりそうなのに穏やかな日常をそれぞれ満足に過ごしていて癒された。長さ的にもほっと一息つきたい時におすすめの小説。山崎ナオコーラさんは、日常を描くのが上手い。
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15分くらいで読み終わっちゃって全然おもしろいとも興味深いとも思わなかったんだけど、でも人気な作家さんだし「人のセックスを笑うな」の映画はおもしろかったし、この無感想状態の原因はなんだろうって考えながら著者紹介を読んでいたら、「目標は『誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書...
15分くらいで読み終わっちゃって全然おもしろいとも興味深いとも思わなかったんだけど、でも人気な作家さんだし「人のセックスを笑うな」の映画はおもしろかったし、この無感想状態の原因はなんだろうって考えながら著者紹介を読んでいたら、「目標は『誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい』」って書いてあって、ああそうかと合点した。わたしはどちらかというと内容そんな大したことなくてもこの文章すげえええ文才やべええええってなる本の方が好きなんだと思う。だからこの著者の文章とは合わなかったんだろう。「わかる人にしかわからない文章で、誰にでも書ける文章を書きたい」みたいな方が読んでいて楽しいんだと思う。谷崎潤一郎『痴人の愛』とか。あるいは、村上春樹全般とかハイデガー『存在と時間』のような「誰にもわからない言葉で、誰にも書けない内容を」みたいなわけわかんない難解書に果敢に挑みかかって結果なんにもわかんなくて悶絶するのも好き。次はなんかもっとめんどくさく複雑に執拗にこねくり回したような文章の本を読みたい。
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リボンの男、お金に縛られず色々な無金といわれる類の活動の結び目になれるはず…。 人間の活動はみどりのように外へ外へと広げるものと、妹子のように細分化していく2パターンがあると知った、ページ数も少なく読みやすい〜。
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最近は本当に読書に時間を割けず悲しい。 久々に以前から読みたかったナオコーラさんの作品を手に取るも、1時間もあれば読めそうな本作も本当にちびちびと読み切った。(時間をかけすぎて、本に挟んだ栞の跡がついてしまった) 「リボンの男」。 タイトルも素敵だし、帯に下手な字で書かれている...
最近は本当に読書に時間を割けず悲しい。 久々に以前から読みたかったナオコーラさんの作品を手に取るも、1時間もあれば読めそうな本作も本当にちびちびと読み切った。(時間をかけすぎて、本に挟んだ栞の跡がついてしまった) 「リボンの男」。 タイトルも素敵だし、帯に下手な字で書かれている(お子さんが書いたのかな?)「おとうさんはねえ、ヒモじゃなくてリボンだよ。」が愛おしすぎる。 本作もナオコーラ節全開で、ステレオタイプであるジェンダーロールをぶち壊して物語は展開される。 主人公はシュフの男性。書店員の妻と3歳の息子・タロウとの生活の話。 "物語は展開される"と書いておいてなんだが、特に何も起きない。 幼稚園までの道中で堤防で花や虫を見つけたり、庭にタヌキがやってきたり、それだけ。 だけどそんな日常から、主人公の妹子はあらゆることを感じ取り、自分の考えを深める。 私たちが日々暮らしていくのと同じやり方。 無意味なようで無意味でない本作も温かくて面白くて好きでした。 P. 132 「黒トンボがわかりました」 タロウが、犬の飼い主に向かって言った。 「黒トンボ?ハグロトンボを見たの?」 犬の飼い主は再びしゃがんでタロウに尋ねる。 「あはは、黒いトンボ、見たの?」 みどりも調子を合わせる。 (中略) タロウは人見知りなのに、他人に対して急に話題を提供することがある。 幼稚園から帰ってきて、マンションの管理人さんが「お帰り」と挨拶してくれたとき、挨拶を返さずに、「アリさんが喧嘩していたんです」と急に喋ったことがあった。 (中略) それから、バス停でバスを待ちながら土遊びをして手が汚れてしまったとき、タロウが、「バスが来たら、運転手さんに『手が汚れちゃったんです』って言う」と言い出したことがあった。そんなことを急に言われても運転手さんは困惑するだろうし、バスに乗るときはサッと金を払ってスムーズに着席しないと他の乗客に白い目で見られるから妹子は急ぎたい。だから、「今、拭いてあげるから、そんなこと言わなくて大丈夫だよ」とウェットティッシュで拭いてきれいにしてあげたのだが、いざ、バズが来て乗り込むと、タロウは運転手さんに向かって、「手がきれいになったんです」と手を広げて見せた。運転手さんは、「良かったねえ」と言ってくれたが、わけはわからなかっただろう。 (中略) それにしても、「黒トンボを見ました」ではなく、「黒トンボがわかりました」というセリフは、ちょっと可笑しい。 「行ってらっしゃい」という挨拶に対して「黒トンボがわかりました」と返して構わないと考えるタロウの謎のセンスを、この先どうやって導いていけばいいのか。 いや、「挨拶には決まったフレーズで返さなければならない」「雑談は、相手が受け止めやすいセリフを、軽く放たなければならない」といった思い込みのある自分がまだまだなのか。 もしかしたら、タロウは、挨拶というものに無限の可能性を見ていて、だからこそうまく返せないのかもしれない。なぜ、自分の言いたいことではなくて、定型のフレーズを言わなくてはならないのか、と毎回疑問を覚えて言い淀んでいるのかもしれなかった。
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結婚相談所で知り合ったみどりと結婚してタロウという子供ができ、妹子は専業シュフとして、毎日家事と育児をしている。 タロウとののんびりとした時間、 シュフを時給に換算するといくらだろうと考えたり 働いて生活費を稼いできてくれるみどりのたいする思い 時給マイナスの男だと思うこともあ...
結婚相談所で知り合ったみどりと結婚してタロウという子供ができ、妹子は専業シュフとして、毎日家事と育児をしている。 タロウとののんびりとした時間、 シュフを時給に換算するといくらだろうと考えたり 働いて生活費を稼いできてくれるみどりのたいする思い 時給マイナスの男だと思うこともありながら 自分はヒモの男ではなくリボンの男だと思うまで。 男とか女とか、働いている働いていない 色々考えちゃうよね。そして、それを軽々しく口に出したら炎上するんじゃないかとか、考えちゃって、そんな特に深い意味はなくても、口には出せなくなっているよ。
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結婚相談所で出逢い結ばれた大野みどりと小野常雄(愛称・妹子)の物語。 みどりは年収650万、書店で店長として働きながら書評やエッセイを書いている。 妹子はアルバイト暮らしで年収180万。 息子のタロウが生まれた事で妹子は専業主夫になり新しい“シュフ”の未来を考えだす。 本...
結婚相談所で出逢い結ばれた大野みどりと小野常雄(愛称・妹子)の物語。 みどりは年収650万、書店で店長として働きながら書評やエッセイを書いている。 妹子はアルバイト暮らしで年収180万。 息子のタロウが生まれた事で妹子は専業主夫になり新しい“シュフ”の未来を考えだす。 本作も小説と言うよりナオコーラさんの考えを読んでいるような感覚になる。 毎作品ごとに登場する「ブス」の単語こそなかったものの、お金の話に終始する内容はウンザリさせられた。 内容紹介に『各紙誌絶賛の感動作! 』とあり期待していたけれど物足りない読後感。
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妹子、みどり、タロウは人生を頑張って生きているんだなと思う。 おもしろい本ではないけど、あたたかい気持ちになれる。あたたかい飲み物に合う。
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