1,800円以上の注文で送料無料

闇という名の娘 の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

謎解きは面白くテンポも良い。そして、あっと驚く結末。 充分に読み応え有り。 でも、作者の書きたかったのは、主人公の生い立ち、苦悩、苦境、孤独などなど、 どこ切っても辛く悲しく、そして憤り。 こうまで辛い人生でも刑事として自分なりの正義を貫こうとする姿勢は、立派だけど作者は更に捻りをいれてくる。 正義って見方によって、悪にでもなるし、悪い事をすれば、災厄が自分に返って来る なんて、説教臭いけど、いわゆる因果応報ってことだね。 衝撃的なラストも、僕に皮肉が強すぎて、まるでコメディのように思えて、不謹慎だけど笑ってしまった。 ともかく、すげぇ~と思わせる作品だった。

Posted byブクログ

2022/08/06

舞台はアイスランド。 65歳の女性の警部が退職を迫られ、最後に未解決事件に手をつける。 難民許可を待つロシア人女性の自殺事件。殺人事件として追い始めると、売春容疑が出てくる。入国審査を担当する弁護士、ロシア語通訳、輸入業者と関係者はいるが決め手に欠く。 彼女の人生の闇と共に謎が解...

舞台はアイスランド。 65歳の女性の警部が退職を迫られ、最後に未解決事件に手をつける。 難民許可を待つロシア人女性の自殺事件。殺人事件として追い始めると、売春容疑が出てくる。入国審査を担当する弁護士、ロシア語通訳、輸入業者と関係者はいるが決め手に欠く。 彼女の人生の闇と共に謎が解けてくる。 私小説的なサスペンス。 アイスランドの風景が新鮮で面白い。 ストーリーは進み方も嫌な終わり方も、好きじゃない。

Posted byブクログ

2022/04/06

2022/3/26読了。北欧ミステリ。ここには美しく厳しい自然と、そこに呼応するかのような美しくも残忍な事件の影が存在します。女性刑事フルダシリーズ第1作目。

Posted byブクログ

2021/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

定年間際や定年後の刑事を描く物語というのは特に珍しくはないが、意に反し早期退職を迫られ良かれと思ったことが裏目に出て焦るあまりに墓穴を掘るという不幸の連続にはサラリーマンの読者であれば身につまされること請け合います。アイスランド語の原著の英訳本から翻訳しているので本当のところはどうなのか判らないが、陰々滅々だといえなくもない話なのに日本語訳では小学生にでも読めそうな拍子抜けするほど平易な文章なのが「いとをかし」

Posted byブクログ

2021/12/06

数日間の叙述が寒々しさをどんどん高めて行き、とてつもない閉塞感を募らせていく。何処までが現実なのか、どれが今の状況なのか・・並行して走る3本の線が どう収斂するのか、読むほうも幻惑されて行く。

Posted byブクログ

2021/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

もしかして翻訳のせい?っていう部分も多少はあるかもしれないけど、サクサク読めすぎてもの足りなかった。アイスランドの厳しい自然の残酷な美とか登場人物の哀しみとか、もっとエモーショナルに描写してほしかった。 筋書きについては、メインで進行する事件がミステリとして引きが弱い。犯人の動機も陳腐。 明かされていく主人公の過去は確かにドラマチックだけど、メインの事件と共鳴するっていう感じでもなかったし。 三部作の一作目らしいけど、次作以降は読まないかな。。

Posted byブクログ

2021/07/28

有能な女性警察官でありながら、<ガラスの天井>に出世を阻まれた主人公・フルダが定年間際に未解決事件の再捜査に乗り出すという粗筋。主人公が女性警官で年齢が64歳というのは中々珍しい。序盤は警察関係者のフルダに対する敬意の無さに同情の念を抱くものの、話が進むにつれ、彼女の傲慢さも目に...

有能な女性警察官でありながら、<ガラスの天井>に出世を阻まれた主人公・フルダが定年間際に未解決事件の再捜査に乗り出すという粗筋。主人公が女性警官で年齢が64歳というのは中々珍しい。序盤は警察関係者のフルダに対する敬意の無さに同情の念を抱くものの、話が進むにつれ、彼女の傲慢さも目に付いてくる。海外作品にしては癖のない文体で、300頁超のコンパクトな作品だが、緊迫感が最後まで途切れない。思いもよらぬ衝撃のラストだが、まさか北欧版イヤミスだったとは。しかし、当面は続編(過去に遡る構成)を追う気になれなさそう…。

Posted byブクログ

2021/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『死んだレモン』の読了後に、似たような雰囲気の(端的に言って暗い?)作家を探していたらこの著者に行き当たりました。 好みの暗さのうえに、ものすごく読みやすい。翻訳ものにとっつきにくさを感じている人もこれならとっとと読めるのでは。しかし最後に待っているのは救いようのない暗さ。映画『ザ・バニシング 消失』(1988)(リメイク版は『失踪』(1993))を観たときの絶望的な気分と同じです。 定年まであと数カ月というところで年下の上司から「もう来なくていい」と言われた女性刑事。悔しくて、数日内に未解決事件を解決してやると意気込みますが、その事件以上に謎めいているのが彼女自身の生い立ち。 シリーズ第2弾と第3弾は時を遡った物語とのこと。こんなふうに人生を終えた彼女のことを思い返して若かりし時代の話を読むのはかなり辛そう。いや、読みますけどね。進んで凹みに行きましょうぞ(笑)。 映画や本の雰囲気はその国の気候の影響を受けると私は勝手に思っているのですが、本作はまさにそんな気がします。 映画『ザ・バニシング 消失』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/bffc63ed31ac9dccff8def22f1f2a373 映画『失踪』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/6c3d57447df0a91e0cce66efe39691b7

Posted byブクログ

2020/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死に際に自分の罪を回想するシーンがなんともやるせない。。。 まさかこんな終わり方するなんて。 シリーズがあるようなので楽しみ。

Posted byブクログ

2020/11/24

アイスランド、フルダ警部、定年間近で退職を迫られていた。彼女が退職直前に選んだ未解決事件は、ロシアからの移民の死亡事件。自殺とされていたが、怪しい点が。単独捜査を進めると・・・ 重厚長大な作品の多い北欧ミステリーにしては、あっと言う間、一日で読み終わった。 事件を捜査する側が...

アイスランド、フルダ警部、定年間近で退職を迫られていた。彼女が退職直前に選んだ未解決事件は、ロシアからの移民の死亡事件。自殺とされていたが、怪しい点が。単独捜査を進めると・・・ 重厚長大な作品の多い北欧ミステリーにしては、あっと言う間、一日で読み終わった。 事件を捜査する側がそうなるのか!と驚くのと、早く読めて、まさかの「お手軽な」ミステリーだった。 ※ネタバレ うっかり殺人犯に接触してしまったフルダはどうやら殺されてしまったようだ。

Posted byブクログ