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悲しみの秘義 の商品レビュー

4.4

85件のお客様レビュー

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2024/08/28

内容は難しいが、すらっとよめる量。今の私にはなかなか理解は難しい。もう少し、自分自身の存在意義を感じるようになれたら、もう一度読み直してみよう。

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2024/08/16

読みやすい文量。悲しみとの向き合い方、もし死を身近に経験したらこうなるのかと感じた。言葉の選び方が知性に満ちている。

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2024/06/21

この本を手に取ろうと思ったのは、悲しみとの向き合い方を知りたかったからです。30冊の本からの引用の言葉のなかに、心に響く言葉がたくさんありました。大切な人を失ったことがもたらすものは、悲しみだけではないことに気づかせてくれました。それ以上のことがあることにも気づかせてくれました。...

この本を手に取ろうと思ったのは、悲しみとの向き合い方を知りたかったからです。30冊の本からの引用の言葉のなかに、心に響く言葉がたくさんありました。大切な人を失ったことがもたらすものは、悲しみだけではないことに気づかせてくれました。それ以上のことがあることにも気づかせてくれました。また、書物を読むこと、そして文章を書くことの大切さも書かれていました。 これからも折に触れて、この本を読みたいと思いました。小さくて薄い本だけれど、中身はとても濃いかったです。

Posted byブクログ

2024/06/12

若松英輔(1968年~)氏は、慶大文学部卒、「三田文學」編集長、読売新聞読書委員、東工大リベラルアーツ研究教育院教授等を務めた批評家、随筆家、詩人。幼児洗礼を受けたカトリック信者。宮沢賢治、井筒俊彦、小林秀雄、須賀敦子、神谷美恵子、池田晶子、リルケ、ヴィクトール・E・フランクルら...

若松英輔(1968年~)氏は、慶大文学部卒、「三田文學」編集長、読売新聞読書委員、東工大リベラルアーツ研究教育院教授等を務めた批評家、随筆家、詩人。幼児洗礼を受けたカトリック信者。宮沢賢治、井筒俊彦、小林秀雄、須賀敦子、神谷美恵子、池田晶子、リルケ、ヴィクトール・E・フランクルら、古今東西の思想家や作家・詩人の作品と思想を読み解いた、一般向けの著書多数。2016年以降、NHK番組「100分de名著」で多数の作品の解説も担当している。 本書は、上記の人々のほか、プラトン、原民喜、井上洋治、遠藤周作、高村光太郎、石牟礼道子、チャールズ・ディケンズ、鈴木大拙、河合隼雄、堀辰雄、岡倉天心らの作品を、「悲しみ」をキーワードに読み、綴ったエッセイ26編が収められている。初出は日経新聞夕刊(2015年1月~6月)の連載で、2015年に出版、2019年に文庫化された。 私は、初出は新聞連載時に目にしていたはずなのだが、ほとんど記憶にはなく、今回まとめて読んでみることにした。 また、私は、著者の本では、『生きる哲学』(2014年)をしばらく前に読んでおり、同書も同じように、上記の人々らの作品からの引用をベースに書かれているのだが、本書のエッセイは初出が一般紙であることから、比較的読み易い文章となっている。(但し、書かれている内容自体が「易しい」わけではないと感じる)  読み終えて、解説で俵万智が書いている「見失いがちな「人生を俯瞰する視点」を宝石のような言葉が思い出させてくれる」という言葉通りに思われた。(必ずしも物理的に忙しいわけではなくても、なぜか)心に余裕がなく、近視眼的にしかものを考えられないときに、本書を開くと、日常とは明らかに違う時間が流れ始める。。。そんな感じである。 いくつもの気付きや心に残るフレーズがあったが、いくつかを挙げてみると以下のようなものだ。 「祈ることと、願うことは違う。願うとは、自らが欲することを何者かに訴えることだが、祈るとは、むしろ、その何者かの声を聞くことのように思われる。あの頃の私には、慈しみも他者へのいたわりもなかった。自信と呼べるようなものも、まったく感じられていなかった。他者を信用する以前に自分を信じられていなかったのである。だが、もっとも欠落していたのは祈りである。人生の声を聞くことができなくなってしまっていた。」 「あなたに出会えてよかったと伝えることから始めてみる。相手は目の前にいなくてもよい。ただ、心のなかでそう語りかけるだけで、何かが変わり始めるのを感じるだろう。」 「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。宗教でもなくて、言葉である。」(池田晶子『あたりまえなことばかり』からの引用) 自ら人生の折り返し地点を過ぎて感じるのは、この類の本は、往々にして、それまでに経験したことや、今置かれている環境とそれを踏まえた心持ちによって、異なる部分が心に残るものである。また時を置いて、読んでみたいと思う。 (2024年6月了)

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2024/06/02

私自身、古本屋で購入した五木寛之さんの著書「生きるヒント」を何度か読み返すことがあり、この本を好きになる素質は充分あったように思います。図書館で手に取った、その事実に運命さえ感じます。実際「夜と霧」について、この本にも前述の本にも言及がなされています。 前置きは程々にして、その...

私自身、古本屋で購入した五木寛之さんの著書「生きるヒント」を何度か読み返すことがあり、この本を好きになる素質は充分あったように思います。図書館で手に取った、その事実に運命さえ感じます。実際「夜と霧」について、この本にも前述の本にも言及がなされています。 前置きは程々にして、その言及について触れておきます。 【生きるとは、人生とは何かを問うことではなく、人生からの問いに応えることだと『夜と霧』の著者ヴィクトール・フランクは言った。人生は、答えを出すことを求めない。だが、いつも真摯な応えを求めてくる、というのである。】 人生に対して怠惰で不真面目であると、いつも人生を見失う。そのことを改めて考えさせられました。 その他、五箇所をノートにメモしました。胸の底に沈着している悲しみや果てしない孤独に耐えられなくなった日に、購入して読み返そうと思います。

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2024/05/21

54歳という若さで母が亡くなった2年後、2020年秋にふらっと立ち寄った書店で文庫本に出会い、素敵な装丁とタイトルに惹かれて購入。 刺繍のようなカバーだけでなく、広い余白に明朝体の書体といった、本文の装丁に重厚感があり、眩しいくらいの存在感を放っていて、母を亡くした悲しみが癒えな...

54歳という若さで母が亡くなった2年後、2020年秋にふらっと立ち寄った書店で文庫本に出会い、素敵な装丁とタイトルに惹かれて購入。 刺繍のようなカバーだけでなく、広い余白に明朝体の書体といった、本文の装丁に重厚感があり、眩しいくらいの存在感を放っていて、母を亡くした悲しみが癒えない私に、神様が与えてくれたんじゃないかとすら思えました。 ページをめくるたび、めくるたび、涙がポロポロ出て、悲しみを感じることを肯定してくれる優しさにまた泣いて、泣いて、、、 泣きすぎてしまうので、未だに最後まで読み終われていませんが、それでも、この本に出会えてよかったと心から思っています。持っているだけで心のお守りになるような、本当に素敵な本です。

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2024/05/15

悲しみに明け暮れて目の前が暗く 手探りで日々を過ごしていた中、 この作品に出会い心救われ 生きることの意味を少し持てた気がします。 この悲しみも愛が故なのであれば、 大切に抱えながら生きていく それも人生か、とやっと前を向けました。 私にとってとても大切な作品です。

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2024/05/08

初めての若松さん。 心に響く言葉がたくさんあった。 私、丁寧に生きていきたい(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

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2024/05/04

悲しみと向かい合った時、人はどのように感じ、昇華させて来たのかを過去の名著を紐解きながら、悲しみという経験から得られる智を教えてくれているように感じた。

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2024/04/28

とても文章がキレイで、話にも知性が感じられるのでとても好きな作者さんです。また、嫌味にならないのは筆者の人生経験か、それとも真に知性を持っているからかわかりませんが、文章も短いから余計にそういう雑味なく文章を楽しめる気がします。スキマ時間に色々考えるきっかけにするのにオススメです...

とても文章がキレイで、話にも知性が感じられるのでとても好きな作者さんです。また、嫌味にならないのは筆者の人生経験か、それとも真に知性を持っているからかわかりませんが、文章も短いから余計にそういう雑味なく文章を楽しめる気がします。スキマ時間に色々考えるきっかけにするのにオススメです。

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