日本経済のマクロ分析 の商品レビュー
週刊ダイヤモンド ベスト経済書2020 6位 エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10 2019 7位 と定評のある本だがそれ以上の価値では 一読では理解できないところもあり要再読ではあるけれど 経済学を少し学んでいれば専門家でもなく分かる記述で日本経済の今を解き明かしてくれる ○○...
週刊ダイヤモンド ベスト経済書2020 6位 エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10 2019 7位 と定評のある本だがそれ以上の価値では 一読では理解できないところもあり要再読ではあるけれど 経済学を少し学んでいれば専門家でもなく分かる記述で日本経済の今を解き明かしてくれる ○○が悪い、XXヤメロ なんてレッテル貼りに辟易するものの専門書は理解できないという方にはうってつけだと思う
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楽しい本かと言われたらそんなことはないけれど、分析は丁寧だと思う。 アベノミクスへの言及もあったような。
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マクロ経済学と日本経済 日本評論社 入門マクロ経済学 中谷巌 60年代ケインズ経済学、 70年代マネタリストからの批判、 70年代後半から80年代初頭 合理的期待形成学派(新しい古典派)、 80年代実物的景気循環理論、ニューケインジアンとの対立、 90年代後半~新しい新古典派総...
マクロ経済学と日本経済 日本評論社 入門マクロ経済学 中谷巌 60年代ケインズ経済学、 70年代マネタリストからの批判、 70年代後半から80年代初頭 合理的期待形成学派(新しい古典派)、 80年代実物的景気循環理論、ニューケインジアンとの対立、 90年代後半~新しい新古典派総合=DSGE ニューケインジアンの価格硬直性=メニューコストの存在、総需要外部性を仮定すると、価格粘着性が発生する、価格設定時期のずれによるもの、協調の失敗=ゲーム理論の囚人のジレンマと同じで、価格を下げないナッシュ均衡が生じる。 DSGEとは、通時的な最適化、合理的期待形成、市場の不完全、価格調整コストを組み入れたモデル。2008年も大不況を予測できなかった。 労働投入指数=労働時間だけでなく労働の質も考慮したもの、経済の伸びは全生産性の伸びと労働投入指数の伸びと資本の伸びによる。 近年は、無形資産による影響が注目されている。ノウハウ、ソフトウエア、情報化資産など。 景気の累積的メカニズム(=外部性の存在のため)が弱まっている。 フィリップス曲線のフラット化=インフレ率が上がっても失業率は改善しない、または、失業率が下がってもインフレにならない。 景気拡大でも物価が上がらない=価格粘着性の要因=暗黙の契約、協調の失敗など。価格据え置きがデフォルトになっている。わずかな値上げでも消費者の抵抗が高い。 オンラインのインフレ率は、消費者物価指数より上昇率が1%程度低い。 家計調査によると若年層の貯蓄率が上昇=将来への不安、不確実性増大に対する予備的動機 高齢者は増税+社会保障増大を望んでいる。 若年層は、社会保障縮小+増税なしを望んでいる。 テイラールール=政策金利を契機と物価上昇率から日びく。 中央銀行がコントロールできるのは短期金利のみ。YCCは、長期金利もターゲットとする政策。フォワードガイダンスにより間接的に影響を与える。 マイナス金利の長期化は、金融機関の収益構造を圧迫する。家計や企業から債務者への所得移転、財政規律が脆弱化する恐れ、 低成長低温経済の自己実現には、何が必要か。 FTPL(物価水準に関する財政理論)とMMT(現代貨幣理論) FTPL=消費者にフリーライドを奨励し、将来の増税をコミットしないことで、デフレから脱却できる。 債務残高比率の上昇に歯止めがかかるためには、PB黒字GDP比率は、金利成長率格差に債務残高GDP比率をかけたものに等しい以上が必要。 財務残高GDP比率が200%で、名目金利3%、名目成長率2%であれば、目標となるPB黒字GDP 比率は2%が必要。 事業統合は規模拡大によるTFPの上昇効果は、大企業の海外進出による退出効果と、中小企業でTFPが伸びない内部効果により、相殺されている。 低温経済からの脱却には、雇用システム労働市場の改革と企業の価格戦略が必要。 賃金の後払いシステムが労働移動を妨げている。
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デービットアトキンソンが新生産性立国論などで語っていた ①IT技術を使えていない生産性の低さ ②小、零細企業が多いことによる企業としての規模の小ささ(≒設備投資の余力のなさ) ③ ①+②によって、利益確保するために従業員への給与を削減することで対応 ④ ①+②+③によって、日本のGDP低下 自分で日本の経済情報をここまで調べて、且つ、グラフ化するのは容易ではないですね。そういう意味でも、日本経済で何が起こっていたのかを理解できる1冊でした。 で、結局、ここまでなんですよね。 本書でも日本経済再生に向けた提案をいくつか出されてますが、どれも既視感ある内容で且つ、効果が乏しく感じました。この辺は、追われる国の経済学を読むとLTPなどで補完できそうに思います。 本書の中でもMMTと関連した積極的な財政出動の話が一部出ましたが、やはり『どこまで赤字財政を行って大丈夫なのか?』の、定量的な見解がないとありました。 低温経済の日本を立て直すのは、相当ハードル高そうです
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財政白書が、時々の政策PRツールとしての色合いばかり強めて、なにかバランスの悪いものになっている気配ありありなのに対して、本書は、平成の日本経済の停滞についての素直な疑問に正面から向き合って、論点のそれぞれにデータと理論の手がかりを挙げて見せてくれている。 筆頭著者の鶴 光太郎氏...
財政白書が、時々の政策PRツールとしての色合いばかり強めて、なにかバランスの悪いものになっている気配ありありなのに対して、本書は、平成の日本経済の停滞についての素直な疑問に正面から向き合って、論点のそれぞれにデータと理論の手がかりを挙げて見せてくれている。 筆頭著者の鶴 光太郎氏というのは、その昔、『大学への数学』編集スタッフ?として巻頭エッセーなども書いていた(T氏)なのかな?
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