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タテ社会と現代日本 の商品レビュー

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2019/12/02

①先輩後輩という概念は、場に最初に着いたものを頂点とし、次のものは下位になるという変更を許さないシステムを生む集団構成の原則である。 ②日本人は小集団がベースになっており、その仲間意識により様々な弊害がある。人にとっては所属している小集団が宇宙全体であり、そのほかの生き方を考え...

①先輩後輩という概念は、場に最初に着いたものを頂点とし、次のものは下位になるという変更を許さないシステムを生む集団構成の原則である。 ②日本人は小集団がベースになっており、その仲間意識により様々な弊害がある。人にとっては所属している小集団が宇宙全体であり、そのほかの生き方を考える余裕がない。 ③小集団は資格と場のふた通りにより形成される。資格とは身分など。日本はほぼ場によって形成される。

Posted byブクログ

2019/12/01

まずは著者がご存命であったという驚き。最後に掲載の論文は私が生まれたころに発表されたものであるということも。もっとも梅棹先生の古い本をずっと読んできたので、古いからという抵抗感はなかった。そういうことがあったのかというのと、いまでもそういうことはあるなというのと、両方あった。うち...

まずは著者がご存命であったという驚き。最後に掲載の論文は私が生まれたころに発表されたものであるということも。もっとも梅棹先生の古い本をずっと読んできたので、古いからという抵抗感はなかった。そういうことがあったのかというのと、いまでもそういうことはあるなというのと、両方あった。うちの会社にも数年前、社歌ができた。君が代の歌詞を知らない自分が社歌を歌っているというのも不思議なもんだが、それは小椋佳の作品だからでもある。それから、社員旅行も毎年ある。研修の要素も含まれてはいるが、毎年楽しみでもある。一方、私個人的には、古くは現風研に参加していたこともあるし、子どもの育ちを考える会にもいた。子育て中の母親たちとバドミントンをしたりランチをしたりイベントに参加したりしていた。最近は源氏物語の読書会にも参加していた。社交的ではないし、雑談は苦手だけれど、会社と家庭という場だけではどうも息がつまる。外の空気も吸っていたい。そんな気分なのだろうか。講演会に参加したり、日々本を読むというのも同じことだろう。著者が指摘していることについては確かにそういうこともあるのだろうが、そればかりではないのだろうとも思う。自分自身が該当しないことも結構多い。インドについては現状がどうなのかにとても興味がある。カーストだったり、士農工商だったり、階級だったり、そういうものがあることは必ずしも悪いことではないのかもしれない。幸せには人それぞれの受け止め方がある。押し付けは禁物だろう。大卒の人も必要だが、中卒の人も必要であると書かれている。50年以上前だからだろうが、いまでも皆が大卒になる必要はない。教育格差が話題になる中、本書を読んでいて考えるところが多かった。

Posted byブクログ