グランドシャトー の商品レビュー
天満も福島も駅前ビルもおっさんの聖地やったのに、今は新しいお店がどんどん出来て若いお嬢さんもひとりで立ち飲みしてる。街が若い人で賑やかなことはええことや。けどおじいやおっさんの行く場所が今なお残ってる京橋、ええとこだっせ。大阪弁の調子のいい老ホステスの話やと思って読んでたら、最後...
天満も福島も駅前ビルもおっさんの聖地やったのに、今は新しいお店がどんどん出来て若いお嬢さんもひとりで立ち飲みしてる。街が若い人で賑やかなことはええことや。けどおじいやおっさんの行く場所が今なお残ってる京橋、ええとこだっせ。大阪弁の調子のいい老ホステスの話やと思って読んでたら、最後は正座してた。そう言うお話しです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ひょんなことから大阪のキャバレーで働くことになったルーと、そこのトップである真珠の物語。ねぇさんと真珠のことを慕うが、お互いの素性は一切知らない。でも、毎日一緒にご飯を食べて、何かを共有できる人が身近にいるだけで、どれ程生きる糧になるのか。一旦はルーの元を離れ、東京で成功するルーだったが、古巣のキャバレーで働き続けていた真珠と共にいることを選択する。最後の最後まで真珠とルーの毎日は変わらず、穏やかで平和なものだった。2人がここに行き着くまでにどれ程大変だったかを想像すると出会えたことは奇跡に近かったのかな。 (読書メーターからの転記)
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大阪の人なら一度は聞いたことがあるだろう京橋のグランドシャトー。ここが舞台で、あるホステスの生き様を描いた作品。絶対的ナンバーワンの真珠、真珠に憧れるルー。読みながら映像が浮かぶ様な絶妙な文章感。グランドシャトーを愛するルーのヒューマンドラマ。
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2024/03/02 戦後のキャバレーの話。ちょいちょい戦争の話がでてきた。キャバレーとキャバクラの違いも分からんけど読んでて面白かった。
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テンポが良くて続きが読みたくて夜中2時まで一気読み。 キャバレーの様子、それを護る大路支配人もすべて魅力的。 そしてルーと真珠さんが本当に良かった。 真珠さんは、無くした子供のように、ルーも失った母親のようにでも親子ではない関係。 きれいなレースを着せられた黒電話、おばあちゃん家...
テンポが良くて続きが読みたくて夜中2時まで一気読み。 キャバレーの様子、それを護る大路支配人もすべて魅力的。 そしてルーと真珠さんが本当に良かった。 真珠さんは、無くした子供のように、ルーも失った母親のようにでも親子ではない関係。 きれいなレースを着せられた黒電話、おばあちゃん家にもあったな。 真珠さんの暮らしがとても羨ましい。 そして子供時代を過ごした大阪の様子もとてもいい。 何度も読みたい本の1つ。
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関西の書店と問屋で立ち上げた「ほんまに読んでほしい1冊」を決める文学賞 、大阪ほんま本大賞の今年の受賞作のハードカバー版です。 大阪の京橋が舞台になっています。 昭和35年、ルーは父をがんで亡くして人生が一変した。母が朝から晩まで働き詰めるが生活は楽にならず、ルーは家族のために...
関西の書店と問屋で立ち上げた「ほんまに読んでほしい1冊」を決める文学賞 、大阪ほんま本大賞の今年の受賞作のハードカバー版です。 大阪の京橋が舞台になっています。 昭和35年、ルーは父をがんで亡くして人生が一変した。母が朝から晩まで働き詰めるが生活は楽にならず、ルーは家族のために17歳で高校を中退して働き始めた。母は親戚に勧められて再婚するものの再婚相手との間に子供ができず、舅らによって代わりにルーと再婚相手が結婚させられそうになる。 逃げたルーは1年後、京橋グランドシャトーの不動のトップホステス、真珠と出会う。グランドシャトーで働き、やがて真珠と一緒に長屋で暮らす。誰も知らない真珠の過去とは… 機転を利かせて生き抜くルー。ルーと真珠の関係-友情でもあり、姉妹のようであり、親子のような関係―に人恋しくなりました。 大阪の地名が多く、企業名などが実名で出ます。 なので、大阪の地理や企業名がわからないと読むのが面倒くさくなるかもしれないし、大阪が一番、という思いが強い主人公なので、大阪以外にお住いの方には面白くないかもしれません。 京橋は大阪環状線で大阪駅から3駅目。北東へ向かって郊外へ向かう路線への乗り換え駅で、大阪府内では4番目の乗降者数となっています。 駅の周りはショッピングモールがあります。北側は商店街の先に静かな住宅街。そして駅の東側は、キャバクラや飲食店が並び、朝から立ち飲み屋が繁盛しているオヤジたちのパラダイスです。 この本のグランドシャトーのモデルは関西の方なら個性的なCMでご存じのグランシャトーです。 ♪グランシャトーはレジャービル、です。近鉄バファローズと日本ハムファイターズの元監督、梨田昌孝さんがCMに出演されていたぐらい、ちゃんとしたところです。 随分前に時代の波に押されてキャバレーは閉店しましたが、ルーがはじめに働こうとしたサウナは今も健在です。 京橋は日々綺麗な町に変わっています。 グランシャトーの黄色の外壁(この本のグランドシャトーはピンクの外壁)は、どんなに古く汚れていても京橋乗換民にとっての大切なランドマークです。 頑張れ、グランシャトー。頑張れ大阪の下町。
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いっきに読んだ。城は男のためのもの、でも女が回している、か。大阪のキャバレーで18からのし上がっていったルーとナンバー1の真珠の静謐な生活とグランドシャトーの対比が面白く心地良い。こんな感じのドラマが数年前にあったなぁ
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めちゃくちゃおもしろかった。 1960年から平成初期まで 大阪のキャバレーで働く女性の物語。 正直年配の方と会話してると、なんでこんなに厳しいんだろ、とか考え方や価値観の違いを感じ、めんどくさいと思うことが多いけど、強く生きるしかなかったんだなという気持ちになる。 19歳で頼...
めちゃくちゃおもしろかった。 1960年から平成初期まで 大阪のキャバレーで働く女性の物語。 正直年配の方と会話してると、なんでこんなに厳しいんだろ、とか考え方や価値観の違いを感じ、めんどくさいと思うことが多いけど、強く生きるしかなかったんだなという気持ちになる。 19歳で頼れる人も家もなく、家出同然でひとりでのし上がっていくルーの生きる術は圧巻だし、彼女が慕う店のNO1、真珠の懐の深さ、謎の多さ。2人があまりにも対照的で、関西出身なので時代背景は違っても親近感が湧き、めちゃくちゃよかった。 その時は重大なことでも、時代は流れるし後になると些細なことなのかも。 今の時代がいいとか昔が良かったとかではなく、それぞれの時代に良いところ悪いところある、尊重し合いたいと思った。
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古き良き大阪、懐かしい大阪が随所に現れて、 ああ、そうやった!そうやった!と記憶が蘇る。 話はあまりにも上手くいきすぎだけど、ルーと真珠の関係が佳き。
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真珠の過去が切なすぎて…… ラストの葬儀の風景に、悲しさと温かさが 同時に怒涛の様に胸に押し寄せてきました。 ルーの小気味いい関西弁が心地よい。
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