薪を焚く の商品レビュー
薪って意外とクリーンエネルギーなんだということが発見だった。薪を焚いて発生する二酸化炭素の量と、木が朽ちるまでに発生する二酸化炭素の量がほぼ同じだから、度を超えなければ理に適った暖の取り方。 薪を積んでいる写真もいっぱい載っていて、実際見てみたいなとも思った。 キャンプするほどの...
薪って意外とクリーンエネルギーなんだということが発見だった。薪を焚いて発生する二酸化炭素の量と、木が朽ちるまでに発生する二酸化炭素の量がほぼ同じだから、度を超えなければ理に適った暖の取り方。 薪を積んでいる写真もいっぱい載っていて、実際見てみたいなとも思った。 キャンプするほどの熱量はまだ自分にはないけど、薪は焚いてみたくなった。
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冬の寒さ厳しい北海道での暮らしが長いので、暖房は大事!ということは十分身にしみているところだが、薪で暖を取る生活のとにかく準備が大変であることがこの本で伝わった。もはや生活の一部なわけで、春夏のうちから木を伐り、薪のサイズに切り揃えて乾燥させて……と、灯油ストーブやパネルヒーター...
冬の寒さ厳しい北海道での暮らしが長いので、暖房は大事!ということは十分身にしみているところだが、薪で暖を取る生活のとにかく準備が大変であることがこの本で伝わった。もはや生活の一部なわけで、春夏のうちから木を伐り、薪のサイズに切り揃えて乾燥させて……と、灯油ストーブやパネルヒーターなど、寒い時期が来たらスイッチONで暖まれる便利な器具とは大違いなのだ。 キャンプで焚き火をして、薪が燃えているところを眺めるのが好きだが、薪ストーブで生活したいかというと、現状ではムリだなあ…。やっぱりキャンプでの焚き火に限るよね〜と感じた。
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薪の教科書である。 帯にあるように、伐って、割って、積んで、乾かし、燃やす。そのためのひたすら即物的な知識が、ただただ淡々と記述されている。薪をめぐる諺や、気質についての言及がないではないが、いわゆる文化論的な考察に思いを致すことは厳に排されている。 にもかかわらず、読了すれば...
薪の教科書である。 帯にあるように、伐って、割って、積んで、乾かし、燃やす。そのためのひたすら即物的な知識が、ただただ淡々と記述されている。薪をめぐる諺や、気質についての言及がないではないが、いわゆる文化論的な考察に思いを致すことは厳に排されている。 にもかかわらず、読了すれば、これがノルウェーなのだなと、感服せずにはいられない。厳しい環境と渡り合って生きてきた、人々の営みの厚みそのものだからだろう。 同じような構えの本を、日本において書くことができるだろうか、と考える。 特定の人だけが業としてなすことでなく、一般の家庭において、多くの人が生活の中で取り組む仕事はなんだろうか。 茶や華や書は、道として洗練されすぎている。 障子を貼る、とか、漬物を漬ける、がギリギリ残っていると言える線だろうか。 味噌を作る、籠を編む、なんかはもう素人仕事ではなくなって久しい。 Something as a Service が流行る時代だからこそ逆に、この薪を炊くことのように、自分で時間をかけて何かの世話をする仕事が尊く感じられるのだろう。
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(2020/5/6読了) ノルウェーのジャーナリスト・作家による、薪・薪ストーブ愛の結晶。 もっとも、趣味の世界というわけではなくて、日本よりよほど生活に密着した、むしろ文化論のジャンルなんだろう。 内容は薪の道具や薪割り台・薪棚のノウハウ、乾燥や炎のメカニズムといった辺り...
(2020/5/6読了) ノルウェーのジャーナリスト・作家による、薪・薪ストーブ愛の結晶。 もっとも、趣味の世界というわけではなくて、日本よりよほど生活に密着した、むしろ文化論のジャンルなんだろう。 内容は薪の道具や薪割り台・薪棚のノウハウ、乾燥や炎のメカニズムといった辺りが細大漏らさず網羅されていて、まさに薪・薪ストーブのバイブルと言っていいのではないか。 中でも、薪積みのいろいろ(感心を通り超して呆れるような積み方も多い)や、それぞれに名前がついているのが面白い(オーソドックスな、両端を井桁状にするやり方にもちゃんと名前があった:「ファヴン積み」)。 以前観たアニメ映画「アナと雪の女王」で、街の住人が薪の樹皮を上にする、下にするで言い争っているシーンがあったけど、それがどういうことかが分かるくだりもある。 薪の風景ばかりではなく、薪が人生そのものであるような爺さん(羨)や、トラクターで運搬する子供などなど、著者撮影の写真の数々も秀逸。
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人間が他の動物と 異なる特徴は「火を扱う」こと。 真っ先に浮かんだフレーズです。 全編立ち木が「薪」になるまでを書いた一冊、 木を伐って、 倒木を輪切りにして、 その木を運んで、 その木を割って、 割り木を積んで、 最上の状態に乾かし、 そして その薪を焚く ただ それだ...
人間が他の動物と 異なる特徴は「火を扱う」こと。 真っ先に浮かんだフレーズです。 全編立ち木が「薪」になるまでを書いた一冊、 木を伐って、 倒木を輪切りにして、 その木を運んで、 その木を割って、 割り木を積んで、 最上の状態に乾かし、 そして その薪を焚く ただ それだけのことが 書かれた一冊です そのシンプルさが、たまらなく面白い。 人は木とどう向き合ってきたのか 人は炎を眺めながら何を想ってきたのか 「炎のゆらぎ」がたまらない人には たまらない一冊でしょう
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