騙し絵の牙 の商品レビュー
出版大手「薫風社」で、カルチャー誌の編集長を務める速水輝也。笑顔とユーモア、ウィットに富んだ会話で周囲を魅了する男だ。ある夜、上司から廃刊の可能性を匂わされたことを機に組織に翻弄されていく。社内抗争、大物作家の大型連載、企業タイアップ…。飄々とした「笑顔」の裏で、次第に「別の顔」...
出版大手「薫風社」で、カルチャー誌の編集長を務める速水輝也。笑顔とユーモア、ウィットに富んだ会話で周囲を魅了する男だ。ある夜、上司から廃刊の可能性を匂わされたことを機に組織に翻弄されていく。社内抗争、大物作家の大型連載、企業タイアップ…。飄々とした「笑顔」の裏で、次第に「別の顔」が浮かび上がり―。 どこまでリアルなのかはわからないが、これはこれで楽しめました。
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雑誌編集者の速水は、雑誌「トリニティ」が廃刊になるかもしれないと上司に聞かされ、それを阻止するために奮闘するが、課内の不和のまとめや会社の権力闘争、家庭問題などに振り回され疲弊していく。 趣味は「読書」の自分が、出版社というものを意識するのは本屋で棚を探す時ぐらい。 出版社の話でかつこんなドロドロした感じはあまりなかったので新鮮だったし面白かった。 速水=大泉洋ということも入りやすかった。 映画もみてみようかな。
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出版社勤務の速水さんが主人公。 最初はどういう展開になっていくのか分からなかった。 でも、読み進めていくうちに、今の出版業界が抱えている問題になるほど~と思わされた。私がかつて愛読していた雑誌もいつの間にかwebマガジンになってしまった。それぞれの連載は続いているけれど、雑誌の時...
出版社勤務の速水さんが主人公。 最初はどういう展開になっていくのか分からなかった。 でも、読み進めていくうちに、今の出版業界が抱えている問題になるほど~と思わされた。私がかつて愛読していた雑誌もいつの間にかwebマガジンになってしまった。それぞれの連載は続いているけれど、雑誌の時の読み応えは感じづらい。紙媒体での発刊が休刊になってしまって、本当に残念だなあと思っていたが、業界ではこういう裏事情があったのかなと、悲しい気持ちになった。先細りしていく未来だとしても、オールドファッションになるとしても、私はできるだけ紙媒体で本は読んでいきたいと思った。 でも、まさか速水さんが雑誌を存続しようと奮闘するエネルギーの源がこういうことだったなんて!という結末にびっくり。そして、速水さんが選んだ道にもびっくり。 どうかどうか紙媒体での本が生き残っていきますように。一読者として、私にできることは何なのだろう。そんなことをぼんやり考えながら読んだ。
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大泉洋が苦手だ。 面白いと言う友人の言葉もあり、『水曜どうでしょう』を初めて観たのはいつの頃だったか。 その随分前に、医療系のテレビドラマか何かでかが初見だったと思う。この時思った、この俳優、苦手だわぁと。それ以来、彼が出るものは極力視界に入れないようにしていたのに。 あの軽い感...
大泉洋が苦手だ。 面白いと言う友人の言葉もあり、『水曜どうでしょう』を初めて観たのはいつの頃だったか。 その随分前に、医療系のテレビドラマか何かでかが初見だったと思う。この時思った、この俳優、苦手だわぁと。それ以来、彼が出るものは極力視界に入れないようにしていたのに。 あの軽い感じが、彼に限らず苦手な種類の人だった。 そんな彼をいつの間にかさほど苦手だとは思わなくなって久しい。 で、この小説である。なんと大泉洋のあてがきだと言う。読むしかないだろう。 小説共々、映画もヒットしそうだ。 大泉洋に騙されるな!
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『罪の声』作者の、同作に続く本屋大賞ノミネート作品。早くも文庫化ってことで早速入手。殆どテレビを見ないから、大泉洋に当て嵌めながら読む、ってことがあまり出来なかったけど、それは抜きにしても十分楽しめる内容。このくらいではどんでん返しとも思わなくなってしまってるけど、仕掛けを度外視...
『罪の声』作者の、同作に続く本屋大賞ノミネート作品。早くも文庫化ってことで早速入手。殆どテレビを見ないから、大泉洋に当て嵌めながら読む、ってことがあまり出来なかったけど、それは抜きにしても十分楽しめる内容。このくらいではどんでん返しとも思わなくなってしまってるけど、仕掛けを度外視しても、物語そのものが魅力的。出版業界が舞台ってのも、本好きには引き寄せられるポイント。良かったです。
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