沈黙法廷 の商品レビュー
黙秘で守られるものが、この裁判の有罪判決以上に重大なものだということがありますか? 全てがこの一言に集約されている気がする。
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この本を読むと裁判が本筋というのを読んだ事がなかったのかもしれないと思った。サスペンスドラマではよくあるが、本ではなかったかも。言葉や手順が難しくスムーズに頭に入って来なかった。ただ、判決が気になるので早く読みたくなったし、傍聴マニアって言うのも気になった。
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佐々木譲の法廷ものです。700ページ以上ですが、一気読みでした。 絞殺死体で発見されたひとり暮らしの初老男性。捜査線上に家事代行業の女性が浮上した。彼女の周辺では他にも複数の男性の不審死が報じられ、ワイドショーは「またも婚活殺人か?」と騒ぐ。公判で無実を訴える彼女は、しかし証言...
佐々木譲の法廷ものです。700ページ以上ですが、一気読みでした。 絞殺死体で発見されたひとり暮らしの初老男性。捜査線上に家事代行業の女性が浮上した。彼女の周辺では他にも複数の男性の不審死が報じられ、ワイドショーは「またも婚活殺人か?」と騒ぐ。公判で無実を訴える彼女は、しかし証言台で突如、黙秘に転じた。彼女は何を守ろうとしたのか。
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※このレビューにはネタバレを含みます
面白かったです。 警察モノと法廷モノを合わせて一つのミステリー小説が出来上がっていました。 この内容を一つの小説で読める経験は中々できないのかなと思いました。 結局、事件の根本的な解決は見れなかったけれどモヤモヤもあまりしませんでした。 今回の被告人視点の小説も読んでみたいと思いますが、実際はどうなんでしょう。 そんな、妄想も楽しめる小説でした。
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家事代行業の女性の周辺には、複数の男性の不審死が発生しており、実際に発生した事件のことを彷彿とされる。視点も所轄の警官、検事、弁護士と変わりながら丁寧に書き込まれて550ページ超の長さで淡々と進むが、飽きる事なくじっくりと楽しめた。最後のホッとさせる結末。
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面白かった。冒頭の出出しが印象に残しつつ、色々な人種が交錯する。後半の法廷の攻防もスピーディーな頭脳戦という感じで一気に読める。少し検察の主張に無理があり、現実なら起訴できないのでは?とは思った。ただ余韻も良い。現実に僕も中川綾子といつか会うかもと思いました。
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どうしても、黒川さんの「後妻業」と重ねてしまう。面白みで言えば、あちらに軍配が上がるかな・・が、こちらもなかなかボリュームからしてもリーダビリティあり。 高齢の独身、金アリ男性と家事代行兼デリヘルもどき?というと下世話な興味も募るのだろうか・・でもあるあるの内容だった。 警察小...
どうしても、黒川さんの「後妻業」と重ねてしまう。面白みで言えば、あちらに軍配が上がるかな・・が、こちらもなかなかボリュームからしてもリーダビリティあり。 高齢の独身、金アリ男性と家事代行兼デリヘルもどき?というと下世話な興味も募るのだろうか・・でもあるあるの内容だった。 警察小説プラスの法廷モノ、表題は後者で付いているが。審理を傍聴した経験がないものにとってはリアル感有りのなかなか、面白いものだった。
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何冊か読んでいる作家さんで面白いものが多かったので読書再開のリハビリをかねて。緻密な描写はリアル感があってさすがというところ。 ノンフィクションでも読んでいるかのような錯覚。ただその分、ネットで事件記事を読んでるように淡々としていてドラマ感は薄いかも。 警官の血とかに比べると...
何冊か読んでいる作家さんで面白いものが多かったので読書再開のリハビリをかねて。緻密な描写はリアル感があってさすがというところ。 ノンフィクションでも読んでいるかのような錯覚。ただその分、ネットで事件記事を読んでるように淡々としていてドラマ感は薄いかも。 警官の血とかに比べると熱さ低し。 とはいえ捜査から逮捕、裁判までをこのボリュームで一気に読ませる筆致は凄いの一言。
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※このレビューにはネタバレを含みます
佐々木さんの本は何冊も読んでいます。その中で、この本は一番、面白くなかったです。 道警ものでは札幌や北海道の様々な情景を細かく描いてくれるのが読むものにイメージを共有してくれる。こういう書き方が佐々木さんの特徴でもある。では、この本ではどうだったか。ほとんどが裁判での情景が描かれている。それを面白いと受け止められるかどうかにかかってきます。私は面白いと思えませんでした。 マン喫で暮らしながら、何とか寮のある仕事を探しているような30男が、マン喫で偶然知り合い恋した女性が忽然と消え、ある日テレビのワイドショーで強盗殺人容疑者として現れた。その女性の裁判傍聴のために、仕事を辞め、毎日、傍聴券を求めて並んでいた。そして、傍聴する。その記録が細かく描かれている。 私は裁判の傍聴をしたことはない。多くの人がそうだと思う。なので、そういう人でもわかるように説明しながら景色を描いている。その説明が、裁判初心者的であったり、そうでなかったりとブレている感じを何度か受けた。それは置いておくとしても、裁判所内の様々な人の言動、表情だけでは何か面白さがない。 判決が出た後の展開はいいのだが、それは最後の20ページくらいの話。中盤の裁判傍聴記的な部分はちょっと読むのが辛く、全然進まず、かなりの時間をかけてしまった。かなり、残念な作品でした。
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北海道警察のシリーズしか読んだことがなかったので、この作者はてっきり北海道絡みが売り かと思っていたらそうじゃないのね。良い意味でのっけから裏切られた。最後まで北海道のほの字もなく舞台は東京。東京でもきっとマイナーであろうと思われる北区の赤羽や十条、板橋。十条界隈って、中町信や折...
北海道警察のシリーズしか読んだことがなかったので、この作者はてっきり北海道絡みが売り かと思っていたらそうじゃないのね。良い意味でのっけから裏切られた。最後まで北海道のほの字もなく舞台は東京。東京でもきっとマイナーであろうと思われる北区の赤羽や十条、板橋。十条界隈って、中町信や折原一の小説でも舞台になっている(折原一は昔、東十条に暮らしていたそうです)。十条っていうところは、ミステリー小説と縁があるのかしら。 それはさておき、結構な長編だったけどグイグイと引き込まれて読み続けることが出来た。
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