目を見て話せない の商品レビュー
面白い小説に当たると頁をめくるのがもどかしくなる。次はどうなるのだ、早くしろ読ませろとなるのだ。 本作の最終章、ある一節で思わず涙がこぼれた。驚いた。推理小説を読んでいたはずなのに青春のもどかしさの中でまっすぐに闘う者達の話になっていたからだ。 ド陰キャで目を見て話せない。その癖...
面白い小説に当たると頁をめくるのがもどかしくなる。次はどうなるのだ、早くしろ読ませろとなるのだ。 本作の最終章、ある一節で思わず涙がこぼれた。驚いた。推理小説を読んでいたはずなのに青春のもどかしさの中でまっすぐに闘う者達の話になっていたからだ。 ド陰キャで目を見て話せない。その癖推理能力は抜群という主人公の設定が面白いのはもちろんだが、彼を囲む友人たちの設定もまたいい。友人とは鏡だ。その人がどんな人間で、どんな事をするのかは周囲の人間を見ればわかる。まっすぐさに乾杯。面白い。
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主人公は、推理は得意だけど会話は苦手のコミュ障大学生。仲間ができ、推理を通して一歩も二歩も前に進みだしていく青春物語。コミュ障の生態というか心の声を自分に置き換えて切なくなったり「あるよねぇ」と頷いたり。最後もホッと温まる終わり。良かった良かった。
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正確に書くと星3.6。 キャラクターもストーリーも面白かった。 おおむね日常的な謎を推理する感じ。 推理部分で主人公が考えを巡らせるのは良かったが、読者が解くのは厳しいかもしれない。 それから、キャラクターの人間味が話によってバラバラだったりして、もうちょっとそろってた方が違和感...
正確に書くと星3.6。 キャラクターもストーリーも面白かった。 おおむね日常的な謎を推理する感じ。 推理部分で主人公が考えを巡らせるのは良かったが、読者が解くのは厳しいかもしれない。 それから、キャラクターの人間味が話によってバラバラだったりして、もうちょっとそろってた方が違和感はないなと思った。 コミュ障の主人公考えてることはめっちゃリアルだった。
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読んでいて、自分の黒歴史も思い出し「うぉぉ!」と頭を抱えた場面もありますが、似鳥さんはキャラクター作りが本当に上手い方だなと。 日常に潜むちょっとした謎を解きつつ、青春を自分なりに謳歌する主人公が見ていて楽しいです。 本人は大分ネガティブですが、1周回って笑えて来ます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
コミュ障あるあるが、分かりすぎて、つらい… 誰だって、思い当たることひとつはあるよね??ひとつも思い当たらないひとがいたら、この本を読んでどう思うか聞いてみたい。 里中くんみたいなタイプのコミュ障、も分からなくはない。けど、4話の終わりで里中くんが来たときはほんとに泣きそうになった。こういう、なんていうか健全で(この言い方もあまり良くはないけど)想像力のあるひとが人間を救うのだ…
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頭の中でいろんな案を繰り広げて、結局どれも出せずに口をつぐむ→後悔…てゆうのが。あ〜そうなる事あるねぇ〜と共感してしまった。なかなか心を開けない感じ。人の善意や好意もその後ろに悪意を想像して、怖くなって自滅してゆく感じ。。 コミュ障とまで言えずとも、自分も弱ってる時はそうゆうとこ...
頭の中でいろんな案を繰り広げて、結局どれも出せずに口をつぐむ→後悔…てゆうのが。あ〜そうなる事あるねぇ〜と共感してしまった。なかなか心を開けない感じ。人の善意や好意もその後ろに悪意を想像して、怖くなって自滅してゆく感じ。。 コミュ障とまで言えずとも、自分も弱ってる時はそうゆうとこあるなぁといちいちうなづきつつ、軽い大学生の謎解きに収まらないしっかりミステリな内容を楽しめた。 あとがきの「ど」や「ぬ」の考察⁈は、ほんとぐるぐる考える人なんだなぁ〜ちょっと変な人〜と思ってしまった。 また別の作品も読んでみたい。
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コミュ障の藤村京は、大学の新入生の顔合わせの場に忘れられた傘を見つけて、持ち主を推理し、教授とその姪の加越美晴と知り合うことになる。幼馴染という里中がしゃべりかけてきて、彼とも行動を共にすることになる。そのうちに、いろいろな事件の謎を解くことになり、最後はとんでもないことも解決し...
コミュ障の藤村京は、大学の新入生の顔合わせの場に忘れられた傘を見つけて、持ち主を推理し、教授とその姪の加越美晴と知り合うことになる。幼馴染という里中がしゃべりかけてきて、彼とも行動を共にすることになる。そのうちに、いろいろな事件の謎を解くことになり、最後はとんでもないことも解決してしまうのだ。コミュ障なので、いろいろ相手の思惑ばかり勘ぐってしまって、京の心の中は大変なのだが、彼なりに頑張って、推理を繰り広げていく。「京、頑張れ!」と応援したくなってしまう。日常の推理という形だが、なかなか読ませる。最後の事件の解決も鮮やかで、京のコミュ障がちょっと改善されそうで、希望を抱かせる。京の仲間になる里中君、加越さん、皆木さん、みんな個性があり、うーんとてもいいやつばかりだ。温かな気持ちになれる。
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“コミュ症大学生が日常の謎を解決するお話” コミュ症の特徴が丁寧に描かれている。自分も昔はそんな風に考えていたなと、懐かしくなったり。 置き忘れの傘の持ち主を探したり、試着室から人が消える秘密を解いたり、オレンジジュースを頼んだのに酒が届いた真相をあかしたり、祭りのスリ犯を捕...
“コミュ症大学生が日常の謎を解決するお話” コミュ症の特徴が丁寧に描かれている。自分も昔はそんな風に考えていたなと、懐かしくなったり。 置き忘れの傘の持ち主を探したり、試着室から人が消える秘密を解いたり、オレンジジュースを頼んだのに酒が届いた真相をあかしたり、祭りのスリ犯を捕まえたりと、日常の謎を論理で解決していく。 主人公は人と話せないため、小学時代のクラスメイトがたまたま同じ大学にいたのでそいつを通して話を聞いて推理するスタイル。 が、最終話にて覚醒!他人にズバズバとモノを言える人間へと成長し、ちょっと嫌なやつになる笑 人と話せなかったり逆に話しすぎてしまったりとコミュ症には色々あると本作は語る。 一般的に言われるコミュ症、コミュニケーション障害を「その場にあった適切な対応が出来ない」ことだと仮定すれば、ほとんどの人がそれにあたるのではと思う。 話せない話しすぎはもちろん、人を叱れない注意できない、助けない助けてと言わないなど、日常を振り返ってみると思い当たる節が多々ある。 それを認め、これからどうなりたいかを考え行動するのがきっと大切なのだろう。 主人公の成長が気になるので、続編期待しております!!
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「コミュ障」というのは一言で言い表せないことだと思いますが、本来のコミュニケーショ障害の方に関わる仕事をしている身としては、違和感を感じてしまいます。「口下手」じゃダメなのか、と。 言葉の意味って時代とともに変わっていくので仕方ないとも思いますが。 内心描写が多く大学で起きる日...
「コミュ障」というのは一言で言い表せないことだと思いますが、本来のコミュニケーショ障害の方に関わる仕事をしている身としては、違和感を感じてしまいます。「口下手」じゃダメなのか、と。 言葉の意味って時代とともに変わっていくので仕方ないとも思いますが。 内心描写が多く大学で起きる日常ミステリーかと思ったら、最終話はあり得そうな少し重たい話でした。 良き理解者もいるようなのでシリーズ化したらもう少し内心描写も減るのでしょうか...。
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コミュ障の捉え方は色々あるのだろうけど、たしかにここまで話せないと読んでいてもイラッとしてくる。笑 でも心のうるさい声たちに共感できる部分もめちゃくちゃある。発表とかで自分の番が回ってくるまでのドキドキとか、言う前にためらってしまうこととか、言った後に後悔して反省することとか。カ...
コミュ障の捉え方は色々あるのだろうけど、たしかにここまで話せないと読んでいてもイラッとしてくる。笑 でも心のうるさい声たちに共感できる部分もめちゃくちゃある。発表とかで自分の番が回ってくるまでのドキドキとか、言う前にためらってしまうこととか、言った後に後悔して反省することとか。カラオケの順番考えるのすごくわかる。そして好きなこととか親しい人相手にはしゃべりまくるんだよね、私もコミュ障…? 藤村くんも加越さん、里中くん、皆木さんもそれぞれタイプは違うけどコミュニケーションに自信があるわけじゃなくて、現実でもそうなのかなあと思った。 最後、かっこよく終わってよかった!靴紐結んでても戻ってきてくれる人たちができてよかったね。
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