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痴漢外来 の商品レビュー

4.1

21件のお客様レビュー

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2026/02/15

 前から一度読んでみたいと思っていた本を、満を持して読了ー!  面白かったです。  内容が内容なんで、割と読む前から拒否感がある感じも否めないんですが、とはいえ知識はアップデートせねばと考えて……はい、アップデートされました。  この本を読む前に、薬理凶室のコラボ動画で薬物関係の...

 前から一度読んでみたいと思っていた本を、満を持して読了ー!  面白かったです。  内容が内容なんで、割と読む前から拒否感がある感じも否めないんですが、とはいえ知識はアップデートせねばと考えて……はい、アップデートされました。  この本を読む前に、薬理凶室のコラボ動画で薬物関係の動画を見まして、薬物中毒っていうのは薬物が入っていること自体も問題ではあるんだけれども、それ以前に『生きづらさ』が前提として横たわっている。そのあたりは『性犯罪』(というか、多分多くの犯罪)も同じで、社会の仕組みとか文化のひずみみたいなものが起因となっているっぽい。もちろん当人の生来の気質なんかもあるけれども、問題があって、小さい段階で拾えたらなんとかなるのに拡大してしまう傾向があるっていうね。この小さい段階で拾うために、精神科として打つべき手法を模索し続けているけれども、生憎昔のフロイト精神分析論がまだまだ根強くて、未だにくびきから逃れていないらしい。1950年代から、批判されているのに……創作の世界とか全然抜け出てないもんなあ……  認知行動療法とか、ちょっと聞いたことあるなーというものの基礎を軽く紹介して、痴漢というか性犯罪は疾病として刑罰も大事だけど治療も併せてやるべきだっていうのが著者の主張で、でもそのハードルはいくつもあって難しいのが現状というのが切々と書かれている。  ちなみにむやみな厳罰化に対しては、反対の立ち位置にいるけれども、いままでの刑罰が軽すぎるので適正化のために厳しくするべきだというのが、著者の主張で、なにより無知蒙昧の裁判官のアップデートが必要だっていうのが、ものすごく心強い。  と、わりと好感のもてる一冊だけれども、なんで★が4つになっているかというと……加害者である性犯罪者の話に6章使っているのに、被害者の話には1章だけっていうアンバランスさが、あまりにも残念過ぎる。いや、わかるよ。わかるのよ。そもそもの立場が、犯罪を犯した人を社会復帰させて生産性を向上させるっていう、そういう立場の人なんでね。そりゃ加害者の方に傾きますよ。でもね。なんかこう……限界を感じるんです。被害者の逸話の選定にも、なんかこういらんバイアスを感じるですよ。  発行は2019年10月、さくっと7年前です。  この7年の間に、アップデートは成されていたかというと、そのあたりはむしろ絶望的な気がしないでもない。その一方でsnsの発達によって、泣き寝入りがスタンダードではなくなりつつある。  『エンザイダー』と騒ぎまくる御仁に、ぜひ読んでいただきたい一冊ではあるが、認知のゆがみでとんでもない解釈をされそうな……そんな怖い本でもある。

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2025/08/21

素晴らしい本だった 痴漢のみならず、性加害に走ってしまう人たちの心理や背景を、海外のものも含む多くの文献を参考に明らかにしている こうした書籍が2019年には刊行されているにも関わらず、性加害者への治療が進んでいないのは悲しいことでもある

Posted byブクログ

2025/07/12

「痴漢外来」という聞き慣れないタイトルに興味を覚えて手に取った。痴漢は卑劣な人間による犯罪であり、治療できたり改心したりしないだろうから犯人には苛烈な処置をするべきだ、と考えていたが本書を読んで少し認識が変わった。 痴漢や盗撮は薬物と同様に依存症であり、「治療」により再犯率が低下...

「痴漢外来」という聞き慣れないタイトルに興味を覚えて手に取った。痴漢は卑劣な人間による犯罪であり、治療できたり改心したりしないだろうから犯人には苛烈な処置をするべきだ、と考えていたが本書を読んで少し認識が変わった。 痴漢や盗撮は薬物と同様に依存症であり、「治療」により再犯率が低下するばかりか、刑罰のみでは再犯率はわずかに増加する。病気という視点であっても、責任能力とは関係なく罪が軽くなるわけではない。痴漢は女性の敵であるのは勿論、冤罪に巻き込まれる可能性という意味では直接的に男性の敵でもある。「被害者を出さない」「再犯を防止する」目的では、刑罰と治療の取り組みは私達の社会にとって有効な取り組みである。社会の安定のためには積極的に治療した方が良いとおもう。 心理検査で有名なロールシャッハテストは、正常な人でも80%が問題ありと診断されてしまう、明確な科学的根拠のない似非科学である。これには「やっぱりな」と感じた。

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2025/06/28

行為依存について整理されており理解が深まった。再犯防止には刑罰も治療もという立場。ただし,やたらとエビデンスベースドを強調するのは,ちょっと引っかかる。メタアナリシスって結局統計だから,個別具体性を取りこぼすような気がするんですよね。統計学を理解してない門外漢の偏見かもしれないけ...

行為依存について整理されており理解が深まった。再犯防止には刑罰も治療もという立場。ただし,やたらとエビデンスベースドを強調するのは,ちょっと引っかかる。メタアナリシスって結局統計だから,個別具体性を取りこぼすような気がするんですよね。統計学を理解してない門外漢の偏見かもしれないけど。 この分野にも自助グループがあるのには驚いたが,数は少ないようで,地方では繫がれないだろうなぁ。。。あと,性的衝動の強い人たちが集まることで,トラブルは起きないのだろうかと心配になるのも事実。 性犯罪の構成要件が厳しすぎるという主張は,その後の不同意性交罪の創設に繋がってますね。 読み終わってから気付いたのだが,人間の教授なのねw

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2025/03/26

痴漢だけにとどまらず、あらゆる性犯罪・性的依存症に対する治療のアプローチを書いてくれている。 この本を読み、私もフロイトの精神科学に支配されていたのだと知った。性犯罪者は、幼い頃のトラウマがあり、自分達とは全く違う存在だと思っていたのだ。 しかし、痴漢や盗撮などの犯罪者は、私...

痴漢だけにとどまらず、あらゆる性犯罪・性的依存症に対する治療のアプローチを書いてくれている。 この本を読み、私もフロイトの精神科学に支配されていたのだと知った。性犯罪者は、幼い頃のトラウマがあり、自分達とは全く違う存在だと思っていたのだ。 しかし、痴漢や盗撮などの犯罪者は、私達の違いはほとんどない。そのため、彼らの犯罪開始年齢が24歳だと考慮すると、私も男である以上、性犯罪に走ってしまう可能性があることを知った。

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2024/09/16

医療関係者の強調する「エビデンス」とか「科学的…」なんてそんなものなんだ、とわかったのが最大の収穫かな。

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2024/03/23

タイトルは「痴漢外来」だが、痴漢を含む様々な性犯罪・性的依存症について、様々な角度から言及しており、大変参考になった。

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2023/11/09

依存症の中でも性的問題行動の治療に関わる著者。痴漢(全てではないが)を依存症の観点から見ること自体、新しい知識だった。 読んでいくと、加害者の治療・再犯の予防が必要と著者が強く訴えることに納得できる。治療と聞き、加害者を守るのかと反感を感じた人ほど本書を読んで欲しい。新しい被害や...

依存症の中でも性的問題行動の治療に関わる著者。痴漢(全てではないが)を依存症の観点から見ること自体、新しい知識だった。 読んでいくと、加害者の治療・再犯の予防が必要と著者が強く訴えることに納得できる。治療と聞き、加害者を守るのかと反感を感じた人ほど本書を読んで欲しい。新しい被害や再被害を防ぐ視点が社会に広まって欲しいと思う。 また、専門家の性犯罪再犯リスクのアセスメント的中が50%と言う話から「高い金を払って専門家を雇うくらいならば、ワールドカップのときに予想を次々と的中させたタコでも飼っておいたほうがよいだろう」に笑った。 批判的な一般人の意見はまだしも、経験則や感情のみで動く自称ベテラン専門家の存在が、支援や治療の邪魔になるのかもしれない。

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2022/09/15

痴漢を処罰するだけではなくて、性的依存症の治療をする。それが、被害者をうまないことに繋がる。確かに其の通りだと思った。こういう活動が広がっていくといいな。

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2022/05/15

新しい世界を覗いたような感覚でした。 犯罪心理学の中でも、 性犯罪は特に難しい分野なのですね。 科学的に、倫理的に、そして人情を捨てずに、 ひととかかわっていきたいとおもいました。 全ての人が出来るだけよりよく生きるための指南書としても、良いと思います。

Posted byブクログ