ごめん。 の商品レビュー
全11話の連作短篇集。 「ごめん」というその謝罪の言葉に纏わる話。 会社で、家で、この「ごめん」をどれだけ使うだろうか…と。 その一言が言えない人や枕詞のように重みもなく軽々と使う人。 浅いひとこと深いひとこと。 言いたくないのに無理矢理言ったひとこと。 「ごめん」にはたくさ...
全11話の連作短篇集。 「ごめん」というその謝罪の言葉に纏わる話。 会社で、家で、この「ごめん」をどれだけ使うだろうか…と。 その一言が言えない人や枕詞のように重みもなく軽々と使う人。 浅いひとこと深いひとこと。 言いたくないのに無理矢理言ったひとこと。 「ごめん」にはたくさんの意味があった。 第5話のかすがいでは、「信助」が猫なの⁇ということもあったり、第6話の電話家族の黒電話で昭和の時代のあの頃を思い出したり、第7話のナニサマでは人との関わり方の複雑さを痛感した。
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同じ職場や友人、家族の「ごめん」にまつわる連作。 ごめんって数が多いとなぜかイラッとするものだなぁ。 子どもなら ごめんで済むなら警察いらない!って言う感じ? 自分的にはありがとうで済む場面にはなるべくありがとうを使いたいと思ってるけど、他人にごめんを求めてるとき聞けないとそれは...
同じ職場や友人、家族の「ごめん」にまつわる連作。 ごめんって数が多いとなぜかイラッとするものだなぁ。 子どもなら ごめんで済むなら警察いらない!って言う感じ? 自分的にはありがとうで済む場面にはなるべくありがとうを使いたいと思ってるけど、他人にごめんを求めてるとき聞けないとそれはそれでイラッと‥‥ まぁ、そんな本だった。
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いろいろな「ごめん」。 個人的には第8話 「うさぎが転んだ」が好き。 里村くんが 大好きな車に「ごめん」と言うところ。
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いろいろなシチュエーションで発せられた謝罪のことば「ごめん」を描く連作短編集。 全11話で、各シーンで登場した人物が別の話で主人公を務めることで、広がりを持った作品に仕上がっている。 * * * * * 「ごめんなさい」でも「すみません」でも「申しわけあ...
いろいろなシチュエーションで発せられた謝罪のことば「ごめん」を描く連作短編集。 全11話で、各シーンで登場した人物が別の話で主人公を務めることで、広がりを持った作品に仕上がっている。 * * * * * 「ごめんなさい」でも「すみません」でも「申しわけありません」でもない。 自分と同等もしくはそれ以下であると認識している相手に口にする謝罪のことばです。もちろん、相手が年上であっても子どもから親へなど家族のようなごく身近な相手にも使います。 だからいろいろな場面で気軽に口にできる汎用性の高いことばだと思います。 そんなニュアンスを加藤元さんはうまく活用し、さまざまな「ごめん」を用意してくれていました。 佑理と里村くんの間で交わされる微笑ましい「ごめん」や寿見子が鍋島に告げる切ない「ごめん」の他、杉田課長の放つ嫌悪感すら感じる「ごめん」、果ては飼猫・信介の決意の「ごめん」まで実にバラエティに富んでいて、最後まで退屈させない内容でした。 加藤元 (げん)さんは女性の作家で、親しみやすい作風は奥田英朗さんの作風に少し似ているように感じるところも気に入りました。
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「ひとり道」「いつも俺から」「甘いママ」「いけない奥さん」「かすがい」「電話家族」 「ナニサマ」「うさぎが転んだ」「小言幸兵衛 」「ハッピーエンド」「しゃぼん玉」 ごめん。をキーワードにした11話収録の連作短編集。 ノンフィクションの様なリアルさに何度も頷き共感しまくり。 ...
「ひとり道」「いつも俺から」「甘いママ」「いけない奥さん」「かすがい」「電話家族」 「ナニサマ」「うさぎが転んだ」「小言幸兵衛 」「ハッピーエンド」「しゃぼん玉」 ごめん。をキーワードにした11話収録の連作短編集。 ノンフィクションの様なリアルさに何度も頷き共感しまくり。 『ごめん』を使うシチュエーションも様々で面白いが同じ言語を使いながら全く噛み合わない人々の心理描写が秀逸。 特にセクハラ上司・杉田の家族に対する『ごめん』や態度には怒りを通り越して呆れウンザリさせられる。 登場人物の中の誰かにきっと共感出来るはず。
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妻の気持ちを本当にわかっていないごめん。 弱い立場に向けられる理不尽な人に対するごめん。 恋人未満の女性に見栄を張ってしまったごめん。 幼い息子のやんちゃに対して謝る母親、しかる母親に泣きながら謝る息子のごめん。 夫以外に対する男性に対する浮気心をもつ妻に対し、夫も後輩の女子にま...
妻の気持ちを本当にわかっていないごめん。 弱い立場に向けられる理不尽な人に対するごめん。 恋人未満の女性に見栄を張ってしまったごめん。 幼い息子のやんちゃに対して謝る母親、しかる母親に泣きながら謝る息子のごめん。 夫以外に対する男性に対する浮気心をもつ妻に対し、夫も後輩の女子にまんざらではなかった時のごめん 必ずしも人が好きではなく、対人関係が不器用な人たちのストーリー ごめんのタイトルからもう少し重い暗い空気を想像したがすかっとする、爽やかな場面もあり 読後感は良い。
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普段短編はあまり好みではないのですが連作ならと図書館で借りました。 借りて正解! すごく好きな感じの連作集で、一話と最終話がちゃんと繋がっていたり、七話であれ?初めて出てきた家族かな、と思って読み返したらちゃんと一話から名前が出ていて最終話でも登場したり。 比較的みんな短めの話だ...
普段短編はあまり好みではないのですが連作ならと図書館で借りました。 借りて正解! すごく好きな感じの連作集で、一話と最終話がちゃんと繋がっていたり、七話であれ?初めて出てきた家族かな、と思って読み返したらちゃんと一話から名前が出ていて最終話でも登場したり。 比較的みんな短めの話だったけどすごく心に残りました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館で借りたもの。 1日に何度“その言葉”を口にしますか? 生きづらさを抱えて日々過ごす人々に贈る、「ごめん」が使われるさまざまなシチュエーションを切り取った連作短編集。 初読みの作家さんだったんだけど…久しぶりにいい出会いになった! 『甘いママ』は同じ母親として共感しまくり。泣けたな~。 “一日じゅう、この子と向き合って過ごしているのよ。そして、他人さまにお詫びのし続け。やさしく言い聞かせる心のゆとりはないの。ぎりぎりなの。” “いいのよ。あんたが無事ならば。いつもいつも、変わらず元気な顔が見られるならば。親なんてそんなもの。そんな甘いもの。” “いつまでもこのままがいい。たくましく成長しては欲しいけれど、幼い子供のままでもいて欲しい。そう言ったら慎次からはさぞあきれられることだろう。 親って勝手だな。 そう、親は勝手だ。勝手で、弱い。” 『いつも俺から』の主人公は、典型的な(と言ったらこれも差別かもしれないけど)昭和の男! 話が通じないってこういうことか…と読んでてげんなり。 登場人物がリアルだから、あっという間に引き込まれた。面白かった。
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「ごめん」「すみません」‥ 人間関係を円滑にしてくれる枕詞化しているような気がしている。 本書はその「ごめん」にまつわる11話の短編集。 その中で登場人物がそれぞれ絡まり合っていく。 私は7話が好み♪ でも、さわやか馬鹿は手に負えない( ̄^ ̄)
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ごめん、なんて無意識に言ってそうな言葉だよな。謝罪の気持ちだけれど、枕詞になっているときもあるかもなぁ。 出てくる人たちが、すごく現実味があっていや〜な感じだった。その後も気付かないし直らないところがまたリアル。人から見た自分と、自分が思う自分は違うから、どちらが正しいとかではな...
ごめん、なんて無意識に言ってそうな言葉だよな。謝罪の気持ちだけれど、枕詞になっているときもあるかもなぁ。 出てくる人たちが、すごく現実味があっていや〜な感じだった。その後も気付かないし直らないところがまたリアル。人から見た自分と、自分が思う自分は違うから、どちらが正しいとかではないのかもしれないけれど、心からのごめん、すみませんは人と関わっていく上で必要だよなぁ。
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