ジャンヌ・ダルク 改版 の商品レビュー
19世紀フランスの歴史家によるジャンヌ・ダルクの生涯ダイジェスト。 「ルネサンス」の造語者とwikipediaにありましたわ~。ほうほう。 そんなに厚みのない本だけど、半分くらいが本文で残りは原注と訳注でした。 元はフランス史の中の一章だそう。 とにかくジャンヌの生涯を粛々と追っ...
19世紀フランスの歴史家によるジャンヌ・ダルクの生涯ダイジェスト。 「ルネサンス」の造語者とwikipediaにありましたわ~。ほうほう。 そんなに厚みのない本だけど、半分くらいが本文で残りは原注と訳注でした。 元はフランス史の中の一章だそう。 とにかくジャンヌの生涯を粛々と追った物なので、セットで有名なジル・ド・レなんか名前が一回しか出てこなかった気がする。
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民衆の熱狂に歴史を動かす原動力を見出す。 ジャンヌをイエス•キリストと二重写しすることで聖化していく。 ジャンヌがいなければ、英仏百年戦争はイギリスの勝利で終結し、今のフランスは存在していなかった。 フランスに欠落していた権威が、兵士に勇気と希望を与える。そのための政治的戦略は...
民衆の熱狂に歴史を動かす原動力を見出す。 ジャンヌをイエス•キリストと二重写しすることで聖化していく。 ジャンヌがいなければ、英仏百年戦争はイギリスの勝利で終結し、今のフランスは存在していなかった。 フランスに欠落していた権威が、兵士に勇気と希望を与える。そのための政治的戦略はランスでの王の戴冠だった。 当時、語られてはいたが出来るとは思っていなかったランスの戴冠を、イギリス軍の占領地を敵中突破することで実行に移したのがジャンヌだった。 ジャンヌの事績-行動、発言-がこれほど克明に分かるのは何故か? それはジャンヌが、捕えられたイギリスによってかけられた2度の裁判記録が残っているからだ。 そのため、我々はジャンヌの肉声を聞くことが出来る 更に、ジャンヌの母親を含めて、ジャンヌが育ったレミ村の住人、多くの同時代人の証言を聞くことが出来る。 15世紀の歴史において、これは極めて稀有なことだ。 ジャンヌが生き生きと蘇る所以だ。
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読むことを挫折した本は、初めてかもしれない。 著者の注釈と訳者の注釈があまりにも多すぎて、全く進まない。進まなすぎて、挫折。残念。 読んだところまでの感想は以下。 他のジャンヌの本でも書いてあったけど、「祖国」という概念を生み出したのはジャンヌという記載があった。これで、国に対する帰属意識が生まれたのだとか。大勢の人の意識を変えるほどの存在だったということだから、1人の力でやれることは沢山あるのだと思う。 また、ジャンヌがフランスを深く愛することで、フランスも自らを愛し始めた。人から愛されると、自信を持てるし、大切にしたいと思うのかも。これは、国という大きなカテゴリーでなく、自分の身の回りの小さなテリトリー内でも活用出来る考え方だと思った。
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・ジャンヌの物語にはこんな力がある。それは、うむを言わさずひとの心を捉え、心ならずも涙を流させるほどの力なのだ。巧みに話そうと下手に物語ろうと、読み手が若かろうと年をとっていようと、あるいは人生経験をへてどれほど成熟したひとであろうと実生活に鍛えられたひとであろうと、とにかく彼女...
・ジャンヌの物語にはこんな力がある。それは、うむを言わさずひとの心を捉え、心ならずも涙を流させるほどの力なのだ。巧みに話そうと下手に物語ろうと、読み手が若かろうと年をとっていようと、あるいは人生経験をへてどれほど成熟したひとであろうと実生活に鍛えられたひとであろうと、とにかく彼女には泣かされることになる。男たちよ、泣いたからといって顔を赤らめることはない。男であることを隠すことはない。この場合、涙のもとになったものは美しいのだから。
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〈祖国〉はひとりの少女から生まれた――。『フランス史』で知られる歴史家・ミシュレが情熱をこめて描く、救国のヒロインの受難と死。〈解説〉佐藤賢一
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