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死に至る病 の商品レビュー

3.9

29件のお客様レビュー

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2022/09/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

愛着障害を抱える人にとって、人生とは苦痛が多く喜びは少ない。医療が未発達の時代なら、愛着障害から起こる免疫力の低下により早くに死んでしまった人たちが、現在では発達した医療に支えられて生き延びている。そんな時代であるから、様々な症状に苦しむ人たちや、問題行動が目立つ人たちが増えた。これらを治すには、愛し愛される。世話をすることに喜びを持てる社会にすることだと、そう書かれてるのかなと思った。  共感能力を高めて、「ほどよい距離」で人と関わるのって、凄く難しいなと思う。私は他人との「ほどよい距離」がわからないなと、この本を読んで気づいた。

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2022/08/28

愛着障害により、生きづらさを抱える人が増え続ける社会。愛着障害とは一体なんなのか。歴史上の著名人たちのエピソードを前じえてそれらの課題と問題点を探る一冊。

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2022/04/12

死に至る病とは絶望=神を信じられないことだとキルケゴールは言ったがそれだけではない、愛着障害が原因である で始まり4巻にあたるこちらでは子供の鬱、ADHD、オキシトシンの効果をメインに過去や著名人を例に進む。 1,2巻が愛着障害の説明、3巻が実践編、漫画はその簡略化したまとめ...

死に至る病とは絶望=神を信じられないことだとキルケゴールは言ったがそれだけではない、愛着障害が原因である で始まり4巻にあたるこちらでは子供の鬱、ADHD、オキシトシンの効果をメインに過去や著名人を例に進む。 1,2巻が愛着障害の説明、3巻が実践編、漫画はその簡略化したまとめ、ときて4巻目はより壮大な感じだった。これから子育てをする又はしているならここまで読むのもおすすめだが、私は3巻が一番よかったのであまり響かず……。

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2022/02/15

私たちの多くが愛着障害を抱えていることがよく理解できた。そしてその要因もよく理解できた。 子育てしてきて、なんとなく勘でそうなんじゃないかと思っていたことが、ズバリと書かれていて、私自身の中にも愛着障害を感じたし、母、祖母、と時代背景と共に遡って当てはめて納得できることがたくさ...

私たちの多くが愛着障害を抱えていることがよく理解できた。そしてその要因もよく理解できた。 子育てしてきて、なんとなく勘でそうなんじゃないかと思っていたことが、ズバリと書かれていて、私自身の中にも愛着障害を感じたし、母、祖母、と時代背景と共に遡って当てはめて納得できることがたくさんあった。 そして、回復!薬なしで回復できる可能性があるということ。 それから予防!愛着障害の内容が明らかになれば、当然予防に向けた取り組みができる。 希望の持てる本だと思った。

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2021/08/18

「愛着障害」という言葉を聞いたことはありますか? 乳幼児期や学齢期に十分な愛情を注がれなかった子どもに発現します。 過度な触れ合いを求めたり、人や自分の痛みに無頓着だったり、過度に反抗したり… いかに愛されるということが大切か。 そして愛に飢えた人たちが、どうして死に向かってし...

「愛着障害」という言葉を聞いたことはありますか? 乳幼児期や学齢期に十分な愛情を注がれなかった子どもに発現します。 過度な触れ合いを求めたり、人や自分の痛みに無頓着だったり、過度に反抗したり… いかに愛されるということが大切か。 そして愛に飢えた人たちが、どうして死に向かってしまうのか。 科学的に事例も踏まえて記載されています。 教育関係者の方や、子育てに悩んでいる人はぜひ読んでみてください。 おすすめです! 「その根本的な不幸を、太宰は克服することなく、自分の人生に終止符を打つことになる。」

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2020/09/09

東京大学から、京都大学 医学部のバケモン。 キルケゴールは、死に至る病を“絶望”としたが、著者は“愛着障害”とした。 生物学的な幸福は、エンドルフィン系、ドーパミン系、オキシトシン系から成っており、それらの相互補完の話が面白い。 作家等の有名人の実例(正確かどうかは定かではないが...

東京大学から、京都大学 医学部のバケモン。 キルケゴールは、死に至る病を“絶望”としたが、著者は“愛着障害”とした。 生物学的な幸福は、エンドルフィン系、ドーパミン系、オキシトシン系から成っており、それらの相互補完の話が面白い。 作家等の有名人の実例(正確かどうかは定かではないが)も面白かった。 子供がいる人、持つ予定の人には、刺激的な内容だと思った。でも、病根の疑いが分かるだけで、具体的な接し方、養育方法は教えてくれないのは、世間一般のそれと同じ。それは個別具体で、答えなんてないからなんでしょう。

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2021/08/18

■「数学不安」という専門用語がある。数学ができるかどうかには数量処理や作動記憶といった認知的能力のほかに問題を解く際の不安が関わっている。この不安が「数学不安」。 ・数学不安が強いと解けないのではという不安や恐怖に圧倒され、肝心の問題に集中することができず実力以下の成績しか取れな...

■「数学不安」という専門用語がある。数学ができるかどうかには数量処理や作動記憶といった認知的能力のほかに問題を解く際の不安が関わっている。この不安が「数学不安」。 ・数学不安が強いと解けないのではという不安や恐怖に圧倒され、肝心の問題に集中することができず実力以下の成績しか取れない ・数学不安は単に数学が得意か苦手かということだけでなく就職や職業における成功を左右する ・数学不安が強い人は解けないのではないかという悪い結果ばかりを考えてしまい自分の足を引っ張ってしまう ・最近の研究で、この数学不安が愛着安定性と関係していることが明らかとなった ■人を幸福にする生物学的な三つの仕組み ①おなか一杯食べたり異性的な興奮の絶頂で生じるもの。 ・エンドルフィンなどの内因性麻薬(脳内麻薬)が放出されることによって生じる快感 ・生理的な充足と深く関係し我々が生きることに最低限の喜びを与えてくれる ②報酬系と呼ばれる仕組みでドーパミンという神経伝達物質を介して働いている。 ・ドーパミンの放出が起きるのは通常困難な目的を達成したとき ・この報酬系はしばしば悪用される。面倒な努力抜きでドーパミンの放出だけ引き起こし短絡的な満足を与えてしまえば強烈な快感を手軽に得られる。その代表が麻薬、アルコールのような嗜癖性のある物質もギャンブルのような病みつきになる行為もドーパミンの短絡的な放出を引き起こすことで依存を生じさせる ③愛着の仕組み ・オキシトシンの働きに負っている ・愛する者の顔を見たり愛するものとふれあうとき安らぎに満ちた喜びが沸き起こる ■共感性の二つの側面 ①気持ちを共有し同調する「情緒的共感性」 ②相手の気持ちや意図を正確に理解する「認知的共感性」 ・愛着障害の克服においてより重要と考えられるのが認知的共感(メンタライゼーション〔相手の視点で相手の気持ちや意図理解する能力〕と呼ばれる) ■世話をすることによって愛着は育まれ、それは喜びになり、生きる意味になる。それが唯一この世界を意味の喪失から防ぐ方法に思える。

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2020/11/26

自身をADHDやHSP、愛着障害等と決めつけて過去の失敗を肯定し安心するのではなく、今の自分を理解し受け入れてから未来の自分を変えるために何をすべきか考え、実践することが大切だと思いました。

Posted byブクログ

2020/06/14

親のことを考えると穏やかな気持ちになる、無条件に安心する、っていう人が世の中にはいるんだなぁ。これはちょっと私にはわからない感情だな。

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2020/03/24

 うつや発達障害など、近年増えてきた事例の原因ではないかとされる「愛着障害」の仕組みや症状などを例を交えて説明している。  「親の愛がないと発達障害になる」のような非科学的な説明ではなく、オキシトシンというホルモンの働きによるものだと、わかりやすく伝えている。  詳しい治療法は載...

 うつや発達障害など、近年増えてきた事例の原因ではないかとされる「愛着障害」の仕組みや症状などを例を交えて説明している。  「親の愛がないと発達障害になる」のような非科学的な説明ではなく、オキシトシンというホルモンの働きによるものだと、わかりやすく伝えている。  詳しい治療法は載っていないため、治療法については別の本が必要だろう。  人を幸福にするためには3つの生物学的な作用があり、一つは満腹になったり、性的な興奮時に分泌されるエンドルフィン、二つ目は困難な目的を達成したときに出るドーパミン、三つ目は愛する者(人間やペットでもいいらしい)と触れ合う時にでるオキシトシン。愛着障害になるとオキシトシンに対する感受性が悪くなるために、他の2つで快感を得る他なくなり、例えば過食や性欲を満たしエンドルフィンで満たすか、もしくはひたすら努力してドーパミンで満たすかしかなくなるそうだ。  この仕組みは非常にわかりやすく、納得の行くものだった。  しかし、元にするデータが昔のもので、いわゆる「男は仕事、女は育児」が当然である時代のデータがメインのためか、愛着障害の原因の親が母親しかいないかのように書かれており、例えば母親と別れた父親が子供を一人で育てた場合、十分ケアすれば愛着障害は起こらないのか、それとも母親というものがいない限りは絶対に愛着障害は起きてしまうのか、そこには特に触れられていなかった。本書の説明からすると、男親だろうと女親だろうと関係なく、適切に養育できれば愛着障害は起きないような気はするが。

Posted byブクログ