歴史がおわるまえに の商品レビュー
鬱病後の対談と雑文集。 体系立ってはいないが、色んな観点が面白い。 他の方も言っているが、網野善彦と山本七平の対比は思わぬ観点。 左と右と言われているがそれだけではない人たちなのでこの仕事をどう重ねるかはふ~んと思わせた。 今後の日本が中国化(普遍化)か再江戸化というのは、中国化...
鬱病後の対談と雑文集。 体系立ってはいないが、色んな観点が面白い。 他の方も言っているが、網野善彦と山本七平の対比は思わぬ観点。 左と右と言われているがそれだけではない人たちなのでこの仕事をどう重ねるかはふ~んと思わせた。 今後の日本が中国化(普遍化)か再江戸化というのは、中国化する日本での論点だが、ユニバーサル化の反動からか世界中でナショナリズムと排外主義が起こっている反面、AIなど経済や技術の進歩は国境を無意味にしていることを踏まえると、難しいところ。今のようにグズグズと国境が解けていくような気もするがどうだろうか。
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72 文化論 関東派の文芸評論、小林秀雄→ゼロ年代 故郷=伝統を失ってリセットされた人間はどう生きるのか 関西派の国学・新国学、本居宣長・上田秋成・保田與重郎・梅原猛・新京都学派 故郷をもう一回再建しようとする(前近代的) 〈…東京の文芸批評は「リセットされた私」をめぐる実存主義...
72 文化論 関東派の文芸評論、小林秀雄→ゼロ年代 故郷=伝統を失ってリセットされた人間はどう生きるのか 関西派の国学・新国学、本居宣長・上田秋成・保田與重郎・梅原猛・新京都学派 故郷をもう一回再建しようとする(前近代的) 〈…東京の文芸批評は「リセットされた私」をめぐる実存主義になりやすいけれど、国学や新国学は「私」には興味がない〉 76 関東では文明崩壊はモダニティの問題だが、関西では文明史的な課題 小津安二郎 ルイ・アルチュセール マルクス主義(必然)で物事を見ていたのに「マルクスはヘーゲルを乗り越えていた」とする学説を放棄するところまで追い詰められた →スピノザ・マキャベリを参照しながら偶然性(偶然の唯物論)を考えようとした ベンヤミン「コミュニズムは、芸術の政治化をもって答えるのだ」
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著者の資料は全く読んだことがなかったので、論点が従来の歴史解説と異なっており非常に楽しめた.第1章の対談ではゲストと少し違うところを見ながら議論するという感じだ.第2章以降で江戸時代は中国化が最も発展した時代だとの論考が、あまり馴染みがないなかで妙にしっくりくる感じを持った.網野...
著者の資料は全く読んだことがなかったので、論点が従来の歴史解説と異なっており非常に楽しめた.第1章の対談ではゲストと少し違うところを見ながら議論するという感じだ.第2章以降で江戸時代は中国化が最も発展した時代だとの論考が、あまり馴染みがないなかで妙にしっくりくる感じを持った.網野善彦と山本七平の考察も楽しめた.全般的な理解は程遠い感じだが、このような著者の存在を知ったことは良しとしよう.
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NHKラジオマイあさ!で紹介 過去を省みれば、よりよい政治や外国との関係を築けるはず―そうした「幻想」はどのように壊れていったか。
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まとまった評論ではなく、いくつかの対談と雑文をまとめたもの。「中国化」や「ヤンキー」などワードを定義せずに語り合うので門外漢は戸惑うばかりです。我国は歴史的にみて圧倒的な中国の影響下にありますが、科挙を取り入れなかった点で本質的な中国化はないと思います。むしろ、「チャイナコンプレ...
まとまった評論ではなく、いくつかの対談と雑文をまとめたもの。「中国化」や「ヤンキー」などワードを定義せずに語り合うので門外漢は戸惑うばかりです。我国は歴史的にみて圧倒的な中国の影響下にありますが、科挙を取り入れなかった点で本質的な中国化はないと思います。むしろ、「チャイナコンプレックス」こそ根深く持っているのでしょう。山本七平と網野善彦の対比が面白い。陽明学についても端的に喝破され感心しました。
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