震える天秤 の商品レビュー
いつのまにか読みたいリストに入っていたけどいざ数ページ読んでみたら以前読んでいた事を思い出した。 それだけ忘れていたなら自分にはそんなにでもなかったんだろう。
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孤立した村と村人の事件の話。 山奥の村って言う舞台がツボだった。道路も舗装されてない川が流れるのどかな村なのに、村の時代錯誤なルールやら他所者に排他的な態度とのギャップがよかった。 ずっと何が天秤にかけられているんだろう…って考えながら読んでて、正義と不義、生と死かなて思った。 あと、主人公元夫婦も両極端な人達だと思った。
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106全体にストーリーが切れ目なく読みやすい作品でした。心の動きを中心につながるのはこの作者の独特な視点からのものか。自作にも期待したいです。これが堂場瞬一なら5作は続くね
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一見、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違えによる死亡事故かと思いきや、次々と出てくる新事実。 全てが明らかになった時、主人公はどう決断するのか? ジャーナリストとして真実を話すのか、それとも一人の人間として・・・。揺れ動く心、正に「震える天秤」でした。自分だったら、どうする...
一見、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違えによる死亡事故かと思いきや、次々と出てくる新事実。 全てが明らかになった時、主人公はどう決断するのか? ジャーナリストとして真実を話すのか、それとも一人の人間として・・・。揺れ動く心、正に「震える天秤」でした。自分だったら、どうするか簡単には答えが出せない心境に考えさせられました。 主人公はフリージャーナリストとして活動している俊藤律。雑誌の依頼で、ある事故を皮切りに高齢者の運転問題を取り上げることに。ある事故とは、数日前に起きたコンビニでのアクセルとブレーキの踏み間違えによる店長死亡事故です。 加害者は、認知症を疑われている。しかし、取材を調べていくうちに違和感だらけで、その先には本当の真相が待ち受けています。色んな事が点と線で結ばれていく様は、読んでいて興奮してしまいました。まさか、一つの事故が、こういった背景があったとは驚きの展開でした。 全体的に事件の謎に迫ろうとする躍動感があり、シリアスながらも時に柔らかく、時に硬い空気感が立ち込めていて骨太な作品でした。 ジャーナリストとして取材する姿には、度を超える場面もあり、メディアとしての在り方に疑問はありました。何のために真実を追求しているのか。それは本当に読者のためなのか?それとも自分の欲求のためなのか? 事実を知りたい気持ちもわかりますし、隠し通そうとする人達の気持ちも理解できるので、読み手としては、心が揺れ動いてしまいます。読んでいて辛いなと思ってしまいました。 知られたくない真実もありますが、大事なのは、「その後」なのかなと思いました。 嘘を突き通して生きるのか、ありのまま事実を伝えて生きていくのか。どちらも究極の選択ですが、自分がこの世界観にいたらと考えると、嘘を突き通してしまうなと思ってしまいました。
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染井さん3作目。ぼくが読んだのでも、刊行順でもある。アクセルとブレーキの踏み間違いでコンビニに突っ込んだ事故の取材のため、福井県を訪れたフリーの週刊誌記者。ありがちな高齢者による事故だと思わせながら、取材の過程で次々に明らかになる驚愕の真実とは……。昨夜から読み始めたが、徹夜しそ...
染井さん3作目。ぼくが読んだのでも、刊行順でもある。アクセルとブレーキの踏み間違いでコンビニに突っ込んだ事故の取材のため、福井県を訪れたフリーの週刊誌記者。ありがちな高齢者による事故だと思わせながら、取材の過程で次々に明らかになる驚愕の真実とは……。昨夜から読み始めたが、徹夜しそうな予感があり、むりやり本を閉じた。引き込まれた。タイトルの意味が不明(天秤=弁護士かと思った)だったが、最後まで読んで納得した。
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(図書館本)お勧め度:☆6個(満点10個)読み終えてちょと考えさせられる内容だった。主人公のジャーナリストとしての考え、結果として彼の答えは正しかったのか?ことは、殺人事件である。タイトルの「天秤」は勿論、司法のことだと思うけど、事件の隠蔽とも捉えられる結末。正に、サスペンス物によくある、知らなくていい真実の賜物のような小説だと思う。内容は、老人のブレーキとアクセルの踏み間違いによる交通事故を取材する主人公の葛藤を描いたものだけど、ラストはちょっとウルウルとくる終わり方だった。これはこれでありなのかな?
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評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 北陸のコンビニで高齢ドライバーによる死亡事故が発生した。86歳男性の運転するトラックが店舗に突っ込み、店員を轢き殺したのだ。アクセルとブレーキを踏み違えたという加害者は認知症を疑われている。事故に違和感を覚えたライターの俊藤律は、加害者の村を訪ねるが、村人の過剰な緊張に迎えられて―「この村はおかしい。必死で何かを隠している」。取材に乗り出した律は、目撃者の少女をきっかけに、続々と予想外の事実を知ることに…。 真相はそんな昔にまで遡るのか・・・元々は被害者のダメ男がまいた種とはいえ、その父親が屑とは言え殺人はダメよって話か。 元妻とのまったりとした関係が良かった。
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高齢ドライバーによる死亡事故、それは本当に〈老いの宿命〉だったのか? 北陸のコンビニで高齢ドライバーによる死亡事故が発生した。 86歳男性の運転するトラックが店舗に突っ込み、店員を轢き殺したのだ。 アクセルとブレーキを踏み違えたという加害者は認知症の疑いがあり、警察は責任能力を...
高齢ドライバーによる死亡事故、それは本当に〈老いの宿命〉だったのか? 北陸のコンビニで高齢ドライバーによる死亡事故が発生した。 86歳男性の運転するトラックが店舗に突っ込み、店員を轢き殺したのだ。 アクセルとブレーキを踏み違えたという加害者は認知症の疑いがあり、警察は責任能力を調査している。 事故に違和感を覚えたライターの俊藤律(しゅんどう・りつ)は加害者の村を訪ねるが、村人の過剰な緊張に迎えられて―― 「この村はおかしい。必死で何かを隠している」。 取材に乗り出した律は、目撃者の少女をきっかけに、続々と予想外の事実を知ることに……。 村の閉鎖性と団結力がちょっと異常で怖い感じ。 そして、人が「自分の良心に従い、自分が正しいと思うことを行う」というのは、正しそうに見えて、実は怖い。 どんな理由があったとしても、人を殺す正当な理由にはなり得ない。 まー、正しくないとわかってても殺したいんだ!と言われたらそれまでなんだけどー。 そんな重い話は横に置いとけば、なかなか引き込まれる話で、良き読書の時間を過ごせた。 他の著作も読んでみたい作家さんです!!
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話を聞きに行った父親が美談にもしてほしいが 金も欲しいというところから おっ?となり 交通事故に遭った息子が実は狂言強盗をしたり 昔の悪自慢をしたり、女性軽視でバイトの子を口説いたり セクハラしたりというのがわかってきたあたりから おぉークズがたまたま事件に遭ったのか 事故なのかそこがをはかる天秤なのねとなる 限界集落のムラ社会を弾劾したところで 何も生まない 今の時代歯には歯を目には目をは 必ずしも等価交換の報復律は生まない 同等の罰則なんて無意味だし、できない。 じゃあ知らないふりをしないで 重さを知ることはできないのか この方の書かれるクズは好きです。 やっぱりそういう人は自分のことは そうは思ってないわけで むしろ正当な評価を受けてないとぐらい思っていて そこに対してじゃあどうしていくかが試案のしどころであり 苦しさでもある。
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高齢者が運転ミスでコンビニに突っ込んだ事故。近頃ありがちな事故に思えたものの、取材を進めるうちにその裏に隠された物語が明らかになるミステリ。 高齢者の運転問題は確かに難しいですね。生活に直結する問題だけに、禁止すればいいというものでもなく。もちろんこの事態が単なる事故なのかそれと...
高齢者が運転ミスでコンビニに突っ込んだ事故。近頃ありがちな事故に思えたものの、取材を進めるうちにその裏に隠された物語が明らかになるミステリ。 高齢者の運転問題は確かに難しいですね。生活に直結する問題だけに、禁止すればいいというものでもなく。もちろんこの事態が単なる事故なのかそれとも故意なのか、という部分に焦点が当てられていくので。故意を事故に見せかけるのならとても簡単な手法になってしまうんじゃないか、という危惧も芽生えたりしました。幸い、そんな単純な話ではなかったのですが。 徐々に明らかになる被害者側の同情できない点等を踏まえると。タイトル通り、何を正義とするべきかは分からなくなりそうです。でも主人公の選んだ結末は、間違ってはいない気がしました。
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