1,800円以上の注文で送料無料

落日 の商品レビュー

3.8

258件のお客様レビュー

  1. 5つ

    49

  2. 4つ

    113

  3. 3つ

    70

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2024/05/20

映画監督と脚本家の話 2人は幼い頃に同じ地区に住んでいた過去があり監督は映画を撮りたいとコンタクトを取る 監督の幼い頃に隣の家に住んでいた防火壁の隣にいたと思っていた女の子沙良が兄によって一家殺しの被害者となっていた だけど情報を集めていくごとに自分が思っていた相手とは違っ...

映画監督と脚本家の話 2人は幼い頃に同じ地区に住んでいた過去があり監督は映画を撮りたいとコンタクトを取る 監督の幼い頃に隣の家に住んでいた防火壁の隣にいたと思っていた女の子沙良が兄によって一家殺しの被害者となっていた だけど情報を集めていくごとに自分が思っていた相手とは違ったのではないか 脚本家と監督そして他にも関わる人たちのいろんな思いや視点で描かれている

Posted byブクログ

2024/05/06

引きこもりだった兄が、妹と両親を殺害した『笹塚町一家殺害事件』この事件の映画を撮りたいと映画監督・香が、笹塚町出身の脚本家・真尋に相談する所から物語が始まる。なぜ今頃、15年前の事件の映画を撮ろうと思いたったのか。何を知りたいのか。ふたりが事件の真相に迫る話。 先入観からの決め...

引きこもりだった兄が、妹と両親を殺害した『笹塚町一家殺害事件』この事件の映画を撮りたいと映画監督・香が、笹塚町出身の脚本家・真尋に相談する所から物語が始まる。なぜ今頃、15年前の事件の映画を撮ろうと思いたったのか。何を知りたいのか。ふたりが事件の真相に迫る話。 先入観からの決めつけがよく無い事、見た目と本当の姿が違うこともありうることを痛感した。 『辛い過去』と向き合う事は勇気がいるけど、香も真尋も知ることにより『辛い過去』から救われたのは良かった。散りばめられた伏線を見事に回収し、最後は謎が解けてスッキリ。 何冊か湊かなえさんの作品を読了したが、イヤミスでは無い作品は初めてで新鮮。新たな一面が見えた作品。

Posted byブクログ

2024/05/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

湊かなえ著『落日』(角川春樹事務所) 2019.9発行 2024.4.15読了  本書は、映画監督視点の章と脚本家視点の章とが交互に展開する構成をとっている。映画監督視点の章は「エピソード○」、脚本家視点の章は「第○章」と銘打ち、それぞれ7章ある。まず、映画監督視点の「エピソード1」から始まり、次に脚本家視点の「第1章」が始まって、最後は映画監督視点の「エピソード7」で終わる。  「エピソード◯」はほとんど映画監督の回想で占められ、現在の視点での描写は終章の「エピソード7」のみである。  一方、脚本家視点の「第○章」はすべて現在の視点で描かれており、時系列順に物語が進行している。  映画監督視点の物語と脚本家視点の物語をどう交錯させて一つの物語に構築していくかが作家の腕の見せ所だと思うが(どの情報をどこで開示して、どの情報をどこまで隠しておくか、など)、さすがにベテラン作家なだけに物語をうまく一つにまとめ上げている。  しかし、あまりにも話が綺麗にまとまりすぎていて鼻白む部分があるのも否めない。本書は湊かなえの代表作にはなり得ないだろう。 https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I029906205

Posted byブクログ

2024/04/20

"辛い時にずっとそばにいてくれた壁の向こうにいる子は誰?" その答えを大人になって探していくうちに見えてくる本当の真実とは、、、 マスコミの言葉だけを聞いてその人のことを全て知ったかのように思う。でも、会ってもないのにそのように決めつけて本当の真実に目を向けな...

"辛い時にずっとそばにいてくれた壁の向こうにいる子は誰?" その答えを大人になって探していくうちに見えてくる本当の真実とは、、、 マスコミの言葉だけを聞いてその人のことを全て知ったかのように思う。でも、会ってもないのにそのように決めつけて本当の真実に目を向けなくなるという現代の問題点を言及した書籍だと思いました。

Posted byブクログ

2024/04/12

十五年前に引きこもりの男性が家族を殺害した「笹塚町一家殺害事件」。それをテーマに新作映画を撮ろうとする新進気鋭の映画監督と、その相談を受けた新人脚本家。彼女たちはいずれも笹塚町に住んだ経歴があり、しかし事件についての詳しいことは知らなかった。取材を進めるうち、彼女たちは「真実」へ...

十五年前に引きこもりの男性が家族を殺害した「笹塚町一家殺害事件」。それをテーマに新作映画を撮ろうとする新進気鋭の映画監督と、その相談を受けた新人脚本家。彼女たちはいずれも笹塚町に住んだ経歴があり、しかし事件についての詳しいことは知らなかった。取材を進めるうち、彼女たちは「真実」へと近づいていくことになる。それぞれに抱えた生きづらさが苦しく、しかし穏やかな読後感のミステリです。 完璧であることを求められた香と、優秀な姉に対する劣等感を持った真尋。どちらも世間一般から見れば、成功しているほうだと思うのですが。なんだか追い詰められていてしんどいなあ、という印象でした。彼女たちが子供の頃の環境も劣悪というほどではないし、誰のせいということもないのだけれど、やっぱりしんどい。そんな中で取材を通じて彼女たちが事件の真相とともに、自分に対しての向き合い方を変えていくのには勇気づけられる気分でした。過去の呪縛から解放された彼女たちがどのような作品を作り上げることができるのか、とても観たくなります。

Posted byブクログ

2024/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

苦しみを共有してくれたさらちゃんはいなかった。知りたいことと知りたくないことのどちらも知らないと真実には辿り着けないんだなと考えさせられる作品だった。 ただ一点気になったのは主人公の元彼が言い争いをした後に姉の話を出したことである。亡くなったことを知らないのであれば、あの場面で出すのは不自然だし、知ってるのであればいくら何でも人としてどうかと思う。 また、姉がキーパーソンなのは分かるが、ちょっとくどいなと感じた 全体的にまとまっていて面白かったが、色んな心の闇を抉られることも含めて二度三度読みたいものではなかった。

Posted byブクログ

2024/02/28

面白かった。 こういう事になっているのかと最後まで私は気付けなかった。 内容的にはダークだけど要所要所で心を掴まれるセリフ、前向きになれるセリフが登場している。 こんな話を作れるなんて湊先生本当にリスペクトです。

Posted byブクログ

2024/02/19

映画というフレーズから筆者は書き上げたと最後の解説で知り驚いています そこからこのいろんな事件が記憶が様々な方向から繋がってくる最終まで目が離せない感じはやはり湊かなえでした 良かったー

Posted byブクログ

2024/02/10

タイトルの意味が少し分かった気はするけれど。 面白かった、と言うには足りないような。 エピソードが重なれば重なるほど、読みにくくなっていくようだった。 一つの事件に関わっていた人たちの真実、最後には霧が晴れたかに見えたが…

Posted byブクログ

2024/02/07

話に無駄がなく、読んでいて退屈することなく物語に惹き付けられた。 おそらく意図して誰が主人公なのか分かりにくくしている節があり、語り部の変化が暗示に繋がっていたのだと納得した。 とにかく話が綺麗で語りつくせない。

Posted byブクログ