イヴリン嬢は七回殺される の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
・あらすじ 記憶喪失の主人公が8人の人間(宿主)の脳内に入り込んである一日をループしながら殺人事件を防ぐ、又は解決しようとする話。 ・感想 なぜ彼女は殺されるのか、そもそも自分は何者でなぜループしているのか、なぜ他人の身体に入り込んでいるのか。 事前情報で読みにくい、という感想も見ていたから読みきれるか不安だったけど全然大丈夫だった。 私の一番好きなゲームである十三機兵防衛圏と殆ど同じような形式でADV味のある作風で読んでいていテンション上がった。 断片的に憑依する宿主の目線、行動から事実を繋ぎ合わせていくと〜系の作品は大好物。 ミステリーだったしSFだったし大好物盛り合わせ!!で終始楽しみながら読了。 ただ惜しいのは色々盛りすぎて「なぜ、どうやってループしているのか」という所を最後に説明されるだけで終わっちゃった所。
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本格ミステリ×タイムリープ×人格転移のSF特殊ミステリー。 タイムリープが絡むミステリーっていうだけでもワクワクするのに人格転移の設定まで絡んでくる。古典ミステリーにそんな特殊設定だから結構複雑でいつもよりじっくり時間をかけて丁寧に読みました。 内容が特殊設定にだけ引っ張られるこ...
本格ミステリ×タイムリープ×人格転移のSF特殊ミステリー。 タイムリープが絡むミステリーっていうだけでもワクワクするのに人格転移の設定まで絡んでくる。古典ミステリーにそんな特殊設定だから結構複雑でいつもよりじっくり時間をかけて丁寧に読みました。 内容が特殊設定にだけ引っ張られることなくミステリー部分もしっかり面白かったです
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すっごく面白いんだけどすっごく疲れた。とにかく複雑で、ラストは驚きなんだろうけど、疲れもあって、もはややっと終わった感の方が強かった。 主人格のエイデンがいろんな人に移り変りながら同じ1日ーつまりイヴリン嬢が亡くなる日を、7日間繰り返し生きる間に謎を解く、という設定。 初めはな...
すっごく面白いんだけどすっごく疲れた。とにかく複雑で、ラストは驚きなんだろうけど、疲れもあって、もはややっと終わった感の方が強かった。 主人格のエイデンがいろんな人に移り変りながら同じ1日ーつまりイヴリン嬢が亡くなる日を、7日間繰り返し生きる間に謎を解く、という設定。 初めはなかなか受け入れられないエイデンが、ようやく本腰を入れ始めると、過去の出来事(物語を読んでいく時系列に合わせての話)が起こる理由なんかも分かってきて、こちらも少し分かった気持ちになる。 が、とにかくややこしい。 エイデンとアナの関係とか、セバスチャンとイヴリンの関係とか、とにかくたくさんの視点とたくさんの人間関係があるので、メモをしながら読めばもっと謎解きを楽しめたかもしれない、と読み終えてから思った。
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まずアイデアが素晴らしい。ミステリとSFの見事な融合に脱帽です。 全く状況の分からない状態から最後の怒濤の解決まで、作者はよく話を作り上げたと思う。 古典ミステリファンなら絶対食いつく荒野のゴシックな館での殺人事件、これだけでもうやまないわけには行かないよね。読むのは大変だったけ...
まずアイデアが素晴らしい。ミステリとSFの見事な融合に脱帽です。 全く状況の分からない状態から最後の怒濤の解決まで、作者はよく話を作り上げたと思う。 古典ミステリファンなら絶対食いつく荒野のゴシックな館での殺人事件、これだけでもうやまないわけには行かないよね。読むのは大変だったけれども。
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あー、やっと読み終わったよ。読むのは早い方だと思うが、これはすごく時間がかかった。設定や展開がややこしいのに加えて、たくさん出てくる人の名前が覚えられず、えーと、これは誰だったっけ?と一覧を見返してばかり(読み出してすぐコピーした)。それでも途中でやめようとは思わなかったのは、や...
あー、やっと読み終わったよ。読むのは早い方だと思うが、これはすごく時間がかかった。設定や展開がややこしいのに加えて、たくさん出てくる人の名前が覚えられず、えーと、これは誰だったっけ?と一覧を見返してばかり(読み出してすぐコピーした)。それでも途中でやめようとは思わなかったのは、やっぱりおもしろかったからなんだろう。 しかしまあ、なんとややこしくも奇っ怪なお話であろうか。記憶を失った男が、貴族の館で起こる殺人事件の犯人を突き止めるために、何人もの人物に転移しながら同じ一日をくり返す。時間ループと本格ミステリの組み合わせなんだけど、そう聞いて想像するような方向(同じ出来事を違う視点から描いて真相に迫る、という感じの)には進まない。主人公の転移する人物が代わり、出来事がくり返されても、何も明らかにならない。むしろ謎が深まるばかり。とにかく、謎が多すぎ。それどういうこと?の連続。終盤で明らかになる、そもそもなぜこんなことに?という最大の謎への答えも、かなり突飛だ。 これってトンデモ本じゃないの?という疑問も浮かぶが(ミステリでは否定的な意味とは限らないけど)、なんといっても「本格ミステリ」としてきわめてよくできているところが、全体をしっかり支えているように思う。過去と現在二つの殺人事件の真相には、何重にも底があって、特に現在のイブリン嬢殺しの解明は鮮やかだ。からまりあった糸を丹念にほぐすような読み方ができる人には(私は無理)とても楽しい一冊だろう。人物ごとの時系列表を作りながら読んだという感想を見かけたけど、そうしたくなる気持ちはわかる。私は無理だけど。 主人公が他の人に転移していくなかで、「自分」とは何かと悩んだり、人間性の善悪について考えたりするところがあるけれど、この部分は未消化な感じで、余計な要素ではないかなあと思った。なんせ、とてもややこしくて混乱させるお話だから、そこらへんは盛り込みすぎでは? それから、かなり強く感じたのは、上流階級というものへの冷たい視線。誰もが皆、嘘、裏切り、強欲、怠惰、傲慢、冷血、あげればきりのない悪徳にまみれている。崩れかかったお館は堕落と腐敗の象徴かも。
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“アナ”という名前以外の全てを忘れた男は、森の中でたどり着いた“ブラックヒース館”で仲間に記憶喪失だと告げられる。だが、翌朝男は別の人物として目覚め、ある謎を解かぬ限り同じ1日を違う人格で繰り返すことを知ることになる→ なんだこれ。なんだこれー!! めちゃくちゃ面白い。すっごい...
“アナ”という名前以外の全てを忘れた男は、森の中でたどり着いた“ブラックヒース館”で仲間に記憶喪失だと告げられる。だが、翌朝男は別の人物として目覚め、ある謎を解かぬ限り同じ1日を違う人格で繰り返すことを知ることになる→ なんだこれ。なんだこれー!! めちゃくちゃ面白い。すっごいわ。壮大。いや、同じ1日を繰り返すだけなんやけど、“宿主”が八人おるから八通りの1日があるわけで。でもって、宿主間でも移動?があるから、場面がフルに変わる。いろんな視点で世界を見るから、徐々に色々明らかになるんよね→ その作り込みが秀逸。訳者さんのあとがきで、作者が「表計算リストで主な登場人物それぞれ二分ごとに行動表を作り、自分で描いた屋敷のマップに居場所を記して位置を把握」したと書かれていたんだけど、そりゃそうだわな、と思うぐらい複雑な話。でもさいっこうに面白い!マジオススメ!! ただし、一気読み推奨です……。登場人物がとにかく多いし、入り組んでるから、あんまり長い時間かけると難しく感じるかも? 私は1週間で読了しましたが、多分これがギリギリ(笑)併読は無理だなーこんがらがる。
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世界観そのもののの種明かしには多少強引さを感じたものの、著者後書きの「デヴィッド・リンチ的」の一言で全て許した。
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いやー読みにくかった。「わたし」が記憶喪失で始まっているから話がチンプンカンプンなのはしょうがないと思いながら読み進めるが、なんか文章が読みにくい。最初の数ページでもう辛いわと思ってしまった。 いやーでもイヴリンが殺されてタイムループ始まれば少しずつ謎が明かされてくだろう、もう...
いやー読みにくかった。「わたし」が記憶喪失で始まっているから話がチンプンカンプンなのはしょうがないと思いながら読み進めるが、なんか文章が読みにくい。最初の数ページでもう辛いわと思ってしまった。 いやーでもイヴリンが殺されてタイムループ始まれば少しずつ謎が明かされてくだろう、もうちょっと頑張ろう、とするがイヴリン全然死にません。1日目長い。 話が進んでももうチンプンカンプンで余計訳が分からなくなってしまった。 私の頭では理解不能。全部を読み返す気力がなくて、ところどころと最後の解決部分を読み返してみた。なんとなく分かったけど、うーん。やっぱり私には合わなかったな。
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図書館で目に留まり何気なく読み始めた。 「待ってこれは誰!?」と叫びながら何度人物紹介ページに戻ったことか…笑 宿主が変わるたびに少しずつ少しずつ真相に近づいていく感じがたまらない。 長いしこんがらがるけど続きが気になる。 宿主の性格や能力も引き継いでいるところも面白い。 宿主の冷静さや推理力で助かるところもあれば 宿主の欠点をなんとか抑え込むシーンもあったり。 最後まで読むとタイトルは違うことがわかる笑 (イヴリン嬢は1回だしもう1人は30年だし) 細かい疑問が残っていないではないから☆4 2作目も読んでみようと思う。 ( ´-` ).。oO(49ページは間違いかと思ったけどあれが全てを教えてくれていたのか…??
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設定や舞台が個人的にストライクで心惹かれるものだったので、終盤まではとても楽しく読めました。 文体も読みやすく、臨場感のある書き方で好みでしたが、終盤以降の展開が少し想像していたのとは違っていて、個人的には結末がいまいちだった所が惜しい点だったと思いました。 しかし、綿密に練られ...
設定や舞台が個人的にストライクで心惹かれるものだったので、終盤まではとても楽しく読めました。 文体も読みやすく、臨場感のある書き方で好みでしたが、終盤以降の展開が少し想像していたのとは違っていて、個人的には結末がいまいちだった所が惜しい点だったと思いました。 しかし、綿密に練られた時系列が後になって辻褄が合ってくる納得感は素晴らしく、設定が設定なだけに万人が納得する結末は難しいと思うので、全体としては完成度が高い作品だと思います。
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