虹にすわる の商品レビュー
椅子職人になろうとする2人の話。 この話を読んでいると、色々な椅子に座りたくなる。 若干設定や展開の軽さはあるものの、世界観は暖かくて好きだなあと思った。
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大学時代の同級生の徳井と魚住。 2人が久々に再会し、徳井の地元の片田舎で椅子工房をはじめる話。 暖かくてほっこり。 そして読みやすくてさらさらと読める一冊。 特に大きな変化も感激もないけれど、どこまでも暖かくて優しい気持ちになれる一冊。
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意外性はないですが、登場人物の心情が良く表現されており読んでて落ち着く本でした。 終わり方も良かったです。
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魚住と徳井の関係性にほっこりし、椅子職人という珍しい職業に魅了されているうちに、気づいたら読み終わっていました。椅子ってそんなに買い替えることがなく、当たり前のように毎日使っているため、空間の一部として捉えがちですが、一つの椅子として見ると、座面や背面のデザイン、脚の数など椅子の...
魚住と徳井の関係性にほっこりし、椅子職人という珍しい職業に魅了されているうちに、気づいたら読み終わっていました。椅子ってそんなに買い替えることがなく、当たり前のように毎日使っているため、空間の一部として捉えがちですが、一つの椅子として見ると、座面や背面のデザイン、脚の数など椅子の見た目の面に加えて、誰が座るのか、どこに置くのかなど、相手によって場所によって、適している椅子が異なるんだなということを感じ、今後椅子をみた時、新たな視点で見られるのではないかと思います。あと、魚住がモテると言うのは、何となくわかる気がしました。私も甘えられる徳井が少し羨ましかったです。それぞれの強みを活かして椅子作りを続けていく二人が、いつか虹に座れるように応援したい、そう思わせてくれる温かな物語でした。
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瀧羽さんの最新長編は、職人気質の先輩・徳井と、芸術家肌の後輩・魚住、アラサー男子二人の物語。 幼い頃に両親を亡くし、おじいちゃんと二人で海沿いの田舎町で修理屋をしている徳井の元へ転がり込んで来た魚住。 性格も能力も正反対の二人が協力して小さな椅子工房を始める。 とても読みや...
瀧羽さんの最新長編は、職人気質の先輩・徳井と、芸術家肌の後輩・魚住、アラサー男子二人の物語。 幼い頃に両親を亡くし、おじいちゃんと二人で海沿いの田舎町で修理屋をしている徳井の元へ転がり込んで来た魚住。 性格も能力も正反対の二人が協力して小さな椅子工房を始める。 とても読みやすい文章でスラスラと読めるけれど、内容に目新しさがなく、感情を揺さぶられるシーンもないので全体に淡白な印象。 椅子を作り上げる工程の描写も殆どなく、恋愛要素もあるが中途半端で、大きな盛り上がりがない事で物足りなさを感じる。 あっさりとした読後感。
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徳井と魚住の信頼関係だったり、菜摘とのいい感じの距離感だったり、胡桃も含めた4人の絶妙な雰囲気。ちょっとした事件は起こるけれども、それでも一貫して後ろに流れている穏やかな空気が好き。 区切りの椅子のマークが一つだけ謎の形になって、これも椅子なのか?と思ったら、胡桃の「ヤツメウナギ...
徳井と魚住の信頼関係だったり、菜摘とのいい感じの距離感だったり、胡桃も含めた4人の絶妙な雰囲気。ちょっとした事件は起こるけれども、それでも一貫して後ろに流れている穏やかな空気が好き。 区切りの椅子のマークが一つだけ謎の形になって、これも椅子なのか?と思ったら、胡桃の「ヤツメウナギ」だったみたい。後ろ表紙を見て気付いた。でもここだけヤツメウナギにする理由が不明。
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こじれたアラサー男子二人が椅子職人になろうといきあたりばったりで進んでいく話。 行きあたりばったりでも、お互いが互いの苦手な部分を上手くフォローしている。 調子に乗るタイプと慎重派タイプ。 サクサク読めた。 ☆3.5かな。
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自由というのは案外不自由かもしれない。 むしろ制限があった方が、 自由を感じられるのかもしれない。 大学卒業後、東京に勤めていた主人公は、 実家の修理屋を手伝うため故郷の田舎町に帰る。 のんびり時間が流れる退屈な日々。 そこに美大時代の後輩が突然やって来て、 一緒に椅子工房を開...
自由というのは案外不自由かもしれない。 むしろ制限があった方が、 自由を感じられるのかもしれない。 大学卒業後、東京に勤めていた主人公は、 実家の修理屋を手伝うため故郷の田舎町に帰る。 のんびり時間が流れる退屈な日々。 そこに美大時代の後輩が突然やって来て、 一緒に椅子工房を開こうと言う。 楽天家の後輩になんだかんだと付き合う内、 日々の輝きを取り戻す物語。 望めば叶う!大きな夢を持て!成功を勝ち取れ! 世界は威勢のいいメッセージに満ちている。 そのための方法を謳った情報に溢れ、 表現巧みに煽る言葉があらゆるところに現れる。 様々な制限があった時代に比べ、 確かに現代は無限の可能性に満ちている。 でも見上げてばかりいると、 首の後ろが凝って辛くなる。 足元や目の前がおろそかになる。 幸せや心地良さは 何も見上げた空の向こうではなく、 意外にその辺に転がってる。 当たり前の中にあったりする。 主人公が退屈と感じていた世界、 何も持っていないと思っていた自分が、 ちょっと見方を変えるだけで ガラリと姿を変える。 何気ない日々が愛おしくなる物語。
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すらすら読めました。 徳井の慎重さとか先を見越して考えてしまうのが共感できました。魚住みたいな考え方ができたらすごくいいなと感じました。やりたい事があるけど前に進める勇気がないって方に読んで欲しい!
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読み終わるとタイトルが素敵なことがよく分かる。 人と人との繋がりや、やりたい事に向き合える事に、ホッコリとした安心感があった。 ものづくりの職人さんって、作ってもらった人と作ったひと両方を幸せにできる、素敵な仕事で凄いなと思った。
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