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日本国民のための愛国の教科書 の商品レビュー

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2024/05/17

びっくりするくらい読みやすい。 ただ、 「共和主義的パトリアティズムの観点から見ると、 共通善が実現している場所こそが祖国だから、自国から自由が消えたならもはやそこは祖国ではない。それを実現しているよその国で共通善の実現と発展に貢献することこそが愛国的である」 という解釈はイマイ...

びっくりするくらい読みやすい。 ただ、 「共和主義的パトリアティズムの観点から見ると、 共通善が実現している場所こそが祖国だから、自国から自由が消えたならもはやそこは祖国ではない。それを実現しているよその国で共通善の実現と発展に貢献することこそが愛国的である」 という解釈はイマイチ腑に落ちなかった。 国が間違った方向に向かう時、共通善の実現のために、発言したたかうことが共和主義的パトリアティズムである。 もちろん、本作でも例に出ていたナチスドイツの時代に国を愛していながらも国外に亡命せざる得なかったユダヤ人たちのようなケースもあり、 それが共和主義的パトリアティズムに反する行動とは思わない。 ただ、ユダヤ人たちの亡命先、例えばアメリカで共通善の実現と発展に貢献することでアメリカが彼らにとって「祖国」となり、その意味で彼らを「愛国者」とする、というのが、どうも腑に落ちない。 なんというか、自分の子供が殺人鬼になってしまって、手のつけようがないから、そっちは諦めて他の子供を愛します。私は私の子供を愛しています。 という感じで、急に第三者の登場という感じ。 共和主義的パトリアティズムはあくまでも、自分の祖国における共通善の実現のために貢献するということであり、共通善が実現されるならどこでもいい、というわけではないのでは? 後者は愛国心ではなく自己愛なのでは?と思う。 私の理解不足なのだろうか。

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2021/05/02

国家の機能として、サービスプロバイダ、ヤクザ、神社という3つの側面を挙げているのが面白い。 一般向けなので一部端折ってはいるが、古典からの引用もあり、ナショナリズム的パトリオティズム・共和主義的パトリオティズムという2つをうまく対比して分かりやすく説明しているように思う。 数週...

国家の機能として、サービスプロバイダ、ヤクザ、神社という3つの側面を挙げているのが面白い。 一般向けなので一部端折ってはいるが、古典からの引用もあり、ナショナリズム的パトリオティズム・共和主義的パトリオティズムという2つをうまく対比して分かりやすく説明しているように思う。 数週間(下手すれば数日)の旅行で日本との差分を導出しようとしてしまう「凡庸なナショナリズム」的な空気はたしかにあるような気がしている。 欲を言えば、日本を外から見ることができないような立場の人向けのメッセージも書いてほしかった。例えば、金銭的な余裕がない人や、社会的境遇故にその地域から物理的に離れることができない人の中にも「ナショナリズム的パトリオティズム」を信奉している人は多くいると思う。 この本はそういう人たちのためにこそ読まれるべきものであって、それに値するよう読み易さだと思うので、そこのケアをして欲しかった。 そういった社会的分断を解消することで、やっと共通の議題を共有できる気がするので。

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2020/05/12

愛国とはなにか、について様々な面からわかりやすく説明した本である。神社、ヤクザから愛国を説明するということは新しい視点である。さらに、やはり、ということばからも説明している。今までの理論をよく日本の言葉にして説明している。

Posted byブクログ

2020/02/01

愛国者とは多くの場合、反体制派に属するものだった。 なぜなら体制側こそが…中略…私欲のために権力を私物化し得る存在だから…。 人間は自分が信じていることをさらに強く信じたいので、その証拠探しには躍起になるが、自分が信じていることが間違っているかもしれないことを証明する証拠には見...

愛国者とは多くの場合、反体制派に属するものだった。 なぜなら体制側こそが…中略…私欲のために権力を私物化し得る存在だから…。 人間は自分が信じていることをさらに強く信じたいので、その証拠探しには躍起になるが、自分が信じていることが間違っているかもしれないことを証明する証拠には見向きもしない。 自国の歴史の美点ばかりを数え上げるなら、ただの自画自賛であり、誇りの感情が、自国の不正に恥じ入り怒る感情とセットになることで、初めて自分の国をより良くしたいという意欲が生まれ、倫理的に優れたものになる。

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2020/01/05

2019年今年の1冊(毎日新聞版)に掲載されていたのをきっかけに読んだ1冊。 愛国心について、その歴史的背景もふまえた上で、わかりやすく解説してくれている1冊。 この本にある愛国心についての理解が広まれば、この国でももっと豊かに愛国心(国を愛すること)について多くの人びとがフラッ...

2019年今年の1冊(毎日新聞版)に掲載されていたのをきっかけに読んだ1冊。 愛国心について、その歴史的背景もふまえた上で、わかりやすく解説してくれている1冊。 この本にある愛国心についての理解が広まれば、この国でももっと豊かに愛国心(国を愛すること)について多くの人びとがフラットに議論を深めることができるだろうなと思いつつ…

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2019/11/03

最近、愛知トリエンナーレのニュースを見ていて感じた違和感から読んでみる。 「愛国」というときの、ナショナリズムとパトリオティズムの違いについての指摘にはなるほどと思った。 ・ナショナリズム→日本の文化や風土 ・パトリオティズム→自由を中心とする法・政治制度 日本で「愛国」というと...

最近、愛知トリエンナーレのニュースを見ていて感じた違和感から読んでみる。 「愛国」というときの、ナショナリズムとパトリオティズムの違いについての指摘にはなるほどと思った。 ・ナショナリズム→日本の文化や風土 ・パトリオティズム→自由を中心とする法・政治制度 日本で「愛国」というときはナショナリズムを指すことが多いが、これは愛国の中の亜流であるそうだ。 何も知らなかったが、最近のニュースの嫌な感じの根っこを掴んだ気がした。

Posted byブクログ