ひとり旅立つ少年よ の商品レビュー
「視線を交わしたその燃え上がるような一瞬、ふたりは一生分の思いを語り合った」 「その犬の歩むところ」に続き二冊目のボストン・テラン。奴隷制度に立ち向かう内容それ自体も感動的なのですが、それを表現する著者(と訳者)の文章が深く心に入り込んできます。要所要所で出会う心打たれる文章を二...
「視線を交わしたその燃え上がるような一瞬、ふたりは一生分の思いを語り合った」 「その犬の歩むところ」に続き二冊目のボストン・テラン。奴隷制度に立ち向かう内容それ自体も感動的なのですが、それを表現する著者(と訳者)の文章が深く心に入り込んできます。要所要所で出会う心打たれる文章を二度読みして味わいながら読みました。 「眼にしたすべてのものが少年の一部となり、少年もそのすべてのものの一部になる」 奇しくもこの本を読んだのは7月3日4日でした。
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読んだ時期によって本の印象がより強烈になるということがありますが、これはBlack lives matterが広がっている今読めて良かった本。オリバーツイスト×BLM(だけに限ったものではないが)…テランは人間の素晴らしいところを素晴らしく書くなあ。また格好良い女性が出てきたなあ...
読んだ時期によって本の印象がより強烈になるということがありますが、これはBlack lives matterが広がっている今読めて良かった本。オリバーツイスト×BLM(だけに限ったものではないが)…テランは人間の素晴らしいところを素晴らしく書くなあ。また格好良い女性が出てきたなあ。
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かくして、少年はおとなになっていく…。けれども、その道のなんと険しいことか…。一人で考え一人で悩み一人で決めて一人で傷つく…。ただ、それが出来て初めて「おとな」なのかもしれない…。
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ミステリーでは無いかもしれないが、少年の結末がどうなるのか 一気読み。 面白かった。この時代が今に繋がっているのかと思うと現在のアメリカの悩みは深刻やなー。 ボストン・テラン読もう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
CL 2020.3.10-2020.3.14 釈然としないことがいろいろ。 主人公が生き延びるために他の人が死ぬことに抵抗を感じる。 ディクシー・ジャックはバトラーを拐って競りにかけ、イードンの母親に落札させ、その後バトラーがフルトンに向かったら殺すために追いかけた。だったらどうして拐うのではなくて殺さなかったのか。 バトラーはケープジラードを出る時、どうしてイードンを連れて行ったのか。そのためにイードンはもはや母のもとに二度と戻れなくなった。 あと、悪党の二人組、優秀すぎる。それと一番人種差別をしていないのはトゥーリなんじゃないかと。
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19世紀半ば、人種差別が横行するアメリカ。父親の負の遺産を継ぎ、贖罪の旅を歩み出した少年の物語。 出会いと別れが少年の血肉となる。冒険小説としての躍動と、虚構と言い切れない問題意識。 読んで良かった。
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南北戦争前、詐欺師の父がだまし取った金を、騙した名目の通り届けようとする少年の話。 タイトル通り「ひとり旅立つ少年」なんだけど、ゆく先々で助けられる。というか、少年というのはあまりにもか弱い。子供である以上、どうしても庇護が必要なのだ。 そのあたりが、切ない。 容赦なく...
南北戦争前、詐欺師の父がだまし取った金を、騙した名目の通り届けようとする少年の話。 タイトル通り「ひとり旅立つ少年」なんだけど、ゆく先々で助けられる。というか、少年というのはあまりにもか弱い。子供である以上、どうしても庇護が必要なのだ。 そのあたりが、切ない。 容赦なく、周りに振り回され、自分ではどうしようもできない、その過酷さが悲しい。 <まるで白人に見える黒人>というものの存在を始めて知った。 もう、こうなると真実なんて意味がないよね。 その意味のない世界で、父と自身の罪を贖うために歩き続ける彼は、尊い。 人間の尊厳とか矜持とか、そういうものを考えさせられる作品だった。 にしても悪役が怖すぎて…。まじ怖かった。
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19世紀のアメリカ。奴隷解放運動は萌芽しているが、社会は苛烈だ。命の価値は軽く、人権は一部の権力者達のもので、普遍性はない。人権どころか、一部富裕層以外は人ですらない。 その頃、主人公の父親は詐欺師で、奴隷解放運動のためとしてだまし取った金を別の悪党に狙われ殺されてしまう。少年...
19世紀のアメリカ。奴隷解放運動は萌芽しているが、社会は苛烈だ。命の価値は軽く、人権は一部の権力者達のもので、普遍性はない。人権どころか、一部富裕層以外は人ですらない。 その頃、主人公の父親は詐欺師で、奴隷解放運動のためとしてだまし取った金を別の悪党に狙われ殺されてしまう。少年はだまし取った金を奴隷解放運動家に届ける旅に出るが、それは金を狙う悪党から逃げる旅でもあった。 自らが白い黒人として奴隷にされたり、悪党を撃ち殺したり・・・。少年が成年へ成長する過程で支払った対価は大きい。聡明な少年の視線を通して見る19世紀アメリカの風景が静かな筆致で描かれ、読み手の心も静かに満たされていく。
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テランは相変わらず容赦がないけれど、なんでだか最後はなんだかんだで希望が感じられるんだよねえ。葬儀屋さんかっこいいよね。
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19世紀アメリカ。12歳の少年が殺された父親の罪を償うためひとり旅に出る。奴隷運動や黒人差別が強くあるなかで様々な人たちと出会い、別れを繰り返していく。優しさに触れ、これまでにしてきたことを悔いる。そして今の自分を肯定してくれる人たち。危険な目に遭いながらも強くあろうとする少年の...
19世紀アメリカ。12歳の少年が殺された父親の罪を償うためひとり旅に出る。奴隷運動や黒人差別が強くあるなかで様々な人たちと出会い、別れを繰り返していく。優しさに触れ、これまでにしてきたことを悔いる。そして今の自分を肯定してくれる人たち。危険な目に遭いながらも強くあろうとする少年の心がとても印象に残る。自分の罪、赦し、そしてこれから。少年の失ったものと得たもののその全てが詰まっている。
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