ヒトラーの正体 の商品レビュー
200620ヒトラーの正体 舛添要一SSS 1.第一次世界大戦の講和ベルサイユ条約がドイツに過酷 極右・極左のナチス党と共産党を拡大 最終的に、ナチス党が共産党を追い落とし、独裁体制を作った ヒトラーは真っ当な政治家 勉強し、合法のステップで国家権力を手に入れた 1929年世界恐...
200620ヒトラーの正体 舛添要一SSS 1.第一次世界大戦の講和ベルサイユ条約がドイツに過酷 極右・極左のナチス党と共産党を拡大 最終的に、ナチス党が共産党を追い落とし、独裁体制を作った ヒトラーは真っ当な政治家 勉強し、合法のステップで国家権力を手に入れた 1929年世界恐慌までは米国資本が投入された→撤退 1930年失業者350万人32年550万人ピーク40年ゼロ 1933年ヒトラー内閣 国会議事堂放火事件 ゲッペルス 大学で焚書 ユダヤ人の著作 2.「政策」も中々の充実振り 誰が作り上げたのか? ①公共事業 失業の解消 1935年再軍備86万人雇用 アウトバーン4,000km・国民車 ②財政の拡張政策 ③社会保障制度の拡充 →国民は自由よりパンを 失業・不況対策を優先 これをポピュリズムというか 3.「財源」? 戦争による資産収奪 ①財投 シャハト中央銀行総裁 インフレを起こさず ②所得税の源泉徴収制度 経済の帳尻がどう合わせられたのかは不明 国債・財投債は戦争の勝利品で埋め合わせられた 敗戦ですべてはチャラに? この辺りのリアリティが全く不明
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『帰ってきたヒトラー』を鑑賞した結果、「どうしてヒトラーは大衆に選ばれたのか?」という疑問が浮かんだため、購入。悪いイメージしかないヒトラーの真実を知りたいと思って。 ヒトラーは先を読み取る力と掌握力が半端ではなかったことが分かった。ヒトラーが危険な存在だと分かっていながら、イ...
『帰ってきたヒトラー』を鑑賞した結果、「どうしてヒトラーは大衆に選ばれたのか?」という疑問が浮かんだため、購入。悪いイメージしかないヒトラーの真実を知りたいと思って。 ヒトラーは先を読み取る力と掌握力が半端ではなかったことが分かった。ヒトラーが危険な存在だと分かっていながら、イギリスもフランスも手を出せない。そんな状態になるのを見越して、先手先手の策を取ってきたことでピンチを脱してきたことが背景にある。また、大衆が今一番困っていることに焦点を当て、それを迅速かつ的確な行動力で少しずつ改善させた結果を残した。そのことが大衆の心を掴み、「ヒトラーなら!」という期待を生んだことが分かった。ただ、その類まれなセンスに対して、大ドイツ主義と生活圏に拘った思考の弊害は決して許されることではなかった。 この一冊を教育に置き換えるために、これからは何が一番の困り感なのかを把握できる観察力を身につける。そのためには、よくコミュニケーションをとることはやっぱり欠かせない。そして、簡単に、短く、何度でも!を話し方を心がけ、いい意味で生徒たちの心を掴めるようにしたい。
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フロムの「自由からの逃走」の解説において、ヒトラーに従う大衆の心理を個人旅行より団体旅行を選ぶ消費者の心理に例えているのが秀逸。「帰ってきたヒトラー」を観た直後だっただけに尚更、現代社会は真の意味でこのようなデマゴーグの出現を克服しているのか、考えさせられた。
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毎日新聞2019年今年の1冊に掲載されていた1冊。 以前に読んだものを補完する形で読み進めたが、内容はそれほど深くはなかったというのが正直な感想である。 まあでも、ヒトラーに関して読む最初の1冊としては適しているのではないかなと。
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去年の夏に発行されたばかりの本。私は世界史に疎くてカタカナ語アレルギーだけど、新書だしわりと読みやすかった。歴史を学ぶ意義を改めて感じた。 ヒトラーが『ぶっとんでる極悪人』で、 ホロコーストが、ヒトラーという1人の男が勝手にやったことであったなら、それはまだ幸せな方なのかもし...
去年の夏に発行されたばかりの本。私は世界史に疎くてカタカナ語アレルギーだけど、新書だしわりと読みやすかった。歴史を学ぶ意義を改めて感じた。 ヒトラーが『ぶっとんでる極悪人』で、 ホロコーストが、ヒトラーという1人の男が勝手にやったことであったなら、それはまだ幸せな方なのかもしれない。 ヒトラーみたいな人が現れたとき、自分たちはそれに気づいて彼を止められるはずだ、と思えるから。 ヒトラーが死んだら、ふたたび同じことは起こらないと安心できるから。 でも、現実はそうじゃない。 1番怖いのは、民主主義国家のもとで、民衆の支持によって合法的に独裁が誕生し、ホロコーストが起きたことなんだと強く感じた。 人々が不安なとき、左翼右翼が躍進する。人々は分かりやすい敵を求める。自由を享受することはとても難しいことであり、自分がひたすらついていける、乗っかれるリーダーを求める。 筆者も繰り返し述べていたが、本当に現代とよく一致する。移民問題に揺れるヨーロッパはもちろんのこと、アメリカもそうだし、日本だって全然例外じゃない。 歴史は繰り返すし、歴史に学ぶって本当に大変なことだ。 『ヒトラーのやり方を学んだらどうか』みたいな発言した閣僚がいたような。きっと本音でしょう。いつの時代も、一般市民は基本的に政府になめられてる気がしてならない。現実、なめられて当然なのだけど。 「現代に特定の人種の虐殺とかするわけないじゃん!」「今の政治はこんなにいいんだからヒトラーとは違う!」とか、そういうことじゃないんだよ、、、 歴史を無駄にしてはならない。
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ヒトラーについてまとめて述べた本を読んだのは初めて。 当時のドイツを取り巻く情勢、ヒトラーの手腕。 有能な政治家であった一面も描かれ、もちろん新書という薄い入門書にまとめてあるからもあろうが、読みやすくて興味深かった。 なんでこの時期にと思ったんだが、米大統領の一国主義、世...
ヒトラーについてまとめて述べた本を読んだのは初めて。 当時のドイツを取り巻く情勢、ヒトラーの手腕。 有能な政治家であった一面も描かれ、もちろん新書という薄い入門書にまとめてあるからもあろうが、読みやすくて興味深かった。 なんでこの時期にと思ったんだが、米大統領の一国主義、世界を席巻するポピュリズムなどが当時の状況に似てると主張する。 だが、当時といろんなことが違うだろうし、難民問題も質や量が違う。特定外国人への批判を、安易にヘイトと言い切ってしまう、それも、そういう主張があまり効果的でなく挿入されてるのが興ざめ。 政治家だしな。
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ナチズムの総統として君臨したヒトラーについて、政治学者の立場から考察されている一冊。 一般に広く伝えたいという著者の意志が読みやすさから感じられました。 客観的且つ冷静にヒトラーを見据えることで、感情論で隠されている本質が見えるようになります。 ヒトラーは扇動家と言われていますが...
ナチズムの総統として君臨したヒトラーについて、政治学者の立場から考察されている一冊。 一般に広く伝えたいという著者の意志が読みやすさから感じられました。 客観的且つ冷静にヒトラーを見据えることで、感情論で隠されている本質が見えるようになります。 ヒトラーは扇動家と言われていますが、その所以は彼が大衆感情がどんなものかを観察により究めた結果なのだと思います。 簡潔な表現で纏められた新書ですが、深く考えさせられました。
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極端な主張が人気を博すのはなぜか? がわかる本です。 前半 第一章「少年ヒトラー」から 第四章「第二次世界大戦」までが ヒトラーとドイツの経済、政治史です。 後半 第五章「反ユダヤ主義とは何か」から 第七章「ヒトラーに従った大衆」までが、 その後の研究者の成果と著者の解説です...
極端な主張が人気を博すのはなぜか? がわかる本です。 前半 第一章「少年ヒトラー」から 第四章「第二次世界大戦」までが ヒトラーとドイツの経済、政治史です。 後半 第五章「反ユダヤ主義とは何か」から 第七章「ヒトラーに従った大衆」までが、 その後の研究者の成果と著者の解説です。 前半では よく言われる「ヒトラーは合法的に独裁者になった。」が、どういうことか、具体的に解りました。 昨年、wikipediaの「全権委任法」(1933/3/23成立)を読みました。 そのときの理解は 「国会での議決で反対票を投じそうな議員をあらかじめ逮捕しているのだから、合法的とは言えないのでは?」 でした。 つまり「合法的に独裁者になった」と言うことが納得できませんでした。 本書では、このからくりがわかりやすく解説されていています。 納得(独裁者の誕生に)納得はできませんでしたが、何がまずかったのかを自分でも考えられる程度には、理解が至ったように思います。 三権の分立の大切さが肌身に感じられました。 本書とは直接関係ありませんが、イギリスのEU離脱問題で言えば、 ニュースだけ見ていると強引な首相が登場した時点で、合意なき離脱をするかと思っていました。 現在(2019/9/16)首相の強引さに議会が「待った」をかけたところです。 強引な首相(行政)に対し、議会(立法)が待ったを掛けられるのがイギリスの強さなのではないか、と思いました。 後半は、このドイツの歴史から何を学び、今どう生かすことができるのか、自分なりに考えを巡らせる助けになりました。 本書で著者は、主に移民や外国籍の人を排斥する人たちと、当時ナチを支持したドイツ国民との類似点を指摘しています。 僕は、それに加えて、いわゆる(放射能でなく)「放射脳」と揶揄される人たちや、複雑な消費税の軽減税率を歓迎する人たちの不可解が理解出来たように思います。 わざわざ放射線検査までしてから出荷している食品を、それでも「危険に決まっている。」「本当は食べない方が良い」などとフェイク・ニュースを流したり、 実際には金持ちのほうが税金を多く支払うのに「食品は税額を軽減するべきだ」と言う主張に納得してしまう人たちです。 いくら理屈で説明しても、聞く耳を持たない人たち。 技術立国日本において、ほとんどの人が高校以上の学歴を持っているにも関わらず、なんでこんなに阿呆なの?と思っていたのですが、本書のヒトラーの研究成果に触れて、「そういうものなのだ。」と思った次第です。 この本は、だから、 ・ ネトウヨやヘイトスピーチがイケナイと思い、どうにかしなければ、と思う人たちや、 ・ 放射線や公害の風評被害が収まらないことをなんとかしなければ、と思う人たち。 つまり、一生懸命「そんなコトをしていたら、僕たちみんな不幸になってしまうよ。」と訴えたい人たちに役に立つと思いました。 僕たちは一所懸命データを示し、エビデンスを明らかにし、そのヘイトスピーチが、風評被害が、間違ったものだと言うのですが、僕たちが言う相手には、データも、エビデンスも、有効打ではなく、逆に「義務を果たさないのに、権利ばかり主張する。」とか「ベクれてるに決まっている」と根拠無しに、わかりやすい主張をするほうに乗りやすい「あの人が、そう言っているのだから、そうなのだろう」と支持されることを理解し、表現の方法を考えるべきだ、と思いました。 後半で紹介されているヒトラー研究の出典を見ると、戦後直ぐから、熱心に沢山に人が成果を発表していることが解ります。しかし、それらを読むのは、たぶん無理。 と言うわけで、新書一冊にまとめた、著者=舛添要一の仕事がグッド・ジョブである、と読み終えてつくづくと思ったモノです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ヒトラーについてまとまったものを初めて読んだ。 ヒトラーがとりたてて特殊な環境から生まれたものではなく、ナチスが民主的な手続きで政権を握ったことを知った。オーストリアの合併が歓迎されていたというのも驚きだ。特定の人たちを排除しようとする点で現代に通じる部分があるのは、その通りだと思う。
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ミュンヘンで下宿屋の親父さんが、ナチス政権時代の写真を見せながら、私に「ヒトラー時代が一番良かった」と語った ワイマール共和国の2大州は、ベルリンがある北のプロイセンとミュン(プロテスタント)へのある南のバイエルン(カトリック) 1933 全議席の1/3しか得ていないナチスが...
ミュンヘンで下宿屋の親父さんが、ナチス政権時代の写真を見せながら、私に「ヒトラー時代が一番良かった」と語った ワイマール共和国の2大州は、ベルリンがある北のプロイセンとミュン(プロテスタント)へのある南のバイエルン(カトリック) 1933 全議席の1/3しか得ていないナチスが、大統領の任命により合法的に政権に就いた ワイマール憲法の問題点 第48条 州が、国の憲法もしくは国の法律によって負っている義務を果たさないときには、大統領は武力を用いてその州にそれを果たすよう促すことができる 1933/1/30 ヒトラー内閣成立 2/27 ベルリンの国会議事堂炎上 犯人として現場にいたオランダ人共産主義者が逮捕される ヒトラーはこれを共産主義者による国家転覆の企みとして弾劾 ヒャルマル・シャハトを中央銀行総裁に呼び戻した ヒトラーが政権について 失業者を減らした アウトバーン建設 できるだけ機械を使わずに、人力とした 企業には減税を行い景気を刺激 女性は家庭を守るものとして家庭外の仕事から追放 これも失業率を減らす 労働奉仕団 6ヶ月の無償奉仕 公共事業で直接雇用を創出、減税などで企業活動を活性化し新たな雇用を生み出す、女性や若者を労働市場から締め出すという3つのやり方で失業者を減らした 財形貯蓄 旅行衝立 源泉徴収 21世紀の今もナチスが原型の源泉徴収が完全な形で残っているのは日本だけ 1938 帝国水晶の夜 ユダヤ系の商店、事業所、企業が襲撃され、放火、破壊された われわれは、われわれの罪を背負ってくれる人よりも、われわれの責任の肩代わりをしてくれる人を、もっと救世主と考える。もし、決断するかわりに、ただ服従し、義務をするだけでいいのなら、それを一種の救いと感じるであろう 言葉がすべてである時代は、危険な時代である
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