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貸出禁止の本をすくえ! の商品レビュー

4.7

31件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

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2020/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

物語の最後の作者より 「この物語のなかで教育委員会が貸出禁止にするのは、過去三十年間にアメリカの図書館で、少なくとも一度は、じっさいに異議申し立てや貸出禁止措置を受けたことのある本です。」 著者アラン・グラッツ初の邦訳本 本が大好きなエイミー・アン 家でも学校でも、いいたいこともいえずに、聞き分けのよい三人姉妹のお姉ちゃん。 大好きな『クローディアの秘密』のように、いつも家出したいと考えていたけど、その『クローディアの秘密』が貸出禁止になってしまい… 貸出禁止の本をすくうためにはじめた「ロッカー図書館」運動を通じて成長していくエイミー・アンの姿がとっても素敵なおはなし 嫌いだなと思っていた相手も接するうちに相手の本当の気持ちを知り好きになったり、 ただただ敵対視するだけではなく、貸出禁止本をすくう運動の中で、相手の気持ちに気付いたりするエイミー・アンは本当に優しい子 「世界最悪のきょうだいコンテスト」があったら絶対勝てる妹たち、バレエを習っているアレクシスとポニーになりたりアンジェリーナ レンガ職人でオペラが好きなパパと仕事が忙しいママ 家族も素敵。 声に出して言ったこと 主人公の身におこったできごとを書いてあるだけじゃ、お話しはおもしろくない ほんとうにおもしろいのは、主人公が自分でなにかする話しだ… むかしの図書館の貸出本は宝の山 自分が読みたいと思わない本でも、一冊、一冊の本が、貴重なもの むかし、おばあちゃんがよく言ってた、「自分がつまらないと思うものでも、誰かにとっては宝物」

Posted byブクログ

2020/06/19

ずっと気になってた一冊。読み進めていくうちにエイミー・アンが成長していくのがよかった。「こう思った、けど言わなかった」から「こう思った、だからそう言った」に変わったところも。家族へ本音を話す場面はドキドキしたけど、教育委員会でスペンサーさんに意見を言う場面はとてもスカッとした!自...

ずっと気になってた一冊。読み進めていくうちにエイミー・アンが成長していくのがよかった。「こう思った、けど言わなかった」から「こう思った、だからそう言った」に変わったところも。家族へ本音を話す場面はドキドキしたけど、教育委員会でスペンサーさんに意見を言う場面はとてもスカッとした!自由について考えさせられる作品。

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2020/06/14

読書好きの女の子の1番好きな本が、貸出禁止になり学校図書室から消えてしまうことからお話がはじまり、その本を取り返すために大奮闘する話です。 本を愛する気持ちがぎっしり詰まっているし、内気だった主人公たちが大人に立ち向かっていく姿に胸が熱くなりました! 素晴らしいと感じた本はみんな...

読書好きの女の子の1番好きな本が、貸出禁止になり学校図書室から消えてしまうことからお話がはじまり、その本を取り返すために大奮闘する話です。 本を愛する気持ちがぎっしり詰まっているし、内気だった主人公たちが大人に立ち向かっていく姿に胸が熱くなりました! 素晴らしいと感じた本はみんなに読んでもらいたい、どの本も誰かにとっては大切な一冊、という主人公の気持ちは、読書好きならみんなが共感できるもの。この本は児童書だけど、だから大人が読んでもこんなに面白かったんだと思います。 この本で教育委員会から、貸出禁止を受けた本は実際に候補にあがったり禁止された本だそうです。 まさかこの本が⁈と目を疑うものばかりなので、何が子どもの為になるのか、本を読む自由についてなどいろいろ考えてさせられることもたくさんありました。

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2020/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小学四年生のエイミー・アンは、自分の意見をなかなか言えず、心の奥に押し込んでしまう女の子。本が大好きで、特にお気に入りは『クローディアの秘密』。ところが、ある日、学校の図書館からその本が消えていた。子どもの育ちにふさわしくない内容とみなされて、貸し出し禁止になってしまったのだ。大好きな本を借りられないと知ったエイミー・アンは、友だちと一緒に、貸し出し禁止の本をどうやったら取り戻せるかを考え、行動をおこすというお話。 まずこの主人公が小学校四年生ということに驚く。周りのお友達も本当に小4!?と驚くほど、いろんなことを知っているし、考えている。どうすれば貸し出し禁止の本を読めるか、またその本を救えるかを考えて、子どもたちだけで行動に移すところにも感心する。(本の購入資金を得る方法など) 以前勤めていた学校の図書館側の倉庫に、子どもたちが廃工場に立てこもり、教師や大人たちに立ち向かっていく、あの人気シリーズが仕舞われていた。どうやら前年度が荒れていて、その本に刺激を受けるのでは?と考えられていたらしい…管理職の異動後、こっそり図書館に戻した経験がある。 『マチルダ…』もお便りに載せようと作成したが、管理職のチェックが入り、別の本の紹介に差し替えたこともある。やはり大人に立ち向かっていくところ(特に校長)が引っかかったらしい。(本は貸し出し禁止にはなっていない) 兎にも角にも、とても痛快で面白く、考えさせられた一冊。 “考える力“を育てたいなら、国語の教科書にこういう本をおすすめの本として載せたらどうだろうか。難しいだろうなぁ。(『クローディアの秘密』は載っているから、そこは良しなのかな…) 「教育者としてのわたしのつとめは、子どもたちをできるかぎり多様な本、多様な視点にふれさせることです。…ときには、わたしたちが賛成できないことがらが書かれた本を読むことを認めて、自分で考えさせることも必要です。ハラハラすることもあるでしょう。ですが、それこそがよい教育なのではないでしょうか」 司書ジョーンズさんの言葉を、心に留めておきたい。

Posted byブクログ

2019/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかった。 大好きな本を保護者達のイチャモン的な横槍で貸し出し禁止にされてしまった少女が意図せず反抗していく中で、 自分の気持ち、意見を言う強さを身につけていく。 自分のなかで言葉を紡ぐ、けど口にはしないけどね、っと思っていた子が口にすることでぶつかったりするけど、 頭をあげて立ち向かっていく姿は清々しく、逞しいなあっと思える。 こういうぐんっと成長する機会ってのがある子はいいなあ。 私は結局その最初の一歩を踏み出さないままで生きてきちゃったからなあ。 でもまあそれでもなんとかやれてる。 けど、強さへの憧れってのはやっぱあるよね。 ラストのラストボスキャラのやり込め方は好き。 否定に対し否定だけで対抗しないってのはステキだ。

Posted byブクログ

2019/11/21

痛快!おもしろい! 大人によって貸出禁止になった本を読むために、子どもたちが考え出した策が素晴らしい。最後の解決策も大人の裏をかく妙案。 思ったことが言えない、長女としていつも我慢している内気な主人公エイミー・アンが自分の殻を破って成長してゆく。 一番好きな事のためには、思っても...

痛快!おもしろい! 大人によって貸出禁止になった本を読むために、子どもたちが考え出した策が素晴らしい。最後の解決策も大人の裏をかく妙案。 思ったことが言えない、長女としていつも我慢している内気な主人公エイミー・アンが自分の殻を破って成長してゆく。 一番好きな事のためには、思ってもみない力が発揮され、その力は周りを巻き込んで大きなうねりを起こす。 本につけられた難癖、貸出禁止。過去の焚書が頭を掠める。 司書のジョーンズさんの言葉に感銘を受ける。 「わたしたちのつとめは、子どもたちをできる限りの多様な本、多様な視点にふれさせることです。…どうぞお読みなさいといって差し出すことです。ときには、わたしたちが賛成できないことがらが書かれた本を読むことを認めて、自分で考えさせることも必要です。」 それは、子どもの力を信じること。

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2019/11/18

すごく面白かった。 お説教ぽさみたいなものを感じずに、図書館の意味とか言論、表現の自由について自然に考えられるし、主人公のエイミー・アンの成長物語としても面白い。

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2019/11/01

ある日、主人公のエイミー・アンが大好きな『クローディアの秘密』や何冊もの本が学校図書館で貸出禁止になってしまう。アンは禁止になった本をロッカーに集めて小さな図書館を運営するが…。 自分の言いたいことを言えず、頭の中だけで反論する主人公が、最初はもどかしくフラストレーションがたま...

ある日、主人公のエイミー・アンが大好きな『クローディアの秘密』や何冊もの本が学校図書館で貸出禁止になってしまう。アンは禁止になった本をロッカーに集めて小さな図書館を運営するが…。 自分の言いたいことを言えず、頭の中だけで反論する主人公が、最初はもどかしくフラストレーションがたまった。 でも、次第に成長し、クライマックスで教育委員を相手に堂々と自分の意見を述べる姿が爽快。 子供達が協力して不条理な大人に立ち向かうストーリーは児童文学の定番だけど、ロッカー図書館のメンバーが特技を活かして活躍したり、学校中の生徒がエイミー・アンに協力するところは大人でも読んでいてわくわくする。 作中では、魔術が出てくるとか、性に関することが書かれているとか、汚い言葉が使われているとか、くだらない理由で本が貸出禁止にされてしまう。でも、作中で貸出禁止になる本は、実際にアメリカで異議申し立てされたり、貸出禁止になったことがある本らしい。ハリー・ポッターなど、有名な作品がほとんどなのに。 「子どもにむかって、この本は読んでもいいけどこの本は読んではいけないという権利があるのは、その子の保護者だけ」。 作中で何度も出てくるこの言葉を忘れないようにしたい。

Posted byブクログ

2019/10/05

9才のエイミー・アンは、本が大好き。特に「クローディアの秘密」は、大のお気に入り。なのに学校の図書室から不適切な本としてなくなってしまった。なぜ? 自分の意見を言うことが苦手で、家でも良いお姉さんでいなければならないストレス。唯一ゆっくりできる図書室から自分のお気に入りが次々引...

9才のエイミー・アンは、本が大好き。特に「クローディアの秘密」は、大のお気に入り。なのに学校の図書室から不適切な本としてなくなってしまった。なぜ? 自分の意見を言うことが苦手で、家でも良いお姉さんでいなければならないストレス。唯一ゆっくりできる図書室から自分のお気に入りが次々引っ込められていく。友人たちと始めた本の救出作戦。 子どもの本らしい運びだが、小学3~4年生くらいのこから楽しめるのでは。 司書のジョーンズさんが、さりげなく利用者の読書記録について一言言うところは、わかってほしい。

Posted byブクログ

2019/09/15

主人公は小学4年の本好きの少女。大人しくて、自己主張が苦手。学校図書館で大好きな『クローディアの秘密』が貸出禁止になったことから、友達と抵抗運動を開始する。 まず、貸出禁止になった本を買ったりもらったりしてかき集め、密かに貸し出す、ロッカー図書館を運営する。 それがバレて、校長に...

主人公は小学4年の本好きの少女。大人しくて、自己主張が苦手。学校図書館で大好きな『クローディアの秘密』が貸出禁止になったことから、友達と抵抗運動を開始する。 まず、貸出禁止になった本を買ったりもらったりしてかき集め、密かに貸し出す、ロッカー図書館を運営する。 それがバレて、校長に出席停止を命じられると、今度は奇策にうって出る。 物語がテンポよく、登場人物達も個性があって、読み物として面白い。それだけでなく、「いい本」を誰が決めるのか、表現の自由、間違っていると思うことがあったら正しいやり方で戦う、といった大切なことがきちんと書いてあって、アメリカの良心を感じた。 日本とは比較にならないほどアメリカの司書の地位は高いことにも驚く。そもそも図書館学でドクターを持っている司書なんて日本にはほとんどいないだろう。(就職先がないから。研究者の椅子は極めて少ないし、ドクターの司書がいる図書館なんて国会図書館くらいじゃない?)それほどの人材なら、この本にあるように、学校の図書について異議があれば、教員で作った委員会で協議した後、最終決定を下すのは司書というやり方ができる。求められる能力も高いが、報酬も権力もちゃんとある、というのが司書のあるべき姿だという気がする。 この本で貸出禁止になった本は実際アメリカの図書館で異議申し立てや貸出禁止措置を受けた本だということだが、『クローディアの秘密』『マチルダは小さな大天才』『ギヴァー』など名作ばかりで驚く。 しかし、それだけ図書館の子どもの本に関心の高い人が多いとも言える。日本では『はだしのゲン』が一時問題になったが、あれはどちらかと言うと政治の右傾化が影響したという感じだし、マンガだし(きちんと読まなくても、刺激的な絵や表現のところだけ見て言うことができる。)。児童文学を読んでいる大人がどれだけいるだろうか。貸出禁止措置は頓珍漢だが、(内容をきちんと読めていれば、どんなに素晴らしい本かわかるわけだから。)児童文学に関心がある大人が、日本よりは多いとは言える。 アメリカは日本以上に読書離れが激しいんじゃないかと思っていたので、これがどれくらいリアルなアメリカの小学生に近いかは気になるが、この本に共感できる子どもが一定数はいる、というのはすごいなと思う。日本の小学生で『クローディアの秘密』や『ギヴァー』や『豚の死なない日』を読める子どもがどれほどいるか。 しかし、じゃあ日本の児童文学で『クローディアの秘密』や『ギヴァー』などに相当するほどレベルの高い物語があるかと言われれば、多分ない。そこが、日本で児童文学が低く扱われる理由だと思う。 子どもにもいいけど、子どもの本に関わる大人にも読んでほしい。

Posted byブクログ