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カリ・モーラ の商品レビュー

3.3

28件のお客様レビュー

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2020/01/13

20200113 トマスハリスの新作。怪物と美女の対立構成はあるがどちらも現代風でテンポが早く、登場人物の名前と関係をメモしながら読まないとついていけなかった。そういう意味で本書は映画的なのだろう。読み終わりまで時間がかかったが読む時間の問題で結局は一気読みした快感が残る。

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2019/12/05

積読で何となく手に取っていなかったけど、読み出したらサクッと一気。すぐに読めば良かった。グロテスクなんだけど、気を許せるところもあり。軽くなった。

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2019/11/13

あんまりサイコ・スリラーって感じではなかった。 レクター博士みたいなのを想像してたから全く違ってて。

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2019/10/06

やはり、トマス・ハリス!と思って期待しすぎた。 映像化したら、おもしろそう! カリの強さが、もう少し前面に出てたらもっと良かったのかな。 一気読みはできなかったので、のんびり読んでしまったけど、一気のほうが楽しめるかもしれない。

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2019/09/24

『羊たちの沈黙』などハンニバル・レクター博士シリーズでお馴染みのトマス・ハリス氏の新作『カリ・モーラ』が出版されたので読んでみました。 う~ん。まあまあ面白いんだけど、なにか満足感がないんだよね。 例えるなら、凄く面白い超大作の小説をむりやり2時間枠の映画に撮って、それを見せら...

『羊たちの沈黙』などハンニバル・レクター博士シリーズでお馴染みのトマス・ハリス氏の新作『カリ・モーラ』が出版されたので読んでみました。 う~ん。まあまあ面白いんだけど、なにか満足感がないんだよね。 例えるなら、凄く面白い超大作の小説をむりやり2時間枠の映画に撮って、それを見せられた時に感じる心境って感じかな~。出来事がそれぞれ単発的に発生して、すぐに終わって、また次の出来事が起こって、そして終わるみたいな・・・。 ヒロインも登場する多数の悪役キャラクターもそれぞれ良いし、個々のエピソードも面白いんだけど、なんか全部さらっと駆け足でいってしまって心に残らないんですよね。 おしいな~、せめて本作は3部作にしてヒロインのカリ・モーラ以外の各キャラクターを掘り下げてほしかったなぁ。ちょっと残念。 では、読む価値がないかって言われたらそんなことはないですよ。 でてくるキャラクターがそれぞれ良い味を出しているからね。 特にヒロインのカリ・モーラの造形は秀逸。 コロンビアからの移民の彼女はアメリカのマイアミでの日々の生活に苦労しながらも獣医師を目指している25歳の美しき女性。 そして、彼女の周りに現れる登場人物が全員悪人(笑)。 本書のストーリーは簡単に言うとカリ・モーラがアルバイトで管理人を務めているいわく付きの大邸宅に隠された宝物をめぐって、海千山千の悪者達があの手この手を使ってその宝を奪おうとするというお話。 悪人の中には、ハンス・ペーター・シュナイダーというカリ・モーラ本人に異常で変態的な執着をみせる男もおり、シュナイダーのエロティックでグロテスクな想像力はこれでもかというくらい読者の神経を逆なでします。 もちろん、カリ・モーラも悪人達に黙ってやりたい放題させている訳ではない。そう、カリ・モーラにも実は隠された秘密があるのですよ。 と、物語はこんな感じなんだけどカリ・モーラの美しく、溌剌とした活躍は『トゥームレイダー』のララ・クロフトを彷彿とさせ、まさに手に汗握る冒険活劇と言っていいと思います。 まあ、本書は何となく終わってしまいますが、たぶん続編もできるでしょうから、今後のカリ・モーラの活躍を期待したいですね。

Posted byブクログ

2019/09/23

舞台はマイアミ、船や海辺のシーンが多く、明るい情景の中に、陰惨な場面が対比され、強調される。 犯人はレクター博士にくらべて小物感が。 しかし、主人公のカリ・モーラは魅力的。 この主人公でシリーズ化して、強力な敵と戦ってもらいたい。

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2019/09/09

あのトマス・ハリスの「ヒロイン対サイコパスキラー」ものと期待して読むと肩透かしを食うかも。むしろ現代の冒険小説ものとして読むべき感じ。では、一連のレクターシリーズの続編のような期待値を差し引いても、サスペンスとしては中盤までの展開はいささか冗長に思う。一番の魅力はマイアミの港町の...

あのトマス・ハリスの「ヒロイン対サイコパスキラー」ものと期待して読むと肩透かしを食うかも。むしろ現代の冒険小説ものとして読むべき感じ。では、一連のレクターシリーズの続編のような期待値を差し引いても、サスペンスとしては中盤までの展開はいささか冗長に思う。一番の魅力はマイアミの港町の情緒感で、そのどこかゆったりした雰囲気の中に突発的に起きる殺伐とした現場のリアリティや、移民などの社会背景に詳しくない私は、そのへんにピンと来ていないのかも知れない。

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2019/08/28

トマス・ハリスの映画は見たけど読むのは初めて。トラウマの過去を持つ主人公が、犯罪者の隠し金を狙う悪党たちの抗争に巻き込まれ、偏執狂の対象にされてしまう。そして…。出だしは淡々と読ませる感じでいたが、後半から映画にある臨場感と緊迫感を感じた。 映画化の可能性あるかも。

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2019/08/26

骨太コロンビア系サスペンスと言うべきか、コロンビアから移民してきた悲しい過去を持つカリモーラを主人公にしたサスペンス。周りを囲むドンや、異常殺人者のキャラクターがよい。ただ主役級がボンボン死んでしまうのは、びっくり。コロンビアの内戦の話や、移民の話なんてのは、あまり知らなかったの...

骨太コロンビア系サスペンスと言うべきか、コロンビアから移民してきた悲しい過去を持つカリモーラを主人公にしたサスペンス。周りを囲むドンや、異常殺人者のキャラクターがよい。ただ主役級がボンボン死んでしまうのは、びっくり。コロンビアの内戦の話や、移民の話なんてのは、あまり知らなかったので興味は持てたし、アメリカの小説といいながらも、コロンビアについてとても勉強になった。サスペンスとしては、一様な感じで取り立てて楽しめなかったのが、残念。また、よくわからないところで主体が入れ替わったり、太字になったりと、少し意味不明な翻訳もあった。

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2019/08/20

 ハンニバル・シリーズを完結させてから13年も鳴りを潜めていたトマス・ハリスが帰ってきた。それもレクター博士シリーズのようなサイコ・サスペンスではなく、初期の『ブラック・サンデー』のような国際テロ小説でもなく。作者が現在生活し、その地に魅力を感じてやまないマイアミを舞台として、犯...

 ハンニバル・シリーズを完結させてから13年も鳴りを潜めていたトマス・ハリスが帰ってきた。それもレクター博士シリーズのようなサイコ・サスペンスではなく、初期の『ブラック・サンデー』のような国際テロ小説でもなく。作者が現在生活し、その地に魅力を感じてやまないマイアミを舞台として、犯罪者たちの激闘をブラックでアップテンポな筆致で描きつつ、ひとりのニューヒロインを際立たせたエンターテインメント小説という形で。  本書は、『スカーフェイス』でお馴染みの、実在のコロンビア麻薬カルテル王パブロ・エスコバルがマイアミに実際に遺したとされる豪邸が軸となる。現在では何代目かの持ち主によって取り壊されてしまったらしいが、小説の世界では、その地下にあるばかでかい金庫には金塊の山が眠り、これをめぐって犯罪者どもの強奪戦が展開される。  その一方の悪辣な側の先頭に立つのが臓器売買を生業とするサイコパスのドイツ人で、その買い手を含め、あまりの異常さに吐き気を催したくなるほどでありながらどこかブラックなユーモアで包んでさらっと描いているところに作者の変化が見られる。重厚なゴシック・サイコ・ミステリーではなく、あくまでアクションを主体とした争奪戦というゲームの盤上にいるかのように。  訳者はまるでエルモア・レナードのよう、と書いている。まさに多くの悪党どもがしのぎを削り合い、化かしい合うアクションと殺戮で重ねてゆくハイテンポな展開と、からりと明るい陽光と海辺という舞台など、かつての暗いハンニバル・シリーズとは対極を成すかのようである。  ヒロインのカリの出自を描くシーンで、中南米からメキシコを経由してアメリカに密入国する手段としての<野獣>と呼ばれる鉄道のことが描かれている。機を同じくして翻訳されたばかりのドン・ウィンズロウ『ザ・ボーダー』でニコという少年が辿る南米からアメリカへの脱出方法として実は印象深い<野獣>。鉄道の屋根に飛び乗って移動するこの危険極まりない方法は、銃撃や転落などが頻発し、成功率が低く、鉄路近辺には子どもたちの手足が散らばっている、などと本書でも描写されている。  ウィンズロウの描いた過酷なメキシコの麻薬戦争を尻目に、本作では、ヒロインであるカリ・モーラは<野獣>ではなく、運よく空路にてマイアミへの移住を果たしている。トランプ政権下で移民として生きる苦境と、それに抗う主人公の生活については作中でしっかり語られる。彼女が手をかける野鳥たちの環境保護活動もプロットの最重要武器として含めつつ、トマス・ハリスがマイアミに生活しながら実際に感じているであろうリアルを、作品というフィクションの海に、錨のように降ろしているのではなかろうか。  何はともあれエンターテインメトとして巻置く能わずの面白さである。何も考えずひたすらマイアミの太陽と青い海に身を委ねてみては如何。少々チリが効き過ぎのきらいはあるが、カリという25歳女性の魅力は日々の読者の内外のジレンマを、きっと、すきっと、払拭してくれるはず。

Posted byブクログ