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ファミリーランド の商品レビュー

3.7

33件のお客様レビュー

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2023/10/31

SF短編集。どの作品も日本がこんな風になったら生きづらいなぁ〜と思わせられるイヤミス感たっぷりでした。AIやIT無くして成り立たない世の中にあって、アナログな心を持ち続けることは難しいんだろうな。介護や毒親など現在の日本の抱える問題も近未来でも変わらずでした。

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2023/06/10

ホラーとミステリーとSFのミックス。 澤村さんのホラーはバラエティに富んでる。 色んなタイプのホラー作品を描かれる方。 今回は、かなり近い近未来に実際に起きそうなホラーと言うか悲劇と言うか。 ガッツリしたSFではないので、それを求めてしまうと駄作になるけど、近未来ホラーを楽しみた...

ホラーとミステリーとSFのミックス。 澤村さんのホラーはバラエティに富んでる。 色んなタイプのホラー作品を描かれる方。 今回は、かなり近い近未来に実際に起きそうなホラーと言うか悲劇と言うか。 ガッツリしたSFではないので、それを求めてしまうと駄作になるけど、近未来ホラーを楽しみたい人にはすごく読みやすくおすすめ。 収録作品 「コンピューターお義母さん」 「翼の折れた金魚」 「マリッジ・サバイバー」 「サヨナキが飛んだ日」 「今夜宇宙船の見える丘に」 「愛を語るより左記のとおり執り行おう」

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2023/02/14

「コンピューターお義母さん」「翼の折れた金魚」「マリッジ・サバイバー」 「サヨナキが飛んだ日」「今夜宇宙船の見える丘に」「愛を語るより左記のとおり執り行おう」 6話収録のSF短編集。 有名曲をもじったユニークなタイトルとは裏腹に、不穏な空気感を醸し出す内容だった。 SNSの普...

「コンピューターお義母さん」「翼の折れた金魚」「マリッジ・サバイバー」 「サヨナキが飛んだ日」「今夜宇宙船の見える丘に」「愛を語るより左記のとおり執り行おう」 6話収録のSF短編集。 有名曲をもじったユニークなタイトルとは裏腹に、不穏な空気感を醸し出す内容だった。 SNSの普及、AI、様々なアプリと令和元年の今でも日本の進化に驚くが、本作はそれを更に上回る未来が描かれている。 便利で簡単な形に変化した婚活や育児、介護に葬儀。 楽になるのとは反比例して行く人間らしい感情。 思い遣りに溢れた優しい近未来を願いながら読了。

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2022/09/24

近未来の家族を描いた6編の物語。 「翼の折れた金魚」 子供をどう産んだか、どのような見た目か、そこに重点を置く「正当性」がテーマになっている。 コキュニアという薬を投与されて生んだ計画出産児は、正しい子供である。 そうではない子供はデキコ、デキオと呼ばれて蔑視の対象となる。 教...

近未来の家族を描いた6編の物語。 「翼の折れた金魚」 子供をどう産んだか、どのような見た目か、そこに重点を置く「正当性」がテーマになっている。 コキュニアという薬を投与されて生んだ計画出産児は、正しい子供である。 そうではない子供はデキコ、デキオと呼ばれて蔑視の対象となる。 教師である僕も、その子供達の区分を当然と考え、デキコの親はなんの計画性もない馬鹿な親だ、と思っている。 しかし、そうだろうか? 出自に正しいも正しくないもあるのか。 そして正しく産んだ後、正しく育てられるとは限らない。 結末は、諦観が見え隠れするが、この結末が問いかける諦めは、SF・作り話なんて言えるだろうか? 「今夜宇宙船の見える丘に」 時々報道される、介護殺人。 あるいは死んだ親の年金でやっと暮らしていた人々の話。 本作はそんな「介護」の現実を落とし込んだ物語。 恐ろしいのは宇宙人だけではない。 すなわち本作ではこんな処置の記述がある 介護のために、悪くもない肛門を人工肛門にする(あちこちに排泄されないように)。 悪くもない足を切る(徘徊しないように、持ち上げやすいように)。 子が親に懇願し、親がそれを受け入れる。 考えることが多すぎて、寒気が止まらない。 愛を語るより左記のとおり執り行おう  葬式の話。 「おててのしわとしわを合わせて」「しあわせ〜」には迂闊にも笑ってしまった。 リモート葬儀もありうる今、遺体と触れないことがアリなのか?そんな疑問を呈されている。 人は死んだら傷んでいく。 昔ながらの葬儀、なんてめんどくさい。 だが、綺麗な部分だけを見ていることは正しくはない。 どれもあり得ない未来ではない。 出産も、介護も、死ぬことも。 人とは何か。そんな深いテーマが奥に流れる物語だった。

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2022/09/22

現代版星新一的な?話によってオチが面白いのとそうでもないのが。個人的好みによると思うけど、そういうところも星新一の読了感に似てた。

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2021/07/31

今よりも科学技術が発展した近未来の家族間の話6遍が載った短編集。 ・コンピュータお義母さん 家族の生活を遠く離れた地で暮らす義母に知られてしまう環境。ネットを通じて自分の行動を監視し、意見する義母を疎ましく思う嫁は、ささやかな反抗を決意する。 しかしそこには予想外の出来事が。 ...

今よりも科学技術が発展した近未来の家族間の話6遍が載った短編集。 ・コンピュータお義母さん 家族の生活を遠く離れた地で暮らす義母に知られてしまう環境。ネットを通じて自分の行動を監視し、意見する義母を疎ましく思う嫁は、ささやかな反抗を決意する。 しかしそこには予想外の出来事が。 ・翼の折れた金魚 人工的に優れた知能、容姿を備えた子どもを作ることが当たり前になった世界。そこでは昔ながらの子供はいじめ、差別の対象となっていた。親に愛されていない子ども、計画して生まれてこなかった子どもはデキコ、デキオと呼ばれ蔑まされていた。 小学教師の男も同じ考えを持ち、自分の子どもは絶対にデキコにはしないと決めている。 しかしいざ生まれた我が子を見てみると、、、。 ・マリッジ.サバイバー 夫婦はどこにいても繋がっている、ネットを介して。主人公は親の影響で幼少期ネットに触れてこなかった。やがて同じような環境で育った相手と結婚し、そこそこ楽しい生活を送っていたが、監視されることには疲れていた。そんなある日、ネットが使えない場所に出張に行き久々の自由を満喫する。全くの一人になったことで主人公の、心のタガが外れていく。 ・サヨナキが飛んだ日 娘を殺してしまった母親の回顧録。お世話ロボットサヨナキが娘を変えてしまった。あんなに優しかった娘も今では私を邪険に扱う。あの悪魔に洗脳されてしまった。だから私はサヨナキを壊した、あなたのためを思って。 ・今夜宇宙船の見える丘に 父親の介護に疲れた中年男性。仕事もなく貯金も底をつきかけている。この時代、介護しやすいように被介護者の体を改造するのは半ば当たり前になっていた。両足を切断し体重を軽くする手術を父親に受けさせる。時を同じくして、街中ではUFOの目撃情報が相次ぐ。知人を介してそれらが本物であることを知った男は父親を連れ、UFOの着陸現場へとやってくる。空に現れたUFOから無数のボールが降ってきた。中には宇宙人らしきものが入っているが、その姿はまるで、、、。 ・愛を語るより左記のとおり執り行う 全てをバーチャル空間で済ませるようになった時代に、昔ながらの葬式をしてくれという老人。仕事はもちろん、墓参りですら自宅にいながら出来るのに何故と困惑する家族。映像関係の仕事をしている主人公に、この件をドキュメンタリーとして撮影しないかとの声がかかる。100年以上前の葬式方法を四苦八苦しながら調べる主人公たち。なんとか形になり、いよいよ式当日を迎える。最初は宗教的なものを忌み嫌っていた住人も、興味を惹かれ参列し始める。この時代に昔の葬式をしてくれと頼んだ故人の想いとは。

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2022/09/29

 近未来の世界を描いた短編集。全6話。オカルト系ではなくサイコホラーに近い作品。  科学文明の発達がもたらす、文化、風俗、常識の変化。何よりも人間の意識や観念がどう変化してしまうのか、その可能性にゾッとした。  特に最終話『愛を語るより左記のとおり執り行おう』は深く考えさせる...

 近未来の世界を描いた短編集。全6話。オカルト系ではなくサイコホラーに近い作品。  科学文明の発達がもたらす、文化、風俗、常識の変化。何よりも人間の意識や観念がどう変化してしまうのか、その可能性にゾッとした。  特に最終話『愛を語るより左記のとおり執り行おう』は深く考えさせる内容だった。

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2021/06/06

短編SF作品集。 技術は日々発達して便利になっているけど、人間の生活は変わらない部分もたくさんあるということだ。

Posted byブクログ

2021/06/05

澤村さんといえばホラーだったのでSFは新鮮でした。話を作るのが相変わらず上手くて、読んて数行でグッとストーリーに吸い込まれました。 「今夜宇宙船の見える丘に」がお気に入り。SFショートにハッピーエンドはあるのだろうか。

Posted byブクログ

2021/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

てっきりホラーかとおもって読み始めたらSFで驚いた。 コンピューターお義母さんに出てくるパート仲間の相談乗ってくれる人、万引きしてるんだろうなーっておもったのだけど特にどこにも書かれてなかった。(見逃した?) 他の短編にも、そういう部分があるのかなとおもい探したけれど見つけられず。 もしかしたら、何回も読むうちに細かいところが引っ掛かるような、そんな味わい深い本なのかもしれない。 気持ち悪い人間の描写はさすが! でも100年後タブレット使ってるかな?とかSFに突っ込むのは野暮なのかもだけど、ちょっとのめり込めなかった自分がいる。

Posted byブクログ