数の女王 の商品レビュー
人は生まれながらにして平等ではない。持っていないものを嘆いてもしかたがない。持っているもので何ができるか自分で考えて、そして行動するのだ。 そんな熱いメッセージが込められたのはたまたまだろうか? たぶんそうではないだろう。それは著者の著作に一貫して流れているテーマなのだから。
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Podcastホンタナで紹介されていて読んでみました。自然界の法則を数学の法則が直接的に影響を与えている世界として設定されたファンタジー。とても新鮮。ディストピアな話で人間一人一人にシリアルナンバーが振られているのとは全然違う。 また、「祝福と呪詛は裏表」「今すべきことする」「内ばかりに目を向けているとの危うさ」「知識を経験にするために純粋に疑うこと」などストーリーのエッセンスもよかった。 以下、ホンタナのURL https://00m.in/2axag
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数学の知識を織り交ぜたファンタジー作品。神や権力者、戦士をとりまく筋書きが稚拙な感じもあるが、登場人物が固有の数字に置き換えられ、力や魔力を発揮するといった展開が面白い。素数やフィボナッチ数など昔習った事柄が、なつかしく思い出された。力作だと思う。
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数字の持つ「神秘的な」特徴はそこに神や妖精の存在を、感じさせる。小説、しかもファンタジー小説のような体裁でこのようなストーリーが現れるのは必然なのかもしれない。フィボナッチ数、コラッツ予想、などが題材に使われる。
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整数をネタにしたファンタジー.前作,白と黒の扉はと比べてしまうと,ファンタジーとしての出来はともかく整数の理論との関係がそれほど密ではなくて,付け足しというか無理やり関連づけたというか,そんな感じ.ネタ切れ感もある. 無理してこういうの書くより,ゲーム作家とかの方が成功するのでは...
整数をネタにしたファンタジー.前作,白と黒の扉はと比べてしまうと,ファンタジーとしての出来はともかく整数の理論との関係がそれほど密ではなくて,付け足しというか無理やり関連づけたというか,そんな感じ.ネタ切れ感もある. 無理してこういうの書くより,ゲーム作家とかの方が成功するのではないか.
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数字の数学のトリビア的な面白さと,登場人物の個々に割り当てられた数をそれにうまく合わせて能力を当てはめているのが凄い!「巡る数」のビアンカには驚いた.ストーリーも数学的な奥深いところと並行して進むのが楽しかった.
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約数や素因数分解、完全数、友愛数、フィボナッチ数列といった数の理論をもりこんだファンタジー。 人間一人一人に「運命の数」があたえられている世界で、呪いで世界を支配しようとする王妃に養女である13歳のナジャがたちむかうことになる。孤独で自己肯定感が低かったナジャが、美しく賢かったの...
約数や素因数分解、完全数、友愛数、フィボナッチ数列といった数の理論をもりこんだファンタジー。 人間一人一人に「運命の数」があたえられている世界で、呪いで世界を支配しようとする王妃に養女である13歳のナジャがたちむかうことになる。孤独で自己肯定感が低かったナジャが、美しく賢かったのに行方不明になってしまった姉ビアンカへの思慕を胸に秘めつつ、いろいろな人や妖精との出会いを通じて少しずつ自分の力に気づき活かせるようになる成長物語でもあり、ナジャとビアンカ、そしてもう一組の姉妹の関係を重ね合わせながら、人の本当の強さとは、人の弱みとはなにかを考えさせる物語でもある。 はじめのうちは登場人物のキャラや舞台設定が飲み込めるまで、何度も冒頭に立ち返ってなかなか進まなかったが、第3章ぐらいからはぐっと物語の世界に引き込まれてあとはほぼ一気読みだった。数学のスパイスを効かせつつ、「祝福」は「呪詛」と表裏一体という人間の心理と真理をていねいに描いている秀作だと思う。
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題名が気になったので、購入。 指輪物語?ハリーポッター?のようなファンタジーの展開で、妖精が出たりとハリウッド映画を見ているような雰囲気でした。ただ、正直無理やり「数字」の要素を入れたように感じました。 この本の特徴は、横読み(左→右)で約300ページ以上ですが、精神的には倍以上...
題名が気になったので、購入。 指輪物語?ハリーポッター?のようなファンタジーの展開で、妖精が出たりとハリウッド映画を見ているような雰囲気でした。ただ、正直無理やり「数字」の要素を入れたように感じました。 この本の特徴は、横読み(左→右)で約300ページ以上ですが、精神的には倍以上のボリュームがあるように感じました。説明の部分が多く書かれていたので、そう思ったのかもしれません。 要約すると、ある世界では、人々にマイナンバーが与えられている。蜂の毒によって喰数霊となり、特定の人を襲うというもの。蜂の毒は素数蜂と呼ばれ、異なった数を調合することにより、特定の人を襲うことができる。 それを企んでいるのは、王妃である。王妃の娘である主人公は、素数を使って計算したり、王妃や姉であるビアンカなど様々な謎・秘密に迫っていったりと数を巡るファンタジーの展開が満載です。 この話のメインは「素数」で、計算することによって、いろんな数の不思議が書かれています。もちろん解説付きですが、その部分だけ NHKの数学講座を見ているようで、為にもなります。しかし、桁数が多いことや計算が「??」な部分もあり、訳が分からなくなります。途中からその部分は雰囲気だけ楽しみながら、読んでいました。 数学の要素を抜きにしても児童文学の大人版のようなファンタジー小説として楽しむことができます。 数学が好きな人には、たまらないですが、嫌いな人には雰囲気でこうなるんだとスルーしていったほうが楽しめるかと思います。
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