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奇跡の経済教室【戦略編】 の商品レビュー

4.2

39件のお客様レビュー

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2022/01/05

先日の「基礎知識編」に続いてこちら「戦略編」も読んでみました。なかなか興味深い。 内容は「経済教室」というより、経済政策のベースとなっている「思想(イデオロギー)」と「政治」、具体的には「グローバリズム」と「民主政治」の関係と、その日本および米・欧における現在の状況の解説なのです...

先日の「基礎知識編」に続いてこちら「戦略編」も読んでみました。なかなか興味深い。 内容は「経済教室」というより、経済政策のベースとなっている「思想(イデオロギー)」と「政治」、具体的には「グローバリズム」と「民主政治」の関係と、その日本および米・欧における現在の状況の解説なのですが、とても端的に分かりやすくまとめてくれていると思います。分かりやす過ぎて危険かもしれませんが、個人的には著者の整理の仕方に大筋違和感ありません。かなり頭の整理になりました。

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2021/09/12

基礎編では日本が陥ってしまった現状とその解決策が紹介されていた。この様な解決策があるなら何故実行に移さないのか、またその様に考える人は少ないのかと疑問に思った。 戦略編では思想的な側面から、何故日本をデフレ→適度なインフレへと向かわせることが難しいのかということが解説されていてわ...

基礎編では日本が陥ってしまった現状とその解決策が紹介されていた。この様な解決策があるなら何故実行に移さないのか、またその様に考える人は少ないのかと疑問に思った。 戦略編では思想的な側面から、何故日本をデフレ→適度なインフレへと向かわせることが難しいのかということが解説されていてわかりやすかった。

Posted byブクログ

2021/05/08

基礎知識編と同じ内容が書いてあります。 異なるのは下記の4つの要素によって認識が歪められていると主張しています。 「レント・シーキング活動」、「認識共同体」、「センメルヴェイス反射」、「経路依存性」 これらによって、これまでの日本の経済政策に誤りがあるのに転換させることができて...

基礎知識編と同じ内容が書いてあります。 異なるのは下記の4つの要素によって認識が歪められていると主張しています。 「レント・シーキング活動」、「認識共同体」、「センメルヴェイス反射」、「経路依存性」 これらによって、これまでの日本の経済政策に誤りがあるのに転換させることができていないと主張しています。 (海外諸国に関してもですが) 人間の脳はとても不合理である。 その一言に尽きる書籍です。 最終的に、ではどうすれば著者の指摘の通り日本人の経済政策に関する考えを切り替えて、デフレ脱却に向けた行動に移すことができるのか、 著者は「新時代へのピボット戦略」=行き詰まった際の方針転換 こそが必要だと主張します。 代表例として「令和の政策ピボット」や「薔薇マークキャンペーン」を挙げています。 これはとても弱い主張に感じます。 基礎編、戦略編、500ページ程を使って日本政府の政策の誤りに対して、どのように今後対応すればデフレが脱却できるのか、に対しての回答があります。 しかしながら答えがわかっているのに実行するのがとても難しいと戦略編の200ページあまりを使い説明したのにも関わらず、どう考えをピボットさせて実践すれば良いのかがありません。 そんなんこっちのが正しいんだから考えればわかるっしょ!的なニュアンスなので。 著者の言うように人間の脳はとても不合理だからそうなってるわけですよね? それじゃあ誰も変われないじゃないですか。 著者の主張するところの、レント・シーキング活動及び認識共同体によってつくられた常識が経路依存性によって形つくられ、センメルヴェイス反射によって拒絶反応を示す現段階においてどう解決するのかが弱すぎます。 結論が「ピボット」です。 で何か変わるわけがないでしょう。 デフレ対策に関しては、経済学者ではなく、心理学者や行動経済学者の領域かと感じます。 ぜひタッグを組んでもらいたいと感じました。 行動経済学者が語るMMTに関する書籍も漁ってみようと思います。

Posted byブクログ

2021/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『経済政策というものは、どうやって決まっていくのか?おおざっぱに言って、二つの説がある』 ・「思想決定説」 発想の元となっている思想が、経済政策を決めている。経済政策が180度間違っているのは、経済思想が180度間違っているから。したがって経済政策を改める戦略とは、思想を改める戦略である。 ・「政治決定説」 背後に、政策を動かしている勢力がいる。その勢力が、自分たちの得になるように政策を決めている。180度間違った経済政策が実行されるのは、一部の間違った政策によって甘い汁を吸うことができる勢力が政治を動かしているからだ。したがって経済政策を改める戦略とは、政治を改革する戦略である。 『合成の誤謬(ごびゅう)』 ミクロ(個々の企業や個人)の視点では正しい行動でも、それが積み重なった結果、マクロ(経済全体)の世界では、好ましくない事態がもたらされてしまう現象。 デフレ下での支出の切り詰めという正しい行動が、さらなる需要縮小を招き、デフレが続く。 このデフレという合成の誤謬を回避するためには、誰かがデフレなのに支出を拡大するという経済非合理的な行動を起こさなければならない。 それは誰か?それは、『政府』にほかない。 『一国の成長戦略には、二つのタイプがある』 ・「賃金主導型」(アメ型) 賃金の上昇を労働者に対するアメにして、国民経済全体を成長させようとするもの。積極財政。 ・「利潤主導型」(ムチ型) 解雇や賃下げの脅しを労働者に対するムチにして人件費を抑制し、企業がより稼げるようにし、経済を成長させようとするもの。緊縮財政。 平成からのデフレ日本にはアメ型の政策が必要なのにムチ型の政策を進めてきた。 なぜか?ムチ型で利益を得る人がどこかにいる… デフレ脱却には財政支出を拡大して、アメ型の成長戦略を実施し、緊縮財政から積極財政へ転じる。 そして議論を通じて人々の考え方『思想』を動かし、そして『政治』を動かし、経済政策を動かす。 民主政治とは、本来、そういうものであるべきである。 「基礎知識」の続編。内容はぐっと本格的になり専門用語もいくつか出てきて難解になり、 付箋だらけに。 中〜後半にかけて、実名で経済学者をバッサリしているのは、基礎知識と同様。 MMTがよくわかる付録付き!これが凄くわかりやすく、たくさん出発されているMMT関連本を読むよりオススメ。

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2021/04/11

基礎知識編の補足説明のようであまり発見感はなかった。確かに膨大な財政赤字を考えずにインフレになるまで積極財政を行ってみるというのは革新的でおもしろい。問題はこれまでの発想を大胆に転換させて実行できるかどうか。円の価値が暴落するリスクも大いにあると思う。いずれにせよ賃金主導型の労働...

基礎知識編の補足説明のようであまり発見感はなかった。確かに膨大な財政赤字を考えずにインフレになるまで積極財政を行ってみるというのは革新的でおもしろい。問題はこれまでの発想を大胆に転換させて実行できるかどうか。円の価値が暴落するリスクも大いにあると思う。いずれにせよ賃金主導型の労働者保護を重視した社会への転換が求められていると改めて思った。

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2021/03/09

【政治・経済】 よく政治経済といいますから経済と政治は密接に絡んでいるということです。 しかし、われわれ賃金労働者は無知であるが故にいいように扱われています。 資本家の論法は、 景気がよくないから賃金を上げることができない。 会社が潰れたら給料を払えなくなる。それは困るでしょ...

【政治・経済】 よく政治経済といいますから経済と政治は密接に絡んでいるということです。 しかし、われわれ賃金労働者は無知であるが故にいいように扱われています。 資本家の論法は、 景気がよくないから賃金を上げることができない。 会社が潰れたら給料を払えなくなる。それは困るでしょ。 だったら会社を存続させるために、少しの減給は我慢できるはず。 このような論法になっています。 ー デフレ ー デフレとはお金の価値が上がる状態です。 お金を持っている富裕層、資本家、企業はデフレでそれほど困ることはありません。しかも、コストとなる労働者の賃金は抑えることができます。 発言権を持つ人がデフレで困っていないのであればデフレは続くことになります。 お金を持たない労働者はますます貧困な状態に追い込まれることになります。 ー 不換紙幣 ー 不換紙幣の仕組みは理解しておくべきですね。 常識を覆すものです。 まだ、ふぁっとした感じでしか理解できていません。 勉強します! 『奇跡の経済教室』是非読むべき本です。

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2021/02/22

基礎編よりやや熱が(笑) 政治的なイデオロギーとインフレ・デフレの話はとても面白かった。幹になる考え方を物凄くシンプルに伝える本。

Posted byブクログ

2021/02/01

ここまでデフレが続くなか、エリート達が考えを改めない理由に納得した。 経済的な話だけでなく、そういった精神面からのアプローチで今の現状を分析しているあたり非常に参考になった。

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2020/12/30

コロナウイルスが流行し、経済がズタボロになっている中で政府の対応などに疑問を感じ色々勉強していく中で、出会った本。これまでの学校の教育で悪いものだと教えられてきた財政赤字についてや、政府の債務について目からウロコの話ばかりだった。まだ20年くらいしか生きてはいないけれども、日本が...

コロナウイルスが流行し、経済がズタボロになっている中で政府の対応などに疑問を感じ色々勉強していく中で、出会った本。これまでの学校の教育で悪いものだと教えられてきた財政赤字についてや、政府の債務について目からウロコの話ばかりだった。まだ20年くらいしか生きてはいないけれども、日本がどんどん貧しくなっているように感じていた。それは政府の対応が間違っていたからなのだと気付かされた。今のコロナの状況で経済的に苦しみ倒産や自殺を選択せざるを得ない人が増加している現状を、政府は救う力があるのにも関わらず救ってくれない。今の日本の状況を考えると絶望を感じてしまう。日本が死なないためにも国民が政治に興味を持って賢くならなくてはいけないと思った。

Posted byブクログ

2020/12/26

なるほど、と思うことばかりなんだけど、はっきりしてるのは、このままだと日本はどんどん首を絞める政策から離れられないということ。 グローバルな民主政治が実現することはないって、内心そう思ってたから、嬉しかった。 グローバル、良いことのようだけど、「国民」という存在がある限り、無理...

なるほど、と思うことばかりなんだけど、はっきりしてるのは、このままだと日本はどんどん首を絞める政策から離れられないということ。 グローバルな民主政治が実現することはないって、内心そう思ってたから、嬉しかった。 グローバル、良いことのようだけど、「国民」という存在がある限り、無理だよね。存在が相反してる。 日本の官僚はそもそも強くなかったのか。 調整型官僚が、1980年代から少なくなってきた話、なんかすごく分かる気がする。面倒臭いことだもんね、調整するって。でも、そういうことできる人に官僚になって欲しいんだよな。 日本だけでなく、海外にも股をかけてエリート官僚同士つながって、そこで共通の認識を得ているっていうのも興味深かった。 センメルヴェイス反射も、なるほどだった。 人間の脳には、多数派の見解に逆らおうとすると、むしろ多数派に同調しようとする機能がある…。 覚書〉 MMTは、「通過の価値を保証するのは、政府の徴税能力」と説明している。 財政赤字の削減は、固定相場制では正しいことだった。経常収支が赤字になると、外貨が不足してしまった。 角栄の時代は、インフレ。財政赤字の削減は、インフレ対策だから正しい。今はデフレ。積極的な経済政策が有効なとき。 でも、デフレを嫌うのは資産家、そして資産家に支えられてる政治家。 私たちには、イデオロギーの経路依存性が働いてしまってるのかも。

Posted byブクログ