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ヒロシマ消えたかぞく の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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2024/09/01

原爆が落ちたときに広島に住んでいた鈴木さん一家。両親と子ども4人の一家で、お父さんの六郎さんが趣味のカメラで子どもたち、家族の写真を撮ってはアルバムを作っていた。原爆投下前に疎開させた荷物のなかにあり後世に残った写真の一部をもとにできたのがこの本。 一家は原爆で6人全員が亡くなっ...

原爆が落ちたときに広島に住んでいた鈴木さん一家。両親と子ども4人の一家で、お父さんの六郎さんが趣味のカメラで子どもたち、家族の写真を撮ってはアルバムを作っていた。原爆投下前に疎開させた荷物のなかにあり後世に残った写真の一部をもとにできたのがこの本。 一家は原爆で6人全員が亡くなった。特にお母さんのフジエさんは親類の家に避難できたものの子どもたちや夫が亡くなっていることを知り、井戸に飛び込んで自ら命を絶ったのだとか。 写真は楽しそうに安心しきって過ごしているかのようなものばかり。戦時中とはいえ、親やきょうだい、友だちと過ごす毎日は、子どもたちにとってはすばらしい日常だったことだろう。六郎さんはアルバムに言葉を添えていたようで、子どもたちが「エビすくひ」をする写真には「僕の子供時代ソックリだ 僕の二世も始めた その次の三世もソックリやるだろ」って書いている。でも書いたとおりにはならなかった。

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2024/08/20

〈青少年読書感想文全国コンクール・小学校高学年の部 課題図書(2020) あの日、ヒロシマに落とされた、たった一発の原子爆弾が、笑顔にあふれた6人家族、鈴木六郎さん一家を消し去った。〉 なんてあたたかな笑顔の家族 床屋のお父さんの向けるカメラの前の子どもたち 元気な仲良しの兄...

〈青少年読書感想文全国コンクール・小学校高学年の部 課題図書(2020) あの日、ヒロシマに落とされた、たった一発の原子爆弾が、笑顔にあふれた6人家族、鈴木六郎さん一家を消し去った。〉 なんてあたたかな笑顔の家族 床屋のお父さんの向けるカメラの前の子どもたち 元気な仲良しの兄弟 公子ちゃんの背中でくつろぐ猫 その表情をみればこの一家がどんなに優しいか この家族を消し去ったものは…… 誰に問えばいいのだろう ≪ このいのち うばう権利は だれにもない ≫

Posted byブクログ

2024/08/20

表紙の女の子の写真は元から知っていて、広島平和記念資料館でその家族のことも知って衝撃を受けたのだった。 図書館の特集コーナーにこの絵本が置かれていて手に取った。 家族には赤ちゃんが生まれたばかりで、家族のアルバムは生きる喜びに溢れている。 きっとこのアルバムは、その後も増えてい...

表紙の女の子の写真は元から知っていて、広島平和記念資料館でその家族のことも知って衝撃を受けたのだった。 図書館の特集コーナーにこの絵本が置かれていて手に取った。 家族には赤ちゃんが生まれたばかりで、家族のアルバムは生きる喜びに溢れている。 きっとこのアルバムは、その後も増えていく予定だっただろう。家族で遊びに行って、写真を残すつもりだっただろう。 鈴木六郎さんは、子どもたちが自分の少年時代と同じような遊びをするのを見て、きっと孫世代も同じように遊ぶのだろうと思いを馳せている。 でも、鈴木六郎さんも子どもたちも、その数年後には原爆により亡くなっている。 赤ちゃんの写真が、いまちょうどぷくぷく育っている娘と同じくらいの月齢で、鈴木さん一家と私たち家族を重ね合わせてしまって胸が苦しく、図書館の廊下で必死に涙を堪えた。 ピクニックの写真なんて、この令和の家族、子どもたちが楽しく過ごす写真とまったく同じなのだ。 同じような笑顔で、同じように子どもたちは楽しんで、同じように大人たちは子どもたちを慈しんでいる。 この家族は、私たちと同じなのだ、私たちだったかもしれないのだ。 こうして夏が来るたびに、私は戦争に関するインタビュー記事などを読み返して、苦しくなって、戦争は繰り返してはいけないと胸に刻む。 「戦争はいけない」とは思っていても、その思いは自分の日々を過ごすうちにどうしても薄れてぼやけてしまうから、定期的に傷をほじくり返すように、私は戦争に関するインタビューや書籍を読む。 とはいえ、こうして仲の良い家族やかわいい子どもたち以外でも悲惨な目に遭った人はいたことを考えると、家族や子どもに関する書籍を読んで自分と重ね合わせないと「戦争はダメだ」という思いを深められないところに、私の浅さを感じてしまう。 また、原爆について考えるとき、広島平和記念資料館でみた「N家の崩壊」という展示が必ず思い出される。 原爆を生き延びても、原爆の後遺症で働くことができず、しかし世間からそれを「ブラブラ病」だ、怠けているのだと冷たい目で見られた人たちの存在に、私はこの展示を見てやっと認識することができた。 日本の戦後の復興は目覚ましいものだっただろうし、その頃の勢いや賑やかさは当時の映像などから窺い知れるけれど、その影で、戦争による心身の傷をずっと抱えた人がいたと思うとやり切れない。 N家の崩壊について、広島平和記念資料館のHPに一部掲載されていたので転載する。 https://hpmmuseum.jp/modules/exhibition/index.php?action=DocumentView&document_id=295&lang=jpn

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2024/04/12

広島への原爆投下により消えてしまった家族の写真集。猫と写る少女や家族の写真は、その後ろにある日常の幸せと共に一瞬で消えてしまう悲劇も伝えています。N

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2024/04/02

今日図書館で何気なく手に取り読んだ本。 これほどまで悲しみや怒りに心が揺さぶられる写真集だも思わなかった。 子供たちや家族の幸せいっぱいの笑顔あふれる微笑ましい写真ばかり。 でもそこに写る子供たちは、その家族も、その一家全員、原爆によって亡くなってしまった。 とても辛く悲...

今日図書館で何気なく手に取り読んだ本。 これほどまで悲しみや怒りに心が揺さぶられる写真集だも思わなかった。 子供たちや家族の幸せいっぱいの笑顔あふれる微笑ましい写真ばかり。 でもそこに写る子供たちは、その家族も、その一家全員、原爆によって亡くなってしまった。 とても辛く悲しい記録。 奇しくも今映画「オッペンハイマー」が公開中で、 その映画に賛否両論あるようで、私は色々な理由から 観に行かないことを予感している。

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2024/03/18

写真におさめられた輝く笑顔、寝顔、ごくありふれた日常の中の素敵な表情。 カメラとそれを持つ人に向かって笑顔になる人も、その笑顔を大切に撮影する人も、全て失われてしまった。 今、私たちが生きて毎日を送れていることがいかに貴重なことであるか再確認させられる絵本。

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2023/10/24

 平和を願うための絵本として手にした作品です。この絵本の構成は写真が広島に住んでいた、鈴木六郎さん一家のものです。鈴木六郎さんは奥さんとともに床屋さんを営んでおり、4人の子供に恵まれます。そんな家族の日常、ささやかな楽しみ、沢山の笑顔は、昭和20年8月6日でぷつりと途切れます…。...

 平和を願うための絵本として手にした作品です。この絵本の構成は写真が広島に住んでいた、鈴木六郎さん一家のものです。鈴木六郎さんは奥さんとともに床屋さんを営んでおり、4人の子供に恵まれます。そんな家族の日常、ささやかな楽しみ、沢山の笑顔は、昭和20年8月6日でぷつりと途切れます…。広島に原子爆弾が投下され、鈴木六郎さん一家も犠牲になり、結果的には14万人ものかけがえのない命が犠牲になりました…。  今も苦しんでいる被爆者さんもいらっしゃるし、恐怖のあまり被爆経験を語りたがらない方もいらっしゃいます。そして、被爆された方の高齢化も進み、後世に残すべきことがきちんと残していけない危惧も抱えていますよね…。  当たり前の日常をすごせる幸せ…この幸せは突然奪われるかもしれない…そして今、その幸せが奪われている国の人もいる…どうしたら平和ってもたらされるんだろうか、いろいろ考えさせられる作品です。

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2023/08/22

こういうのはもう、分かってるから見たくない!と思いながら本屋でペラペラみて、泣きながら買っちゃったよね。 つらい。 でも、原爆、ではなくても今現在戦争内紛等々で同じように消えていってるかぞくがいるっていうのが更につらい。 お父さんの撮った愛情深い写真の数々、戦争前、戦争中、で...

こういうのはもう、分かってるから見たくない!と思いながら本屋でペラペラみて、泣きながら買っちゃったよね。 つらい。 でも、原爆、ではなくても今現在戦争内紛等々で同じように消えていってるかぞくがいるっていうのが更につらい。 お父さんの撮った愛情深い写真の数々、戦争前、戦争中、でも、家族の営みが笑顔が確かにあった。 それは、消すことができない。ってほんとだと思う。

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2023/08/23

どこにでもある日常生活を送っていた家族が原爆で一瞬にして変わってしまう それまでの楽しい思い出のアルバムを戦争の被害で消失してはいけないと親戚に預け、その写っていた家族はいなくなってしまった 小さいお兄ちゃんが重症の火傷をお負いながらも小さな妹を救護室に連れて行く 妹はそれきり...

どこにでもある日常生活を送っていた家族が原爆で一瞬にして変わってしまう それまでの楽しい思い出のアルバムを戦争の被害で消失してはいけないと親戚に預け、その写っていた家族はいなくなってしまった 小さいお兄ちゃんが重症の火傷をお負いながらも小さな妹を救護室に連れて行く 妹はそれきり行方不明に お兄ちゃんは、親戚の家にたどり着くも数日後に血を吐いて亡くなる お父さんは、看病を受けるも重症で亡くなり お母さんは、重症でありながら親戚の家にたどり着くも家族の最後を悟り井戸で自殺 赤ちゃんだった弟や妹は小さな骨が家から見つかる 大人が読んでも苦しいが、子どもはどう受け止めるのだろーか

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2023/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

鈴木六郎さん一家は、戦時下の広島で暮らしていた仲良し家族です。 ピクニックや川遊びに出かけたり、犬や猫と戯れたり、窓に落書きしたり… 無垢で元気な子供達の日常と、それを見守る大人の優しい眼差し。屈託のないキラキラとした笑顔が沢山詰まった写真が載っています。 1945年8月6日の原爆が原因で、一家全員が亡くなりました。 父親の六郎さん、母親のフジエさん、12歳の英昭くん、9歳の公子ちゃん、3歳の護くん、1歳の昭子ちゃん。 公子ちゃんは私の祖父の一歳上です。生きていたら、私と同い年くらいのお孫さんがいたかもしれないのですね。 広島原爆による犠牲者数、約14万人。 単なる数字ではなくそこには一人一人の命があり、家族のいとなみがあったということを強く感じさせられる本でした。

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